「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第435話 なぜ、営業の仕組み作りより、場づくりが重要なのか(既存クライアント向け)

このコラム記事は、当社の営業の成約達人の仕組みの作り方のコンサルティングを受講された方向けの記事になります。(会議等のスポットコンサルの方は該当いたしません)

なぜなら、営業の仕組み構築のコンサルティングを受講していないと、この記事を読んでも今一つ内容が理解ができないからです。

営業の成約達人の仕組みの作り方のコンサルティングの終盤では、営業の仕組み構築よりも場づくりが一番重要であることを説いているからです。

その理由を以下の記事にまとめましたので、営業の成約達人の仕組みの作り方のコンサルティングで、乾は何を伝えようとしていたのかという理解の再確認になればと思い、記事を書いています。

場づくりの定義

「場づくり」は、社員の主体性と能動性を引き出し、アイデア創出や試行錯誤を促進し、共通認識の醸成や問題改善、マネジメントの質向上、組織文化の変革を促す、企業の持続的成長に不可欠な要素です。

単なるスローガンではなく、具体的な行動や仕組みに落とし込まれた場づくりは、組織の潜在能力を最大限に引き出し、自立型組織の構築や外部リソース活用の効果向上にも繋がります。

経営者や管理者の率先垂範のもと、視座を高め、「仕掛ける仕事」を重視する文化を育み、「考える場」を意図的に作り、適切なツールを活用し、具体的な行動レベルでの実行と振り返りを徹底することが、場づくりを実現するための道筋となります。

場づくりが貴社にもたらすメリットは大きいですが、これは一朝一夕にできるものではありません。

まずは自社の現状を分析し、「どのような場が必要か」「現状の組織文化はそれを阻害していないか」を具体的に掘り下げてみることをお勧めします。

なぜ今、「場づくり」が決定的に重要なのか?

多くの企業で、「前年比〇〇%アップ」といった数値目標が先行しがちです。

しかし、市場の伸びが鈍化する中、能力やスキル向上を伴わない高い目標は、社員に過度なストレスを与え、「どうせ達成できない」という諦めやチャレンジ意欲の低下を招きかねません。

最悪の場合、離職やチームワークの崩壊につながるリスクすらあります。これは、目標達成どころか、企業にとって大きな損失です。

また、「見える化」という言葉もよく聞かれますが、単に数字やデータを集めてグラフにするだけでは不十分です。

その本質は、データを通して社員一人ひとりの状況を理解し、成長を支援し、組織全体の成果に繋げるための「本気の関わり」にあります。

この血の通った関わりがあってこそ、マネジメントは機能し、社員の力は引き出されるのです。

「場づくり」は、まさにこの「本気の関わり」を生み出す土壌となります。

さらに、「聞こえの良いスローガン」を掲げるだけでは、現場は動きません。

経営層の意図が具体的な行動レベルにまで落とし込まれ、社員が「自分ごと」として捉えられる「場」がなければ、スローガンは空虚な言葉で終わってしまいます。

原因と結果の間には、必ず「試行錯誤の推進力」が必要です。

そして、その推進力は、外部要因のような「コントロールできないこと」に振り回されるのではなく、自分たちが主体的に取り組める「コントロールできること」に集中し、地道なトライ&エラーを繰り返す中で生まれます 。

「場づくり」は、社員がこの「コントロールできること」に注力できる環境を整えるための要諦なのです 。

「場づくり」がもたらす、組織変革の果実

意図的に「場づくり」を推進することで、組織には計り知れないほどの好循環が生まれます。

1,社員の覚醒:主体性とモチベーションの飛躍的向上

自ら考え、行動できる環境は、社員に仕事の手応えと成長実感を与えます 。

指示待ちの「こなす仕事」から、自ら能動的にアイデアを出し、周囲を巻き込んでいく「仕掛ける仕事」へと、働き方がシフトします。

社員が当事者意識を持って試行錯誤を繰り返すことで、初めて戦略や戦術は真価を発揮するのです。

2,イノベーションの土壌:アイデア創出と挑戦の促進

心理的安全性が確保され、自由に意見を交換し、新しいアイデアを試せる「場」があれば、失敗は単なる失敗ではなく、次への学びへと昇華します 。

結果を恐れずに挑戦できる文化が、イノベーションの種を育むのです。

3,組織力の向上:共通認識の醸成と部門連携の強化

営業プロセスや顧客情報、成功事例などが「見える化」され、組織全体で「共有化」されることで、「誰が」「何を」「どのように」進めているかが明確になり、部門間の壁を越えた連携がスムーズになります。

