仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第334話 営業の「決めている」と「やっている」の違いを混同して迷走していませんか
「決めている」と「やっている」の違いを腹落ちすることができました。
これは、ある会社の経営幹部の発言です。
このコラムでも「決める」の重要性を何度も説いてきました。
この会社でも決めたことを営業リーダーがしっかりとやっているということを月1回の営業会議の時に確認をしていました。
その会議での営業リーダーの発言は毎回決まって以下のやりとりでした。
「今月も目の前の緊急の仕事に振り回されて、月初め計画で決めたことがなかなかうまくできていません」
「次月は決めたことを必ず推進するようにいたします」
営業会議のその場ではそれらしき回答になっていますが、同じ回答が3カ月も連続で続けばさすがに何かおかしいということに気付きます。
でも、自社のことになれば客観視ができていないので、案外、この堂々巡りに気付いていなかったりします。どちらかということ、日々起こる問題解決に会議の主眼が移って真の課題から目が背けられているからです。
では、この会社は、「決めている」と「やっている」の違いにどのようにして気付くことができたのでしょうか。
当たり前過ぎることなのですが、年間目標を達成するための増販・増客のシナリオの振り返りが出来ていなかったということに気付かれました。
シンプルな言葉にすると、年間のシナリオに対する振り返りです。
年間の増販・増客のシナリオと言う言葉が今ひとつピンとこない方は、年度営業方針もしくは年度拠点方針でも良いかと思います。
これもピンとこなければ、今年1年の重点取組目標でも大丈夫です。ただ、この重点的に取組む目標は当然、数値化したものでなければなりません。
ここで大事になってくるのが、これらが、四半期単位で振り返りができて、何が真の課題なのかを見極められているかということです。
そう、真の課題です。
課題の前に真をつけている理由は、また、別の機会にお話しします。
課題でも上辺の課題をいくら見つけても、本当の改善にはならず、上滑りで終わってしまうからです。
ここまでの話をすると、「決めている」と「やっている」の違いを理解することができるでしょうか。
「決めている」は「やり切る」ことを腹決めできているので、必ずどこまでできているのかという進捗の確認を行います。
そして、この進捗の確認は単なる数値だけの確認で終わるのではなく、現在の課題にも向き合い、その課題に対して、何を変えていくのかということも考えて次に進んでいきます。
「やっている」は、言われたことに対しての取組みなので、それを「やり切る」という腹決めは日々の仕事量を見ながら決めているのが実情です。これを「やり切る」というのはあるようでなかったりします。
結果、腹決めまではできていないので、他の緊急案件が入ってくればそちらに目を取られ、やると決めたことが中途半端で終わっている状態になっています。
違う言葉に置きかえると、初速の瞬間風速で終わっているということです。はじめのスタート時は「やるぞ」のやる気は高いのですが、時間の経過とともにやる気が薄れ、気が付けば、振り返りによる課題抽出や行動改善もなされず、いたずらに時間だけが過ぎ去っている状態になっています。
結果、振り返りができていないので、真の課題が見つかっていないことから、次月は何とか頑張りますという精神論の話にすり変わっています。
この当たり前のことを見落として、何をすれば売上がアップするのかという施策ばかりに経営幹部が興味を持っていれば本末転倒であるということです。
この盲点に気付いた経営幹部の会社が本当の業務推進を行うことができます。
ただ、この足元の当たり前のことに気が付かずに、目新しい販売施策やChatGPT等のAIツールばかり意識がいっていれば、やることなすことが全て中途半端で終わり空回り状態に陥る可能性が高いということです。
中途半端が根付いた組織は、真の課題を見つけることから背を向けて、個人の犯人捜しを一生懸命にしていたりします。
〇〇さんが原因だという犯人捜しです。個人の犯人捜しは真の課題を見つけるよりも簡単で責任転嫁をしやすいからです。
そう、責任転嫁です。
ただ、真の課題を個人責任に転嫁をするようになると組織衰退の予兆であるということも付け加えておきます。
これが、「決めている」と「やっている」の違いです。
経営幹部が「決めている」組織であれば、会社のあるべき姿に突き進む原動力は高まります。
後は、実行部隊の営業スタッフがどれだけそれに向かって実践できるかにかかっています。
営業スタッフの実践力を高めるために仕組み構築があります
あなたの会社では、「決めている」と「やっている」の違いを本当に理解できているでしょうか。
「やっている」のやっているつもりの「つもり」が中途半端を生み出し、気が付けばこれが組織成長を阻害している大きな要因になっていたりします。
でも、多くの会社がこのことに気が付かず、目先の新しい販売施策のやり方に目移りしていたりしています。
