仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第324話 企業ビジョンを個人ミッションにまで落とし込めば組織風土は変わりますか
「企業ビジョンを個人ミッションまでに落とし込めば、社員の姿勢は受け身ではなく前向きな姿勢に変わるでしょうか」
企業ビジョンを個人ミッションにリンクさせることに取り組みをしようとしている会社からいただく相談内容です。
これは経営幹部が、企業ビジョンを個人ミッションとリンクさせることによって社員が前になった事例をセミナー受講や経営者仲間から聞いた時に考えられるようです。
このような相談をいただくと次のように回答しています。
「上手くいくこともありますが、上手くいかない時も良く見受けます」
「多分、セミナー等では成功事例しか聞いていないので、上手くいきそうに感じられますが、次に挙げる2つも意識しながら進めることをお勧めします」
この2つの話をすると、「えっ、そうなのですね」という声もいただきますので、今回のコラム記事に取り上げることにしました。
ただ、この2つは正解・不正解を述べているのではなく、当社の経験則から導き出したものなので、このような視点があるという感じで聞いていただければ嬉しいです。
ひとつ目は、年間ベースの戦略と戦術も描けているかということです。
「えっ、当たり前のことじゃないですか・・・」という声が聞こえてきそうですが、案外、これが盲点になっています。
社員の姿勢が変わる一つの着眼点として、行動がどのように変わっているのかというのがあります。
当たり前のこと言っています。
これは実例ですが、企業ビジョンを個人ミッションに落とし込んでいる会社に遭遇した時に、驚いたことがありました。
企業ビジョンと個人ミッションをアウトプットしたものを紙ベースで見せていただくことができました。
紙ベースで見る限り、素晴らしい内容が書かれていました。その内容については何も指摘することはありませんでした。
次に、営業部門だけになりますが、企業ビジョンと個人ミッションを作る前と作った後の日報を3か月のスパンで見せていただくことにしました。
すると驚くことに行動が全く何も変わっていなかったということです。
言葉は悪いですが、方向性のビジョンは素晴らしいことを言っているが、社員の行動は何も変わっていなかったということです。
でも、経営幹部は時間をかけて(約半年)作った企業ビジョンと個人ミッションの言語化に何かやり遂げたような満足感を持っておられました。
これは、企業ビジョンを個人ミッションに落とし込みをしても、その会社に年間ベースの戦略と戦術が無い時によくみられるケースです。
戦略と戦術が無いということは、個々任せにして終わっている状態です。
これは野球に例えると試合前の円陣で、「今日の試合は気持ちを前面に出して100%の力を出し切り、そして試合を楽しむ感じでリラックスしながら戦おう」という声出しをした後は、選手の個々任せで試合をしている感じです。
また、言葉は悪くなりますが、円陣の声出しの後、監督とコーチは、試合が終わるまではスマホゲームを一生懸命にしていて、試合の作戦の指示はしていない状態です。
そして、最後の試合の結果だけを見て、負けていれば、「次はもっと気合を入れて頑張ろう」と鼓舞をして試合が終わっています。
試合前のスローガンは素晴らしいが、試合における作戦が全くないので、選手は個々任せで動いている状態です。
100歩譲って、選手が一流選手でベテラン揃いであれば作戦は不要かもしれませんが、そうでない場合は、作戦が必要になります。
ただ、作戦(戦略・戦術)があっても、社員の方がやらされ感の受け身では作戦も上手くいきません。
なぜなら作戦は受け身ではなく、能動的(前向き)になった時に、色々なアイデアが生まれるからです。
だから、企業ビジョンを個人ミッションに落とし込み社員を前向きにすることができれば、次はそれを実行する作戦(戦略・戦術)も必要になってくるということです。
違う言葉に置きかえると、社員を前向きにする姿勢とそれが行動に連動する作戦(戦略・戦術)の2つがいるということです。
ちなみに、当社では社員を前向きにする姿勢を「考える場づくり」にしています。
あなたの会社では、「考える場づくり」ではなく、企業ビジョンを個人ミッションに落とし込むことが社員を前向きにすることになるのであればそれでいいと思います。
これは手段になりますので、そこにこだわりはありません。
ただ、ここで押さえて欲しいのは、社員を前向きにする姿勢とそれが行動に連動する作戦(戦略・戦術)の2つがいるということです。
いくら素晴らしい企業ミッションをWEBで訴えても、社員の行動が何も変わっていなければ意味がないということです。
このことから、当社では社員を前向きにする場づくりと作戦(戦略・戦術)の2つを大事にしている理由です。
図で示すと以下になります。
次にふたつ目です。
ぶっちゃけた話をすると、このふたつ目はひとつ目よりも重要です。
このふたつ目が意識できていれば、ひとつ目は極論ですが、どうでも良いということにもなります。
ふたつ目は、企業ビジョンを個人ミッションに落とし込み、組織風土を自分たちが作ることを決意することです。
ここ大事なところなので、もう一度繰り返します。
「自分たちが会社の組織風土を作ることを決意する」です。
違う言葉に置きかえると、どれだけ自分ごとにできるかということです。
この姿勢を経営幹部もしくはプロジェクトメンバーが本気で決意できていれば、企業ビジョン、個人ミッション、戦略・戦術等はどうでも良いということです。
本気で決意できていれば、何をすれば良いのかを自分たちで探して決めることが出来るからです。
自分たちで探している時に、それを習得する時に時間がかかる時は、外部を上手く使えば良いだけです。
外部にはコンサルタント等も含まれます。これは余談ですが、外部を上手く使うコツは使い捨てです。
使い捨てという表現を聞くと気分を害される方もいるかもしれませんが、時間の有効活用という意味で敢えて使い捨てという表現をしています。
外部におんぶに抱っこ、あるいは外部がメインになっては本末転倒だからです。
自分たちの会社は自分たちで良くするということです。
この決意をどれだけ経営幹部もしくはプロジェクトメンバーが持てるかです。
そうすると、外部に対しての他責もなくなります。すべてが自責になるからです。
そして、すべてが自責という概念を持つことが出来た時に、ものごとが上手くいきだします。
他責の概念がこびりついている組織は、常に、誰が悪い等の犯人捜しに無駄な時間を使っています。
最後にまとめます。
企業ビジョンを個人ミッションに落とし込む時に意識して欲しい2つのこと。
ひとつ目は、年間ベースの戦略と戦術も具体的に描けているか。
ふたつ目は、組織風土を自分たちが作ることを決意することができているか。
究極はふたつ目ができでいれば、ひとつ目はそこまで意識しなくても大丈夫であるということです。
誤解して欲しくないのが、ひとつ目が不要であると言っているのではありません。
ふたつ目が決意できれば、自動的にひとつ目もやらざるを得なくなるからです。