例えば、トップ営業のノウハウが形式知化されれば、組織全体の営業力底上げにつながります。これは、属人的なスキルへの依存からの脱却を意味します。

4,マネジメントの進化:管理から「支援」へ

「場づくり」におけるマネジメントは、部下を管理・監視することではありません。

部下の挑戦を後押しし、課題に共に取り組み、成長を支援するという視点を持つことで、より本質的な関係性が築かれます。

社員が自律的に動ける環境を整え、必要な情報を提供する、いわば「サーバント・リーダーシップ」に近い形へと進化していくのです。

5,企業文化の変革:「自責」と「学び」の浸透

問題が発生した際に、他人のせいにするのではなく、「自分にも何かできることはなかったか」と考える「自責」の意識が組織に根付きます。

失敗を責めるのではなく、そこから学びを得て次に活かす文化が醸成されるのです。

6,持続的成長の実現:潜在能力の最大化

「場づくり」は、組織が持つ潜在能力を最大限に引き出すためのエンジンです 。

社員一人ひとりが主体的に動き、常に改善と挑戦を繰り返す組織は、環境変化にも柔軟に対応し、持続的な成長軌道を描くことができます 。

困難な状況下でも、社員が自ら考え行動できる「自律型組織」は、経営者一人が奮闘せずとも、チーム全体で成長のスパイラルを生み出します。

7.外部リソース活用の最大化

コンサルタントのような外部の知恵を活用する際も、「場づくり」は重要です。

依存するのではなく、自社が主体となり、対等なパートナーとして共に考え、議論する「場」があれば、互いの知恵が掛け合わさり、期待以上の相乗効果(「場の力」)が生まれます。

8:経営者の時間創出:戦略への集中

現場のマネジメントが仕組み化され、右腕となる人材が育てば、経営者自身は日々のオペレーションから解放され、より大局的な戦略立案や新たなビジョン構築に集中できるようになります。

「場づくり」実践への羅針盤:具体的な進め方

では、具体的にどのように「場づくり」を進めていけばよいのでしょうか。

●トップの率先垂範:

まず、経営者や管理職自身が、変化を恐れず新しい領域(例えばデジタル戦略など)に挑戦する姿勢を示すことが不可欠です。その本気度が、組織全体の「やってみよう」という空気を醸成します。

●視座を高める:

より高い視点から物事を捉え、視野を広げることが重要です。成功事例を積極的に共有し、モデルケースとして水平展開することは、他のチームの刺激となり、組織全体の底上げにつながります 。

●「仕掛ける仕事」を奨励する文化:

受動的な「こなす仕事」ではなく、能動的に価値を創造する「仕掛ける仕事」を評価し、それが実行できる仕組み(例:農耕型営業スタイルの導入、部門横断プロジェクトの推進など)を構築します。

●「考える場」の意図的な創出:

会議を単なる報告会ではなく、未来志向で具体的なアクションプランを議論する「作戦会議」へと変革します 。

誰もが自由に発言でき、建設的な議論が行われる雰囲気づくりが鍵です。決定事項と責任者を明確にし、定期的な振り返りを仕組み化することで、実行力を高めます。

●ツールの活用:「監視」ではなく「気づき」のために:

SFA/CRMなどのツールは、社員を管理するためではなく、行動と結果の繋がりを可視化し、社員自身が「気づき」を得て改善するためのものとして活用します。

能動的な営業スタイルを支援する機能を持つツールを選ぶことも重要です。

●人材への投資:

「場づくり」を推進し、組織を牽引できるような、視座の高い人材を育成することに時間とリソースを投資します 。これが、将来の組織力を決定づけます。

結論:未来を拓く「場づくり」への第一歩

「場づくり」は、一朝一夕に完成するものではありません。しかし、社員の主体性を引き出し、組織の潜在能力を解き放つための、最も確実で本質的なアプローチです。

それは、変化の激しい時代を生き抜き、持続的な成長を遂げるための羅針盤となるでしょう。

まずは、貴社の現状を冷静に見つめ直すことから始めてみませんか?

「社員は自由に発言できているか?」「失敗を許容する文化はあるか?」「部門間の連携はスムーズか?」など、具体的な問いを通じて、貴社ならではの「場づくり」の課題と可能性を探ってみてください。

次のステップとして、現状の組織文化やマネジメント体制が、「場づくり」を阻害する要因となっていないか、具体的な評価を行ってみることをお勧めします。その評価に基づき、例えば会議の進め方を見直す、情報共有のルールを再定義するなど、最初の一歩として取り組むべき具体的な施策が見えてくるはずです。

「場づくり」への投資は、必ずや未来の大きな果実となって、貴社に還ってくることでしょう。

場づくりが重要なことを示した図も以下に記しておきます。この図の意味は、理解できるでしょうか。これが、仕組み作りよりも場づくりが重要であるということを説いている意味になります。

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