「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第323話 考える場づくりに必要なマネジメントツールは何種類が必要

 

6月のコラム記事は3回に分けて「考える場づくり」の重要性について話をしてきました。

 

恐らくこのコラム記事を読まれた方は、事実を共有化した「見える化」のマネジメントツールに関して何らかの興味を持たれたかと思います。

 

そして、当社のセミナーを受講した方からは決まって良くいただく質問があります。

 

「セミナーで話していた成約達人ツール(マネジメントツール)を我が社でも導入すれば営業リーダーのマネジメント力はアップしますか」

 

セミナーでの当社の返答は、「使い方によっては効果を発揮します」と少しお茶を濁したように答えています。

 

個別コンサルを実施する会社には、「成約達人ツール(マネジメントツール)を導入すれば簡単に成果が出ると安易に考えてはいけません」ということを伝えています。

 

「えっ、言っている意味が・・・」という声が聞こえてきそうですね。

 

でも、これは実話です。

 

今回のコラム記事では、個別コンサルを実施する会社に伝えている意図をコラム記事にすることにしました。

 

質問はマネジメントツールを導入すればマネジメント力がアップしますかということですが、営業管理システムを導入すれば営業成績はアップしますかも同じ回答になりますので、このような着眼点があるという感じで読んでいただければ嬉しいです。

 

まずは、マネジメントツールを導入する場合は、安易に導入するのではなく事前準備がいるということです。

 

そう、事前準備です。

 

案外、この事前準備が盲点になっていて、マネジメントツールの導入や営業管理システムの導入に失敗している会社をよく見かけます。

 

極論ですが、マネジメントツールのフォーマットの中身等はどうでも良いと感じています。それより、マネジメントツールを使う企業の姿勢が大事になってくるるからです。

 

営業管理システムも同じです。これも極論ですが、どの会社のシステムを使うのかはそれほど大事ではないということです。

 

でも、多くの会社では、どこの会社の営業管理システムが優秀ですか、どのようなフォーマットのマネジメントツールが良いですかという的外れな議論を永遠に続けていたりします。

 

話が脱線しそうなので、本題に戻します。

 

前置きが長くなりましたが、マネジメントツールを導入する際の事前準備の話をしていきます。

 

5ステップで説明していきます。

 

ステップ1:1年間で1回以上、見ることがあるマネジメントツールをすべて洗い出し、そのマネジメントツールをプリントアウトしてください。(1年間で1回も見ないマネジメントツールは、未活用ツールのフォルダーを作成してそこで管理をします。管理とは今後もそのツールを残すのか削除するのかをきめるということです。)

 

ステップ2:ステップ1で洗い出したマネジメントツールを以下の基準で分類分けをしてください。

1) 見てアドバイスするだけに使っているツール(アドバイス後のフォローは無)

2) 見てアドバイスするだけに使っているツール(アドバイス後のフォローは有)

3) 見ているだけで終わっているツール

4) 見て仕組みの改善に役立てているツール

5) 見て考える場づくりに役立てているツール

 

ステップ3:ステップ2を行い、今後ステップ2の1)~5)の項目で削除するもの、ツールの中身を改善するもの、あるいは新たに追加するものを仮決めしてください。(追加する項目は、このようなものが必要になってくるであろうという仮説レベルでOK)

 

ステップ4:ステップ2の4)と5)とステップ3で新たに追加予定のツールに関しては、活用目的と期待する効果を言語化してアウトプットしてください。

 

ステップ5:半年に1回はステップ3を行い、現状のマネジメントツールの活用度の振り返りを行ってください。

 

上記のステップ1~4までの下準備ができてから、本当に追加するマネジメントツールがあるのかを再度検討し、追加するものがあれば、そのフォーマットが活用目的と期待する効果が望めるのかということです。

 

一見、大変そうに思えるかもしれませんが、ステップ1とステップ2までなら1~2時間もあればできます。(逆に2時間かけてもできなければ、それはそれで大問題であるということです。マネジメントが掛け声のスローガンで終わっている状態か個々任せの営業管理になっているからです)

 

違う言葉に置きかえると、ステップ1とステップ2が現状の事実を観るということです。しつこいですが、2時間もかけて事実が観られないということは大問題であるということです。

 

ステップ3が事実を観た上で考えるということになります。違う言葉に置きかえるとステップ3が「考える場づくり」に該当します。

 

「考える場づくり」に取り組もうとしている会社であれば、ここで色々な意見交換が生まれます。

 

「考える場づくり」が単なる掛け声のスローガンの会社は、ステップ3で行き詰まり、意見が全く出ず、ステップ4に進むことは出来ません。

 

