「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第242話 部下の人材育成に褒めて伸ばす方法やアンガーマネジメント等の研修は必須か

クライアントのメーカーの社長から休憩中に以下の相談を受けました。

 

「先日、テレビを見ていると、若手等の部下育成には褒めて伸ばす方法が主流で、部門責任者も感情をコントロールするアンガーマネジメントが必要であることを言っていました」

 

「当社でも、部下育成のために、研修を受講させた方が良いか思案しています、乾先生はどう思いますか」

 

この質問を受けて、すぐに回答はせずに、以下の質問を行いました。

 

「なぜ、褒めて伸ばす研修やアンガーマネジメントの研修を受講させようと思われたのですか」

 

「昭和のマネジメントではなく、令和の時代は、部下の指導方法も変わっていることをテレビで知ったからです」

 

「今の時代に合った部下指導を取り入れたいということですか」

 

「そうですね、やはり時代に即した指導方法を我が社も取り入れる必要があると感じましたので・・・」

 

「ということは、今流行っているから、それらの部下指導方法を取り入れるということで良いでしょうか」

 

本当はもう少し会話のやりとりがあるのですが、文面の都合上、カットして要約のみ記しています。

 

このやり取りをしている中で、その社長は次の言葉を発せられました。

 

「あっ、やばいですね、乾先生が普段言っている、落とし穴にハマっていました」

 

さて、コラム読者のあなたは、この経営者は、どのような落とし穴にはまっていたことに気づかれたか分かるでしょうか。

 

そう、落とし穴です。

 

答えは、目的が曖昧であったということです。

 

部下育成のための褒めて伸ばす方法や感情コントロールの方法は手法になります。この手法について、賛否は問いません。

 

手法は目的が具体的で、それと連動している時に効果を発揮するからです。

 

今回の例で言えば、今流行りだからやってみるが目的になっています。目的とは、「なぜするのか」という動機が具体的であるほど目的の到達に近づきます。

 

明確さは、力なりです。

 

目的の上位概念が方針(会社方針、部門方針、年度方針)になり、さらにその上位が理念になります。

 

何が言いたいかというと、目的と手法(戦略・戦術)は連動して成果が出るということです。

 

この目的がフワッとした動機であれば、何をするのかという手法(戦略・戦術)ばかりに目が行きがちです。

 

ただ、経営幹部になれば、何をするのかという手法(戦略・戦術)も大事になりますが、それ以上に目的や方針(会社方針・部門方針・年度方針)を具体的な言語化にして、それを軸にしている必要があるということです。

 

この軸があって、手法(戦略・戦術)が機能することをこの経営者は熟知されていたので、落とし穴にハマっていることに気付かれました。

 

恥を忍んで告白すれば、私自身も、手法(戦略・戦術)に振り回され、目的から逸れていることもあります。(自戒を込めて)

 

この時は、第3者の方から、「それをやる目的はなんですか」と質問されて、我に返っています。(自分ごとになると客観的視点が乏しくなるためです)

 

今回の相談の経営者も、目的の重要性を理解していても、テレビで今の流行りの部下指導は褒めることと聞くと、手法(戦略・戦術)に走りがちになっていたということです。

 

よって、手法(戦略・戦術)で新しいものを導入する時は、もう一度、目的を明確に具体にして、それとどのように連動しているかを確認する必要があるように感じています。

 

で、今回のコラムはもう少し深掘りします。

 

手法(戦略・戦術)を目的と連動させることができた時に押さえておいてほしい2つのことです。

 

このコラムでは何度も伝えていることですが、大事なことは何度も伝えることが重要なので、もう一度伝えることにします。

 

一つ目は、「やり切る」です。

 

手法(戦略・戦術)を導入する時に、必ずゴールを決めて、そのゴールまでやり切るということです。(ゴールの高低は問いません)

 

その理由は、やり切った時に、次の課題や改善テーマが見えるからです。

 

ちなみに、一番たちが悪いのは、「中途半端」です。

 

「中途半端」は、何が良かったのか悪かったのか分からず、とりあえず、やったことに満足感だけがあるからです。

 

そして、「中途半端」が根付いた組織は、何か目新しいことがあれば、それに飛びついて、また、中途半端で終わり、社員が疲労困憊になっています。

 

本来であれば、チャレンジする組織は元気であることが特徴なのですが、「中途半端」が根付いている組織は疲労困憊が特徴になっています。

 

このことから、当社が企業訪問した時によく見ているのは、その会社の空気感をよく見ています。チャレンジ型なのか疲労困憊型なのか・・・。

 

では、この中途半端を無くすためにはどうすれば良いのでしょうか。

 

当社が推奨している一番の処方箋は、「分かっている」が「できるようになる」組織です。

 

「できている」ではなく、「できたつもり」の「つもり」が中途半端な組織の特徴です。

 

このことから、目新しいことに取り組むより、今できていないことをできるようにしたほうが、営業成績アップの早道になることを当社のコンサルを通じて理解される経営者が多くなっています。

 

そう、違う言葉で表現すると凡事徹底です。案外、この凡事徹底が難しいようで、つい、目先の新しいことに走り、中途半端で終わって、それが堂々巡りしているようにも感じています。

 

次に二つ目です。

 

二つ目は、「場づくり」です。

 

「中途半端」の最大の原因は、やらされ感になります。ただ、このやらされ感も自立型に変わることで、会議等の雰囲気も変わります。

 

会議もやらされ感の会議なのか、自立型の会議なのかは、「場づくり」の雰囲気を見ればすぐにわかります。

 

「場づくり」で大事なことを文章にすると長くなるので、要点だけ述べれば、当社では次のように定義しています。(詳細はセミナー参加をお勧めします)

 

「ああしよう、こうしよう、これやってみよう、という言葉がその場で出てくるようになれば場づくりはできている」です。

 

この場づくりをするために、どのようなマネジメントをするのかがポイントです。

 

当社では、このマネジメントを管理するのではなく、きっかけを与えることを大事にしています。

 

そう、きっかけです。

 

管理をメインにすると、場づくりは疲弊します。できていないことを上司が部下に指摘して反省会で終わっているからです。(上司が部下に具体的に指導していないことは棚にあげています)

 

しかし、きっかけを大事にすると場づくりはチャレンジに変わります。視点が過去の反省ではなく、未来のチャレンジに変わるからです。

 

長文になりましたので、最後にまとめます。

 

手法(戦略・戦術)を取り入れる時は、目的との整合性を再度確認してみてください。目的と連動しない手法(戦略・戦術)は、中途半端を引き起こすだけだからです。

 

そして、手法を実践する時は、「やり切る」と「場づくり」を意識してみてください。

 

この2つを意識するだけで、手法(戦略・戦術)は、やらされ感からチャレンジする組織に変わります。

 

あなたの会社は、目的が明確で、チャレンジする組織になっていますか。

 

それとも、スローガンは立派だが、社員が疲弊した組織になっていませんか。

 

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