仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第281話 営業の考え方を定着して組織文化を変革するために知って欲しいこと
「経営理念を若手社員にも浸透させたいので、そのような研修のカリキュラム等はやっていますか」
「コラムを読んで考え方が重要なのは理解できたので、経営幹部にも考え方の重要性を理解させる研修をしてもらうことはできますか」
「コロナ渦で、仕事があることがありがたいことと、仕事における信条みたいなことを社員に理解してもらう勉強会等を企画してくれませんか」
上記は、考え方を浸透させ、新たな組織文化を作るために、何か良い打ち手はないかと模索している経営者からいただく相談です。
昔の当社であれば、「承知しました、考え方を浸透させる研修を考えます」と二つ返事で回答をしていました。
ただ、今は、上記のような相談は、安請け合いしないようにしています。
「何か、高飛車ですね」という声が聞こえてきそうですね。
実は、ある2つのことが明確になっていないと、考え方を習得する研修は無意味であると考えているからです。
誤解のないようにお伝えすると、単純に、当社のコンサルティングの実力不足だけかもしれません。
ひとまずここは、当社の実力不足は置いておいて、このような着眼点があるという視点で聞いていただければ嬉しいです。
考え方を定着して組織文化にするために知って欲しいことを以下の図にまとめました。
上記の図から、考え方を定着させるために必要な2つのことは、何なのかが上手く伝わっているでしょうか。
ひとつ目は、考え方の言語化です。
考え方が大事だと分かっていても、その会社で大事にしている考え方は何なのかが言語化できていないと定着のしようがありません。
当たり前のことを言っています。
そして、この考え方を経営理念と勘違いされている方もいます。
当社では、考え方は、仕事をする上で大事にしている信条にしています。経営理念をもうひとつブレークダウンしたものが考え方です。
案外この言語化があいまいで、経営幹部の方に御社で大事にしている営業の考え方は何ですかと聞いても答えられないケースがまれにあるからです。
中には、どや顔で会社の壁に貼ってある、経営理念を読み上げる経営幹部の方もいたりします。本末転倒です。
自分たちの会社の考え方があいまいな状態で、一般論の考え方の研修をしても無意味なことが分かります。なぜなら、自分事ではなく、他人事のわかったつもりで終わるからです。
それと、経営幹部が大事にしている営業の考え方があいまいなのに、どうして、社員の方に浸透することが出来るのでしょうか。
ふたつ目は、考え方を体験・経験することが出来るようになっているかです。
そう、体験と経験です。
人間は、頭で理解したことを体験・経験することで腑に落ちると言われています。
頭の理解だけであれば、分かったつもりの「つもり」で終わり時間の経過とともに忘れてしまいます。
しかし、体験と経験が何度もあれば、それがインパクトとなり記憶に定着して、考え方を自分事として理解することができます。
この状態を「軸を持っている」と当社では表現をしています。
ということは、考え方を言語化した後は、座学の研修で終わるのではなく、考え方を何度でも体験できる仕組みが必要になります。
1回だけの体験で終わるのは、仕組みではなく、何度も体験することが仕組みになります。
よって、いくら素晴らしい考え方が言語化されていても、体験・経験をする仕組みができていないと、考え方は単なる言葉遊びで終わるということです。
ここまで大丈夫でしょうか。
今回も長文になっていますが、もう少しだけお付き合いください。
もう少し深堀します。
それでは、営業における考え方の場合、体験・経験をする仕組みはどのようなものを設計すれば良いでしょうか。
ここに正解・不正解はないのですが、当社では、この仕組みを営業戦略(狭義)と営業戦術の2つにしています。*狭義とは1年間のことを指しています。
で、ここからが多くの会社で見落としている落とし穴です。
営業戦略と営業戦術という言葉は聞いたことはあるかと思います。
では、「あなたの会社の営業戦略(狭義)と営業戦術をシンプルな言葉で言語化すると何になりますか」と質問したら答えられるでしょうか。
雑談ですが、ある会社では、金融機関に見せている会社方針の冊子に営業戦略と営業戦術の両輪を機能させるということが書いてありました。
そこで、営業リーダーの方に対して、「御社の営業戦略と営業戦術とはどのようなことを言いますか、シンプルな言葉でいいので教えてください」と質問するとバラバラの答えが返ってきました。
経営理念を答える人や、会社方針を答える人や、営業施策を答える人や、中には根性論を唱える人もいました。
この質問によって、この会社には営業戦略が無いことが見抜かれてしまいます。(冊子には素晴らしいことが書いてありますが、言葉遊びで終わっています)
参考までに、当社が推奨している営業戦略(狭義)と営業戦術を以下の図にまとめてみました。
誤解のないようにお伝えすると、この図の中身は正解を述べているのでは、ありません。中身の言葉はどうでもいいと考えています。
この図で押さえて欲しいのは、左に書いてある3つのステップが明確になっているかということです。
