「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第332話 短期的視点で若手営業スタッフの営業力を高める方法は何がいいですか

 

「営業の仕組みで、成約獲得プロセスを6か月で構築すれば若手の営業力が高まることは何となく理解できるのですが、1か月で若手の営業力を高める方法は何かありますか」

 

実は、これも良くいただく質問のひとつになります。

 

若手の営業力アップに6カ月も時間をかけるのではなく、1か月で何とかならないのかということです。

 

基本的に当社は短期視点の瞬間風速の売上アップではなく、長期視点の売上アップを考えているので、仕組みづくりに6カ月はかけていただくことをお願いしています。

 

ただ、瞬間風速でもまずは、売上アップを実現したいというニーズがあるのは事実です。

 

クライアントによっては、コンサルティングプログラムの順番を変更して、瞬間風速の売上アップを1か月目に体験していただくこともあります。

 

今回のコラム記事では、1か月で瞬間風速の売上アップを実現するためには、何をすれば良いのかを書いていきます。

 

ただ、これは正解・不正解を述べているのではなく、当社の経験則から導き出したものになるので、このような着眼点があるという感じで読んでいただければ嬉しいです。

 

そしてこの手法は、法人向け営業の特化したものになることも付け加えておきます。(通販等の個人向け営業にはあまり役立ちません)

 

まずは、冒頭の質問にあった、契約の獲得プロセスを簡単に説明させていただきます。

 

契約獲得プロセスは以下の5つのステップになります。各項目の詳細については、当社のWEBのセミナー詳細ページに記載してありますので、そちらを参考にしてください。

 

【成約獲得プロセス】

ステップ1:年間の「増販と増客の施策」の明確化

ステップ2:攻める顧客の明確化

ステップ3:顧客接点のタイミング

ステップ4:提案する商品と価値の明確化

ステップ5:商品の価値を質問形式の営業トークで顧客に伝えて成約

 

コンサルティングのステップも基本は、ステップ1からの順序で取り組んでいただきます。

 

ただ、短期視点ですぐに成果を出したいのであれば、ステップ4の提案する価値の明確化に取り組んでいただきます。

 

ちなみに、当社では、提供価値を以下のように定義しています。あなたの会社でも提供価値について言語化することを念のためトライしてみてください。

 

もし、言語化できないということは、提供価値という言葉は知っているが、その内容については分かっていないということになり、単なる言葉遊びで終わっていることが露呈されていることが見透かされてしまいます。

 

●提供価値

戦略で攻める顧客と仕掛ける施策が決まっても、訴求する製品の価値が競合と同じものであれば価格競争に巻き込まれるだけになります。よって、競合も訴求していない独自の価値を作ることが必要になります。独自価値は、ひとつの主力製品に対して、最低でも10個以上は見える化をしたものが必要になります。ちなみに、独自価値は、顧客の悩み・願望→提供価値→具体事例の3つの手順を踏めば誰でも独自価値を作ることができます。この独自価値を提案ツールに落とし込むことができれば、新人でも見込み客の発掘を容易にすることができます。

 

要約すると提供価値は独自価値という言葉に置き換えています。そして、独自価値とは、競合も訴求していないものを10個以上「見える化」することに取り組んでいただいています。

 

この「見える化」を当社では提供価値シートと呼んでいます。

 

この提供価値シートが出来れば、それを提案ツールに落とし込んでいただくと、若手でもそれを質問形式の営業トークで読みあげていくだけで、成約率が自動的にアップするというからくりになっています。

 

提供価値シートについては、当社の過去のコラム記事か有料にはなりますが、収録動画のセミナーを視聴してください。(有料セミナーには、その後1時間のZOOMでの無料相談もつけておりますので、自社に合ったやり方についても補足説明をさせていただいています)

 

で、この話をすると、「提供価値シートを作れば、瞬間の売上アップは見込めるのですね」という声が聞こえてきそうですね。

 

この質問に対しての答えは「NO」です。

 

えっと驚かれるかもしれませんが、これは真実です。

 

〇〇をすれば、売上が上がるという考え方は危険であるということです。

 

ここからは、個別コンサルで話している内容の話をしていきます。

 

〇〇をする時は、なぜ、それをするのかという目的も確認してから取り組むようにしてくださいということです。

 

