「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第268話 営業の訪問量(顧客接点)の目的を間違えると空回りだけが起こる

「3×3の法則を教わった時に、種まきの訪問量が少ないことを痛感しました」

 

「顧客との接点量を増やすことを重点施策として取り上げます」

 

コンサル現場での何気のない会話のやり取りです。

 

この会話のやり取りは、当社のコンサルの力量不足を露呈しています。

 

「えっ、クライアントに気づきがあったので、良かったのでは・・・」という声もありそうですが、この会話には大きな落とし穴があります。

 

まずは、このコラムを初めて読む方に「3×3の法則」の補足説明をします。

 

「3×3の法則」とは、潜在欲求の「そのうち客」を開拓する時に必要な種まきの顧客数を算出するものです。

 

詳細は、166話のコラムを参照して欲しいのですが、顕在欲求の「今すぐ客」に対しては、「3×3の法則」は使いません。なぜなら、潜在欲求の「そのうち客」を開拓する時に効果を発揮するからです。

 

166話のコラムに掲載した、「3×3の法則」の概念図を参考までに以下に記します。

簡単に言うと、「そのうち客」を1社成約するためには、9社の種まきが必要になるということです。

 

コンサル現場では、この話をすると、ほぼ同意をいただけるのですが、ここからが落とし穴の分かれ目になります。

 

「えっ、意味が分からないのですが・・・」という声が聞こえてきそうですね。

 

「3×3の法則」は、単純に訪問量を増やす必要があるという理解だけで終わってしまうと失敗になるということです。

 

実際に、この法則を適用して実践すると分かりますが、3社の受注獲得には、27社の種まき営業が必要なります。

 

これを年間の新規顧客獲得の計画から、種まき営業の必要数を逆算して、種まき営業の数を算出すると、結構、ハードルが高いことが見えてきます。

 

このハードルが高いことが見えた時の失敗行動が次の2つになります。

 

ひとつ目は、訪問量ではなく、訪問の質で何とかしようとするパターンです。

 

図にすると、以下になります。

一見、訪問の質が高いように見えますが、実際は、「そのうち客」ではなく、「今すぐ客」だけのアプローチになっていたりします。

 

「そのうち客」には成約まで時間と労力がかかるので、「今すぐ客」の価格訴求で勝負できる顧客だけを追っかけるようになっています。

 

少し話は脱線しますが、これが、営業管理システム(SFA)の落とし穴でもあります。

 

営業管理システム(SFA)では、見積提出からの成約率が50%で営業の質が高そうに見えますが、現実は、「今すぐ客」だけのアプローチなので、営業力は高いとは言えません。

 

本来の成約率は、「今すぐ客」と「そのうち客」に分けて計測する必要があります。

 

ここ、大丈夫でしょうか。

 

これは、営業の質を高めると言っておきながら、実際の行動は、「今すぐ客」の対応だけになっているという典型例です。

 

ふたつ目は、訪問の量でカバーするというパターンです。

 

一見、成功のようにも見えますが、実は、これも失敗のパターンです。

 

このケースの場合、とりあえずのアプローチリストを作成して、とりあえずの訪問を行い、その内容を日報で報告して終わっています。

 

結果、訪問量は多いが、種まきから育成につながっていなかったりします。

 

訪問量は増えているが、結果にはつながっていないということです。

 

では、本題です。「3×3の法則」の狙いは何だと思われます。

 

当社が伝えているのは、「3×3の法則」をするにあたって、どれだけ「考える」という場づくりができているかということです。

 

そう、「考える」場づくりです。

 

「考える」ことを無視して、「今すぐ客」の質に逃げ、「とりあえず」のリスト作成や無目的の訪問量に逃げていては、無意味であるということです。

 

「3×3の法則」を知っていても、現実には活用できていないということです。知っているが、できていないの典型例です。

 

「3×3の法則」を活用すると、まずは、種まきのアプローチ件数が大変であるということを認識します。

 

なぜなら、「そのうち客」を1社開拓するにあたって、9社の種まきが必要になるからです。実践しようにも時間がないという理由をつけて、諦めがちになります。

 

では、どうすれば良いのか・・・。

 

ここで、「考える」場づくりになります。

 

まずは、質を高めるという発想が出てくるはずです。では、どうすれば良いのか。

 

ここで、「今すぐ客」の訪問に切り替えるという考えでは、本末転倒であるということです。

 

文章が長くなっているので、結論から言いますが、次の2つが必要になるはずです。

 

顧客情報と種まきから育成にするためのシナリオの仮説です。

 

顧客情報はどのような情報が必要になるのか・・・。

 

多くの会社では、個々任せになっていたりします。この個々任せも営業スタッフの主観でやっていれば、いい加減な情報の蓄積になります。

 

いい加減な情報とは、営業スタッフの勝手な思い込みの情報です。事実ではなく、勝手な思い込みです。

 

例えば、決済のキーマン情報が、部長と思い込んでいたが、実際は専務であった等・・・。

 

そして、この顧客情報も営業スタッフの頭の中に蓄積されているので、その方が辞めてしまうと、また、一からの顧客情報の収集になります。

 

これが、属人的営業の弊害になります。

 

次に、顧客情報が具体的になれば、種まきから育成にするためのシナリオの仮説を作っているかです。

 

ここを真剣に考えれば、独自価値と種まきの営業ツールの準備が必要になることが理解できます。

 

そして、アプローチの量の経験を積むことで、色々なことが見えてきます。

 

顧客のキーマンによっては、独自価値で自分の会社がどれだけ良くなるのかというより、会社での自分の評価だけを気にする方もおられます。

 

そう、会社よりも自分のことしか考えていないキーマンもいるということです。

 

その方は、こちらが提案する独自価値より、どれだけ値引きできるかの価格訴求にしか関心はありません。

 

どれだけ値引きしたのかが、会社の利益ではなく、自己評価にしか考えていないからです。

 

これが、営業が一筋縄ではいかないということです。

 

でも、これも、営業の仕組みで、「考える場」ができてくれば、この対応も可能になります。

 

なぜなら、考える場によって、複数のシナリオを構築できるからです。顧客の表(会社)の欲求や裏(個人)の欲求等です。

 

少し、脱線しましたが、最後に強引ですがまとめます。

 

「3×3の法則」は、考える場を作ることが狙いです。

 

そして、訪問の量と訪問の質は同時で追及することが必要です。

 

訪問の量だけ、訪問の質だけの片方だけを追求していては、上手くいきません。

 

両方を追求してこそ、考える場が生まれるからです。

 

考える場で、でてきたアイデアを選択して、優先順位をつけて、やりきる項目が決まれば、それを実践していきます。

 

やるべきことは、案外、シンプルです。

 

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