ここで気づかれると思いますが、ステップ3ができていないのに、新しいマネジメントツールを思い付きで導入しても上手くいくはずはありません。

 

自分たちの会社の事実を観ることもできていない、事実を考えることもできていなからです。詳細は省きますが、営業管理システムの導入も同じことが言えます。

 

少し話は脱線しますが、上記のステップ1と2を実践していただいた会社の例を紹介します。

 

この会社は中堅企業で、月1回、全国の拠点のリーダーを集めて拠点会議を行っていました。

 

拠点会議等の会議資料も30~50ページほどにも及ぶものになっていました。

 

マネジメントツールは日報等も含めると30以上が存在していました。30以上と書いているのは、拠点ごとに独自のマネジメントツールを作っていたりしていたからです。

 

そして、ステップ1とステップ2に取り組んでいただいた結果、驚くことが判明しました。

 

具体的な詳細は省きますが、見ているだけのツールが全てのツールの中で約8割以上を占めていたということです。

 

見ているだけということは当然、アドバイスも何もありません。

 

ただ、見ているだけのツールです。

 

拠点長は、月1回の拠点会議の資料作りに半日以上の時間を要していました。しかし、この資料は見ているだけで終わっている資料がほとんどでした。

 

要は、仕組み改善のための資料ではなく、会議用のための資料づくりを一生懸命にしていたということです。

 

ある会社では、拠点の所長を集めて月1回の営業会議をしていました。その会社では、その月の課題と改善項目をA4サイズの紙にまとめていました。

 

一見素晴らしいように感じますが、年度末に1年間の課題と改善項目の過去資料をすべて用意して並べて見ていただくことにしました。

 

そうすると、3か月に1回、3か月前と同じような内容を書いていることが判明しました。(資料がコピー&ペーストになっていたということです)

 

感の良い方は理解できると思いますが、課題と改善項目が営業現場で活かされるのではなく、会議の発表用だけに作られた資料になっていたということです。

 

この事実を知らない、経営幹部の方は、会議のために作られた資料に基づいて、その都度アドバイスを送っていました。

 

当然の結果ですが、経営幹部のアドバイスは営業現場で何一つ取り入れられておらず、営業現場は何も変わっていなかったということです。

 

会議のための資料が作られて、その資料に基づいて会議を行っていたので、その会議自体が意味をなしていないものになっていたということです。

 

「乾さん、さすがに令和の時代になれば、そのような会社はほとんどないでしょう」との質問をいただきそうですが、案外ここが盲点になっていたりします。

 

もし、営業会議等で改善項目を資料化している会社があれば、それを過去1年間並べて見て、中身を確認してみてください。

 

会議のための資料になっているのか、営業現場の改善のための資料になっているのかを見極めてください。

 

会議のための資料になっていれば、何か新しいことに取り組む前に、そこが大きな課題になっていることに気付かなければ、何をしても上手くいかないことは言うまでもありません。

 

話が大幅に脱線しましたので、本題に戻します。

 

マネジメントツールの成功の鍵は、ステップ4の活用目的と期待する効果の言語化です。

 

案外ここも盲点です。

 

ここが言語化できていないと、マネジメントツールは効果を発揮することはないからです。

 

ここを言語化せずに、どのようなマネジメントツールが良いのか、どのようなフォーマットが良いのかを議論することはナンセンスであることは理解できるでしょうか。

 

このことから、活用目的と期待する効果が言語化できていない段階で、マネジメントツールのフォーマットの話は当社ではしないようにしています。

 

なぜなら、活用目的と期待する効果によって、マネジメントのフォーマットは会社ごとに異なるからです。

 

一律にこのフォーマットを使ってくださいでは上手くいかないことは今までの説明で理解できることでしょう。

 

しつこいですが、営業管理システムも同じことが言えます。

 

では、参考までに、当社がお勧めしている年間顧客の増販シートの活用目的と期待する効果の例を以下に記します。

これは、活用目的の正解を述べているのではなく、あくまでもイメージをしていただきやすいように図にしているだけです。

 

活用目的は、その会社が決めることになりますので、こうするという意志決定ができていれば何でも良いと当社は考えています。

 

さて、あなたの会社では、新しいマネジメントツールを導入する際、その活用目的と期待する効果は言語化できているでしょうか。

 

あるいは、既存のマネジメントツールは、今回紹介した準備のステップ1と2はどのような割合になっているでしょうか。

 

当然、見ているだけのマネジメントツールは成果を発揮しないというのは言うまでもありません。

 

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