今回の事例でいえば、「提供価値シート」を使う目的まで落とし込めているかということです。

 

案外ここが盲点になっていて、「提供価値シート」を作れば売り上げがアップするという思考で終わっている会社が多いように感じています。

 

「提供価値シート」を違う言葉に置きかえれば、営業管理システムを導入すれば売り上げがアップするも同じことになります。

 

では、この「提供価値シート」を使う目的も参考までに以下に記していきます。

 

目的は2つあります。

 

ひとつ目は、訪問前の事前準備の質を高めるということです。

 

当たり前のことを言うなと思われているかもしれません。

 

ただ、今まで多くの会社を見てきましたが、訪問前の事前準備に力を入れている会社は少なかったように感じています。

 

当社では、事前準備を割くウェイトを50%以上にしています。

 

事前準備を何にするのかを書き出すと文章がさらに長くなるので、割愛いたしますが、あなたの会社では訪問前の事前準備と言われた時はどのように答えられるでしょうか。

 

この訪問前の事前準備が営業スタッフの営業能力を高めるノウハウの差になっているように感じています。

 

訪問前の事前準備の重要性に気付いていない会社は、上司との同行営業による営業現場での直接指導や、営業活動後の日報を通じてのコメントフォローもしくはコーチング要素を含んだワントゥワン面談等を実施されています。

 

誤解のないようにお伝えすると、営業現場での直接指導を目的にした同行営業やワントゥワン面談が駄目であると言っているのではありません。

 

これらの手法は、事前準備があるのとないのとでは、効果に大きな差が生まれるということが理解できていれば問題はないということです。

 

訪問前の事前準備なしに同行営業に力を入れても空回りをするケースがあるからです。ただ、トップセールスの資質を持っている方は、事前準備無しで同行営業に力を入れた方が成長のスピードが速まることも付け加えておきます。

 

簡単に言うと、事前準備を実施してからの同行営業やワントゥワン面談を実施する場合と事前準備無しの時では、営業スタッフの気づきの量に大きな差が生まれているということです。

 

そう、気づきの量の差です。

 

気づきの量が生まれれば、それを次の行動に移して、経験量を蓄積することが営業スタッフの能力を高める一番の早道になるからです。

 

ふたつ目は、考える場づくりの質を高めるということです。

 

「提供価値シート」を作り、事前準備を行うと、考える場づくりは必然的に生まれます。

 

考える場づくりを単発ではなく、継続的に発生するように仕組みにしていくということです。

 

考える場づくりが増えると、必然的に自立型人材が増えていきます。

 

これに気付いた経営者は、自立型人材は研修等の教育で育成するのではなく、自社内の仕組みで育成することに気付かれます。

 

そうすると、仕組みは社員を管理するためにあるのではなく、自立型人材を育成するためにあるということに気付かれます。

 

社員を管理するために仕組みを作るのか、自立型人材を育成するために仕組みを作るのかによって、仕組みづくりの意図も変わってくるということです。

 

このため、当社では社員を管理するために仕組みを作りたいという経営者には、当社が推奨している営業の成約達人の仕組みの提案はしないようにしています。

 

なぜなら、目的が違うからです。

 

最後にまとめます。

 

営業スタッフを1か月で能力アップさせるためには、「提供価値シート」の見える化をお勧めしています。

 

ただ、それを導入する時には、次の2つの目的を持っていることが前提になります。

 

1,訪問前の事前準備の質を高める

2,考える場づくりの質を高める

 

あなたの会社では、営業スタッフを1か月で能力アップさせるためにやっていることを問われれば、何であると答えますか。

 

当社では、「提供価値シート」の見える化を最重要にしているだけです。

 

理由は、若手の営業力をアップさせる早道は事前準備の質を高めることと、考える場づくりの質を高めることであると当社では考えているからです。

 

その目的を達成するために、「提供価値シート」の見える化が必要になっただけです。

 

でも、この考えに気付いている経営幹部は今まで数社しかお会いしたことが無いのも現実です。

 

これに、正解・不正解はありません。ただ、若手の営業力をアップさせるために何を大事にしているかということを言語化できていないということは、何かをやっているようで、何もやっていないということを付け加えておきます。

 

この言語化で営業トークの改善だよと答えられている会社に限って、若手の営業力は瞬間風速のその場限りで終わっていたりしています。

 

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