「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第312話 能動的(仕掛ける)営業に取り組もうとしても機能しないのはマネジメントサイクルの差

「ルーチン業務のこなす仕事だけではなく、自らが顧客開拓をする能動型の営業にチェンジしようとしているのですが、いつも営業リーダーの掛け声だけで終わっています」

 

「営業スタッフは目の前の仕事を忙しそうに取り組んでいるので、経営者として、あまり厳しく能動型営業のことを言うと、仕事のモチベーションを下げてしまいそうなので、どうしたものか思案しています」

 

「この場合、営業リーダーの推進力を信じて、もう少し見守る方が良いのでしょうか」

 

経営者は、営業部門の方針として、こなす仕事だけではなく、仕掛ける仕事も積極的に取り組むことを掲げているのですが、上手くいっていない時に、良くいただく相談です。

 

図にすると以下のような感じです。

経営者と営業スタッフは会社を良くしたいという思いは一緒なのですが、仕掛ける仕事の話をするとなぜか、営業スタッフとの溝が深まるばかりになってしまいます。

 

そこで、経営者は、営業スタッフに危機意識を持ってもらうために、何か意識が変わる研修に参加させようか思案していたりします。

 

そう、研修に参加させて営業リーダーの意識改革を狙っているということです。

 

ただ、これは、当社の経験則で言えば、あまりうまく機能していないように感じています。

 

研修で意識改革に取り組んでも、あることが全く変わっていなければ、仕掛ける仕事においての意識改革は全く無意味だからです。

 

そう、あることが全く変わっていなければの話です。

 

今回のコラム記事は、結論から述べていきます。

 

あることとは、マネジメントサイクルです。

 

マネジメントサイクルと言えば、P(計画)→D(実行)→C(振り返り)→A(次への対策)と捉えておられる方が多いと感じています。

 

当社が言っているマネジメントサイクルとは、P-D-C-Aのことではなく、仕掛ける仕事においては、次の4ステップのことを言っています。

 

ステップ1:現状認識

ステップ2:部下への指導

ステップ3:行動の確認(指導に対しての)

ステップ4:フォロー指導(ステップ3の後)

 

文章にすると当たり前のように感じるかもしれません。

 

でも、これが知っているということで終わり、できているになっているかということです。

 

案外、ここが盲点になっています。

 

このままだと、何が分かったつもりになっているかが分からないと思いますので、もう少しだけ掘り下げます。

 

仕掛ける仕事とこなす仕事のマネジメントサイクルの違いを図にまとめました。

 

何となく違いを理解する事はできるでしょうか。

 

こなす仕事と仕掛ける仕事のマネジメントサイクルの違いは、ステップ2の部下への指導が変わってくるということです。(赤字の箇所)

 

補足ですが、ステップ1の現状認識は、こなす仕事と仕掛ける仕事も同じです。

 

で、このステップ2の部下の指導が問題点の指摘だけで終わっていないかということです。

 

具体的には、「先月の全体の訪問件数は達成しているが、〇〇製品の見積提出枚数が先月よりも10社落ちているので、ここを意識して今月は営業活動に力をいれていこう」という感じです。

 

そして、1か月が経過して、〇〇製品の見積提出枚数の結果だけの数値を確認して、良ければ頑張ったな、未達であればもっと頑張れという精神論の叱咤激励をしていたりします。

 

誤解をして欲しくないのですが、このマネジメントが悪いと言っているのではありません。

 

百歩譲って、こなす仕事であれば、このマネジメントでも成果が出るからです。

 

焦点が明確で、気を抜くことが出来ないからです。ただ、しつこいですが、これは、ルーチンワークのこなす仕事であれば機能するというマネジメントサイクルです。

 

このマネジメントサイクルが定着していて、それを仕掛ける仕事にも適用すると上手くいかないということを知っていれば問題はありません。

 

ただ、スポットで営業会議に参加していると、ここを混同して、こなす仕事のマネジメントサイクルで仕掛ける仕事のマネジメントをしようとされていたりします。

 

長文になっているので、多くは語りませんが、結論を言えば上記の図のステップ2の仮説づくりができていて、仕掛ける仕事は機能するということです。

 

仮説づくりとは、年間のシナリオです。具体的には、増販と増客のシナリオです。ここから、さらに、営業施策と製品別の目標販売台数のシナリオに落とし込んでいきます。

 

この仮説づくりは、考える場が機能していないと、実は作ることはできません。機能していない状態で、実際に作ったとしても単なる数値だけの目標で終わっているはずです。

 

なぜなら、考えることが面倒であると思っているからです。人間は、日々の安定した作業をこなすことに安心を覚えるので、仕掛ける仕事は新しいことを追加して仕事を増やすという認識を持ち、つい疎かになりがちになっていたりします。

 

でも、場づくりが機能している会社は、この仕掛ける仕事の仮説づくりをもの凄く大事にしています。

 

その理由は、環境変化に対応する組織に変貌する最大のチャンスになることを理解しているからです。

 

そう、井の中の蛙にならず、変化に対応できる組織に生まれ変わるチャンスと認識しています。

 

あなたの会社では、こなす仕事と仕掛ける仕事のマネジメントサイクルの違いは理解できているでしょうか。

 

このステップ2の仮説づくり(年間)ができていないと、仕掛ける仕事においては、部下への指導が機能しないからです。

 

なぜなら、この仮説づくり(年間)が羅針盤になるからです。羅針盤が無い状態で船を航海していては、どこに向かっているのか分からないので、営業スタッフに対してフォローの指導のしようがないからです。

 

しつこいですが、こなす仕事と仕掛ける仕事のマネジメントサイクルの違いを理解していない限り、仕掛ける仕事に力を入れようと、経営者が声高く叫んでも、単なるスローガンで終わることは目に見えています。

 

追伸)上記の図を見ていただくと、あることにも気づくかと思います。こなす仕事の部下への指導が問題点の指摘だけで終わっていると、営業管理システムは機能しないということです。

 

営業管理システムを導入すると、営業プロセスが数値で可視化されるので、問題点が見えやすくなります。

 

ただ、この問題点を指摘だけで終わっていれば、営業スタッフは怒られないようにするために、嘘のデータを入力するようになります。

 

訪問していないのに、訪問件数を増やすことや、見込みがないのに、見積もり書をやたら提出していたり等です。

 

これが、営業管理システムが上手く機能していないひとつの事例です。

 

これは、営業管理システムが悪いのではなく、現状のマネジメントサイクルに問題点があるということです。

 

ここに気が付かずに、どの営業管理システムを使えばよいのかに意識が行っていれば、本末転倒であるということです。

 

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