「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第282話 経営理念の浸透にクレド等を作成しても失敗している会社とは

「経営理念の浸透や人材育成にクレドを作成すれば効果的であることを、経営者仲間から聞きました」

 

「我が社でもクレドの作成にとりかかろうと思うのですが、どう思いますか」

 

この質問を受けての当社の答えは、「今の質問の仕方では、50%以上の確率で上手くいきませんよ」でした。

 

本音を言えば、80%以上の確率で失敗なのですが、勉強熱心な経営者なので、50%の控えめな数字で答えました。

 

なぜ、上記の質問であれば、失敗確立が高いのでしょうか。

 

当社の答えの前に、クレドの意味を簡単に説明しておきます。

 

一般論として、クレドとは、企業経営において従業員が心がける信条や行動指針のことを言います。

 

会社によっては、心がける信条を考え方として抽象度の高い言葉でまとめていたり、社員の行動レベルまで落とし込んだ言葉でまとめていたりします。

 

例えば、ネットの事例で紹介されている楽天さんでは、クレドを「成功のコンセプト」として、次の5つを掲げておられます。

 

1,常に改善、常に前進

2,Professionalismの徹底

3,仮説→実行→検証→仕組化

4,顧客満足の最大化

5,スピード!!スピード!!スピード!!」

 

上記の5つは、行動指針というよりは考え方の信条に近い感じです。

 

で、ここで大事なのは、クレド等に記載している言葉の中身ではありません。抽象度の高い考え方が良いのか、具体的な行動指針が良いのかは愚策です。

 

当社では、どっちでも良いと感じています。

 

前置きが長くなりましたが、本題です。

 

クレド等を作成して、取り組みが失敗している会社と成功している会社の違いを図にまとめてみました。

何となく伝わっているでしょうか。

 

失敗する会社の特徴としては、作ることが目的になっていて、作った後は、推進が中途半端になり、結局は何が定着しているのかが分からない状態になっています。

 

要は、クレド等は作成したが、その中身は未定着の状態です。

 

でも、クレド作成に時間をかけたので、朝の朝礼等で唱和を一生懸命行っていたりします。

 

あるいは、金融機関等の取引先や社員採用説明会の配布資料だけに使っているかです。

 

次に成功している会社は、クレドを作った後、そのクレドをいかに定着させるかを試行錯誤しています。

 

そう、試行錯誤です。この試行錯誤とは、社員に対して、どのような体験・経験をさせるかということです。

 

人間は、頭だけの理解は「分かったつもり」の「つもり」で終わります。研修等が良い例です。「つもり」なので、行動の変化は起こりません。

 

頭の理解を体験・経験と紐づけると「腑に落ちる」になります。この「腑に落ちる」行動回数が多いほど、その理解は軸となり、ぶれなくなります。

 

よって、試行錯誤は、単なる思い付きではなく、行動の再現性を高めるための仕組みにする必要があるということになります。

 

さて、ここで誤解して欲しくないことがあります。

 

クレド等を成功させるためには、体験・経験の再現性を高める仕組みが必要であることを伝えているのではありません。

 

「えっ、言っている意味が・・・」と思われるかもしれません。

 

コラム記事の冒頭に、質問の仕方が間違っていることを書きました。

 

この経営者が始めにした質問は、「クレド等を作成すれば経営理念の浸透や人材育成が上手くいきますか」です。

 

ここに問題があるということなのです。

 

正しくは、「クレド等を作成して、その内容が定着すれば経営理念の浸透や人材育成が上手くいきますか」になります。

 

違いは理解できるでしょうか。

 

失敗例は、「〇〇をすれば、〇〇を作れば、上手くいきますか」になります。

 

成功例は、「〇〇が定着すれば、〇〇が上手く機能しますか」になります。

 

何をするのかではなく、取り組む姿勢の前段階で成功・失敗が決まってしまうということです。

 

失敗例を違う表現にすると次のようなものがあります。

 

「営業管理システムを導入すれば、売上はアップしますか」

「営業の仕組みを作れば、社員は受動から能動的に変わりますか」

 

これらは、「導入・作る」が目的で、「導入・作った後」のことが、考えているようで考えられていないのです。

 

そう、導入後のゴールの設定が間違っているということです。

 

ゴールは、「導入・作る」ではなく「定着」です。

 

「定着」には、試行錯誤が必要になり推進が重要になります。そして、推進には、40点主義でも良いので「やり切る」こが大事になります。

 

「やり切る」には、意志力が必要になります。経営幹部になれば覚悟という表現の方が合っているかもしれません。なぜなら、コントロールできなことが多々起こり、挫折しそうになるからです。

 

少し話は脱線しますが、クレド等を定着させようとすると、体験・経験の仕組み構築は避けて通れないと考えています。

 

例えば、「チャレンジする集団」という表現がクレドに書かれていたとします。

 

でも、仕組みが受動的に、こなす仕事がメインになっていれば、「チャレンジする集団」は単なる言葉だけで空回りするのは目に見えています。

 

あるいは、「成功体験の共有」という表現がクレドに書かれていたとします。

 

でも、仕組みが目標数値だけ共有して、行動は個々任せの属人化になっていれば、成功体験のスピードに個人差ができて、ノウハウは共有されません。

 

言っている意味は理解できるでしょうか。

 

クレドにいくら素晴らしい言葉が書いてあっても、定着という意志がなければ、仕組みまでに意識は向かず、単なる掛け声だけのスローガンで終わるということです。

 

あなたの会社では、今年は、何に取り組み、何を定着させようとしていますか。それを定着させることで、組織として何が進化していますか。

 

「〇〇を導入、〇〇を作る」が掛け声になって、定着を疎かにしていれば、何をやっても堂々巡りになる危険性があるかもです。

 

追伸)今回は、クレドについて書いていますが、営業マニュアルについても同じです。営業マニュアルが作ることを目的になっていれば、恐らく誰も見ないマニュアルになっています。そして、この現状打破に、目先の新しい取り組みを行おうとして、堂々巡りの罠にはまっていきます。問題は、新しい取り組みの実行ではないからです。

 

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