「言語化」、「何をする」、「見える化」の3つです。
まずは、営業戦略(狭義)と営業戦術を言語化してみてください。この言葉に正解・不正解はありません。
我が社では、このように定義していると決めればよいだけです。
当社では、営業戦略(狭義)は、シナリオ構築にしています。1年間の営業戦略のストーリーを語っていただきます。
このストーリーがあれば、営業戦略(狭義)はあると判断しています。
で、このストーリーを語るうえで大事になってくるのが、「何をする」になります。
営業戦略には、色々な戦略があります。エリア戦略、競争戦略、市場浸透戦略、多角化戦略、プッシュ戦略、プル戦略等です。数えたらきりがないです。
で、ここが大事になるのですが、戦略は、流行りのものを取り入れるのではなく、我が社はこの戦略をするという腹決めが出来ていれば良いということです。
一番の失敗例は、戦略と戦術をあれもこれもと色々なことにチャレンジすることです。
チャレンジは素晴らしいのですが、あれもこれもと手を広げると、結局はすべてが中途半端になるので、何が良いのか悪いのか分からず、気が付けば、堂々巡りの同じことを繰り返している状態になっています。
中途半端が根付くと組織が空回りするだけです。
よって、当社では、戦略で成果が出やすい増販と増客の2つと、戦術で成果が出やすい独自価値と伝え方の2つに絞っています。
会社の実態によっては、エリア戦略やその他の戦略を組み合わせていきます。
あくまでも、成果が出やすいという視点で上記の4つを勧めています。
そして、「何をする」が決まれば、最後は、「見える化」です。
この「見える化」が成功の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
戦略と戦術の「何をする」が決まれば、現状や進捗等を上司と部下が共通認識できるものが必要になります。
この共通認識が異なれば、コミュニケーションギャップになり、互いの言っていることが理解できないか、抽象度の高い言葉でお茶を濁して、分かったつもりの「つもり」で終わっていたりします。
「つもり」なので、行動は前月と何も変わっていなかったりします。
また、この「見える化」も数値の結果だけを見るものになっていれば失敗に終わります。
長文になっているので、結論だけを書きますが、「見える化」の最大のポイントは、考える場づくりを作るものになっているかということです。
そう、場づくりです。場づくりとは「未来志向」です。
数字の結果だけの反省会(過去)や精神論の叱咤激励、重箱の隅をつくやる気のなくなる指摘、抽象度の高い行動につながりにくいアドバイスの「見える化」は無意味であるということです。
長文になっているので、強引ですが、まとめます。
営業戦略(狭義)と営業戦術を機能させるには、3つのステップが必要になります。
1,「言語化」
2,「何をする」
3,「見える化」
そして、この仕組みと考え方が連動しだすと、考え方の定着のスピードが加速するということです。
考え方だけを強化しても無意味ということです。
当社では、「考え方」、「営業戦略」、「営業戦術」のバランスが大事であると考えています。
このバランスの面積比が売上に比例します。
あなたの会社では、「考え方」と「営業戦略」と「営業戦術」のバランスはどのようになっていますか。
このバランスが整うと、「考え方」が定着して、新しい組織文化を作ることができます。
追伸)考え方の言語化ですが、多くのことを言語化すると混乱をすることがあります。
貴社の社風に合い、大事にしたいものを選抜することをお勧めします。
営業の考え方においては、たったひとつの考え方を徹底的に浸透させ、社風が変わった会社もあります。(キーワードは「やり切る」です)
平均的には、営業マネジメントに対しては3つ、営業戦術に対しては2つぐらいを言語化して、それを浸透させるだけで社風が変わってきます。
そして、この考え方ですが、全社員に浸透させるには難しいかもしれません。
3割ぐらいの方が、分かったつもりの「つもり」ではなく、「軸」になって、その方がリーダーの地位になり部下を引っ張っていくと、組織はじわじわですが変革をしてきます。
追伸2)これも余談ですが、体験・経験の仕組みがあいまいな会社は、営業リーダーの方の考え方も無意識で自己都合のものが形成されているということを認識しておいてください。
営業とは、お客様に好かれて、競合よりも安い見積もりを提出することが大事であるという考え方が無意識に出来上がっている営業リーダーに、価値提案の営業の考え方を浸透させようとしても時間がかかります。
なぜなら、無意識に出来上がった考え方を無意識に優先するからです。
これは、営業の体験・経験を野放しにしていることで起こっている現象です。
このことが理解できた会社は、営業は属人化するのではなく、営業の考え方が属人化していることに気づきます。
そう、営業に関する考え方が属人化しているのです。
このことに気づいた会社が社風を変えるために、考え方を言語化して、体験・経験の仕組み構築を行い、考え方を定着させることで、社風を変えていっています
次は、あなたの会社の番です。
“指示待ち社員”を 6ヶ月で“自立型社員”に変貌させた「誰でも成約の達人」の仕組みの作り方セミナーは、こちらをクリック!
