「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第273話 農耕型営業を実践しても、なぜ営業の月間目標は必達しないのか

「営業の月間目標売上必達のために、セミナーで教わった農耕型の営業を取り入れているのですが、上手く機能していないようです」

 

「第3者から見て何が原因なのか見ていただくことは可能ですか」

 

セミナー受講者からスポットコンサルの依頼でした。

 

農耕型営業とは、アプローチから成約までのプロセスを3段階(種まき→育成→刈取り)に分けて見える化の管理をする手法になります。

 

少し脱線の補足として、農耕型営業は手法になりますので、3段階が正解とか、5段階が正解とかという議論はナンセンスであることは、コラム記事を継続的に読まれている方は理解できているかと思います。(何段階でも問題はありません、当社は1-3-5-7の法則に基づいて3段階にしているだけです)

 

そこで、今回は、農耕型営業もしくは、営業プロセスにおいて、良くある落とし穴について話をします。

 

案外、このことが分かっているようで、出来ていない会社が落とし穴にはまっているからです。

 

もし、あなたの会社で農耕型営業を実践しているのであれば、その落とし穴にハマっていないかのチェックをすることをお勧めします。

 

今回は、結論から話をします。

 

結論を以下の図にまとめました。この図の意味は理解できるでしょうか。

意味が理解できる方は、コラム記事を読む必要はありません。

 

理解できない方は、農耕型営業において、落とし穴にはまっている可能性があります。

 

上記の図の分かっているレベル(種まき→育成→刈取り)は、当社のセミナーで話している用語です。

 

出来ているレベル(情報見込み客→売上可能見込み客→見積提出客)は、当社の個別コンサルで話している用語です。

 

種まきを「情報見込み客」、育成を「売上可能見込み客」、刈取りを「見積提出見込み客」に言葉をあえて言い換えています。

 

「えっ、言葉を変えているだけで何か意味はあるのですか、そんなことで月間の目標は達成しませんよ」という声が聞こえてきそうですね。

 

実は、大きな意味があります。上記の図の意味が理解できていないと、農耕型営業は分かったつもりで終わり、結果が空回りするからです。

 

以下の事例を読んで、この営業スタッフは農耕営業ができているでしょうか。

 

種まき活動:多くの顧客と接点を持つようにして、「何か困っていませんか」とう質問を投げかけて、今すぐの案件獲得のリサーチを行っている。

 

育成活動:今すぐ案件がありそうな顧客に、見積もりを提出して、案件管理表に掲載する。そして、反応率をA、B、Cの3段階に分けて、反応率ごとにクロージングのシナリオを作っている。

 

刈取り活動:案件管理表に載っている顧客に対して、訪問忘れのないように成約のクロージングを担当者及びキーマンに確実に行い、購入の可否を確認している。

 

さて、いかがでしょうか。

 

相談企業の農耕型営業は、このような形になっていました。

 

当社が相談企業に答えたことは、農耕型営業は分かっているレベルで、出来ていないということです。

 

そう、出来ていないです。

 

さて、どこが出来ていないのでしょうか。

 

もう一度、以下の図を見てください。

相談企業の種まきは、すでに欲求のある案件を探している活動になっていました。そう、「今すぐ客」を探している活動です。

 

当社が定義している種まき活動は、案件があるか分からない潜在顧客にアプローチして、今すぐではなくても将来的に見込みの可能性はあるのかを判断する活動にしています。そう、「そのうち客」を探している活動です。

 

この違い理解できるでしょうか。

 

まとめると、種まきは、案件がある「今すぐ客」を探しに行くのではなく、潜在顧客にアプローチして将来的に見込みの可能性のある「そのうち客」を見つけに行く活動です。

 

「そのうち客」を見つけに行った結果、今すぐ客が見つかった場合は、顧客が気づいていない問題点をさらに気付いていただき、クロージングの刈取りを行います。

 

では、ここで質問です。種まき活動をする上で、どのような準備が必要になるでしょうか。

 

詳細は、過去コラムを参照して欲しいのですが、結論を言えば、顧客情報と行動管理の情報です。

 

この顧客情報と行動管理の量と質の情報が社内に蓄積されていると、種まきの情報見込み客になる精度が高まります。

 

今回の相談企業は、顧客情報管理の質の情報が属人的で、行動管理の量と質が曖昧な状態になっていたので、「そのうち客」ではなく「今すぐ客」を追いかけざるを得ない営業活動になっていました。(顧客のことを分かっているようで分かっていなからです)

 

そして、種まきする顧客の訪問リストは、会社名と住所と過去の購入履歴と担当者の情報だけしかありませんでした。

 

大事な顧客情報と行動管理情報が完全に欠落している状態です。

 

よって、個別コンサルでは、種まき活動とは言わずに、情報見込み客をアプローチする活動という名前に変えて取り組んでいただいています。(顧客情報管理と行動管理が重要になるからです)

 

何となく伝わっているでしょうか。

 

そして、勘の良い方は理解できると思いますが、上記の図に掲載している、情報見込み客と売上可能見込み客のストックを持っている、営業スタッフが長期的に見て売上が安定するということです。

 

情報見込み客と売上可能見込み客のストックを持っていない状態で、目先の「今すぐ客」の案件を獲得する種まき活動をしていれば、飛び込み案件がある時はよいのですが、そうでない時は、売上の予測が厳しくなります。

 

そして、「今すぐ客」でなければ、違う今すぐ客に訪問するので、継続訪問(育成)は中止されます。よって、訪問活動が線の流れではなく、点の活動になり、訪問量が多くても点の活動だけでは訪問の成果は悪くなると言わざるを得ません。(種まき→育成→刈取りの流れではなく、刈取りの点の活動だけになるため)

 

ここまで話すと、頭では何となく理解できるかと思います。

 

でも、営業スタッフは、頭で理解しても、実際の行動は、目先の案件を獲得するための「今すぐ客」を探す活動になっています。

 

少し長文になっていますが、もう少しお付き合いください。その代表例を2つ挙げておきます。

 

一つ目は、営業管理システムを導入した会社が、案件管理に重点を置いているからです。そう、案件管理は刈取りです。

 

刈取りの前の種まき(情報見込み客)と育成(売上可能見込み客)の管理ができていないので、営業スタッフは営業活動が評価される、案件探しの活動になり、顧客に対して「何か困っていることはありませんか」を連呼しています。

 

二つ目は、月間目標の達成のための目標不足分を月初めから追いかけている営業活動になっているからです。

 

月間の目標達成のためには、月末に次月の目標の過不足を計算します。未達の場合は、それを補う売り上げを作る必要があります。

 

単月の評価の場合、その月の目標達成のために営業スタッフは、頭では種まき・育成のことを分かっていても、行動は「今すぐ客」の刈取りになってしまいます。

 

これは、営業スタッフの問題ではなく、営業責任者の問題でもあります。

 

長文になっているので、結論だけ書きますが、視座が月間になっているということです。

 

視座が年間になっていればこのようなことは起こりません。

 

よって、当社が年間ベースのシナリオ構築を重要視しているのはその理由です。

 

月間の視座も重要ですが、営業責任者に年間ベースのシナリオがあれば、「今すぐ客」の刈取りだけではなく、「そのうち客」の種まき・育成が重要なことも理解できることでしょう。

 

もし、農耕型営業を実践していれば、分かっているレベルではなく、出来ているレベルになっているかチェックをしてみてください。

 

まずは、視座が月間ではなく、年間になっているかです・・・。

 

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