「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第291話 営業の仕組みを見直す前に確認して欲しい2つのこと(仕組みの位置づけの理解)

営業の仕組み構築で良くいただく質問に、「営業の仕組みを構築する時に何から取り組めばよいでしょうか」があります。

 

そう、仕組みの何から着手をすればよいのかという順序です。違う言葉に置きかえると、ロードマップみたいなものです。

 

ロードマップがあれば、取り組みの必要工数と仕組みに関わるメンバーを算出できるからだと考えていま

ただ、このロードマップも次の2つのことを押さえていないと、営業の仕組み構築は絵に描いた餅で終わる可能性が高くなります。

 

今回のコラム記事は、この2つのことについて話をしていきます。案外、分かっていそうで、分かっていない盲点の会社が多いように感じているからです。

 

ひとつ目です。

 

「営業の仕組み構築における目的を言語化できているか」です。

 

「えっ、当たり前のことを・・・」という声が聞こえてきそうですが、案外、口頭ではなく、文章で言語化できている会社は少なかったように当社では記憶しています。

 

口頭で多かった目的は、次の3つです。

 

1,まずは、短期的な売上アップ

2,社員がさぼらずに、やるべきことをしっかりやらせる

3,目標必達が当たり前になる組織風土にする

 

誤解を恐れずに申し上げるのであれば、上記の目的であれば、当社では仕組みづくりまでは必要ないと考えております。

 

上記の1の目的であれば、営業戦術に取り組めば成果はでます。2の目的であれば、マネジメントに取り組めば成果はでます。3の目的であれば、戦略と戦術の同時推進で効果は出ます。

 

ただ、効果は長続きするかと言えば、長続きはしません。考え方が含まれていないので、仕組みとして機能せず、目先の行動変化だけで、気が付けば元の状態に戻っています。

 

そう、自発的ではなく、やらされ感で取り組んでいるからです。やらされ感は、考え方の軸がないので、元に戻る力が大きく働きます。現状維持です。(これは、あくまでも当社の経験則です)

 

このことから、飴と鞭を交互に繰り返す、「飴と鞭作戦」の経営手法を取っていたりします。

 

では、当社が支援する営業の仕組みの目的を述べます。

 

「環境変化に対応できる体制の構築」です。

 

この目的を達成するためには、考えて行動する人材の育成が必要になります。

 

なぜなら、「ああしよう、こうしよう」という未来の行動に対しての積極的な発言が必要になるからです。

 

これを仕組みで実現しようとしています。

 

当社のクライアントの方は理解できると思いますが、当社が提供する仕組みの中で「こなす仕事」だけではなく「仕掛ける仕事」を取り組むような設計になっていたはずです。

 

「仕掛ける仕事」は未来に対しての行動になるので、考えて行動する人材が育成できていないと機能はしないからです。(事前準備と仮説構築が必要になるからです)

 

ここが機能しない限り経営者は常にジレンマを抱えながら仕事を続けなければなりません。

 

「こなす仕事」は未来に対しての行動ではなく、現状の問題解決の行動になるので、考えて行動する人材の育成のスピードは落ちます。(事前準備と仮説構築はあまり必要としないからです)

 

そう、考えて行動する人材の育成は、「仕掛ける仕事」に取り組むことで成長のスピードは高まります。

 

このことから、当社では、「見える化」のツールで年間の増販・増客の施策シートを取りいれています。(その他にも「仕掛ける仕事」を仕組み化するツールを取り入れています)

 

長文になっていますが、営業の仕組みの目的によって、仕組みの内容が変わってくることは理解できるでしょうか。

 

安易にこの仕組みを導入すれば良いという問題ではないからです。どのような目的になっているかが重要であるということです。

 

目的によって、仕組みの内容構成や「見える化」のツールが決まります。

 

そして、目的が重要であることを理解できれば、それを言語化できているかです。

 

言語化できていなければ、分かったつもりの「つもり」で終わるからです。この目的については、最低でも経営幹部は共有しておかなければなりません。

 

長文になっているので、ふたつ目は、来週の記事にしようかと考えましたが、このまま続けた方が理解は深まりますので、続けます。(興味のある方だけ続けてお読みください)

 

ふたつ目は、営業の仕組みの位置づけです。

 

「えっ、位置づけ・・・」と思われた方が多いと思いますが、実はこれはものすごく重要です。

 

セミナーでもこの話はしていません。なぜなら、ここを押さえている経営者の方は、ほとんどいなかったためです。

 

仕組みの位置づけをまとめた図を以下に記します。

何となく伝わっているでしょうか。

 

少し事例をあげます。

 

ある会社では、課長に昇進すると、1週間の泊まり込みの研修に参加させます。研修内容は、マネジメント知識の習得というよりも、リーダーとしての精神論を鍛える内容になっています。

 

経営者としては、課長として、仕事に対して厳しく取り組んで欲しいため、座学の勉強よりも精神的に鍛えられる研修に参加させていました。

 

さて、研修で精神を鍛えられた課長は、会社に戻って、リーダーとしての成果を発揮することは出来るでしょうか。

 

上記の図を見れば分かると思います。

 

どんなに素晴らしい体験を瞬間的にしても、会社に戻ってからも同じ体験を共有できなければ、その体験は、軸となり考え方として定着して成果を発揮することはありません。

 

このことから、会社の仕組みが、その体験を活かせる仕組みになっていなければ、気が付けば、その瞬間の変化は、研修前の元の状態に戻っています。

 

これが、どんなに素晴らしい研修を受講したとしても、会社の仕組みがその研修と連動して体験できるものになっていなければ、「出来ている」に変わることはありません。

 

そう、知っているつもりの「つもり」で終わっているからです。

 

このことを熟知している経営者は、社員をどの研修に参加させれば変わってくれるのかという期待はしていません。

 

自社の仕組みを通じて、何を習得すれば、仕組みの進化になるのかを考えて研修を選んでいます。あるいは、研修よりも、自社内でのトレーニング(訓練)を重要視しています。

 

決して、人を変えるために研修等に参加させようとはしていません。人を変える前に、自社の仕組みの点検を先にしています。

 

なぜなら、体験を通じないと、人は、その知識は軸にはならないからです。

 

この体験が、仕組みになります。(どのような体験を仕組みとしてさせるかです)

 

もう少しだけ、余談にお付き合いください。

 

経営理念もしくはクレドを5分間ほど毎日、写経をしている会社があります。

 

あるいは、会社で大事にしている考え方やクレド等を冊子にして、1ページ毎、営業会議の前に5分間ほど声を出して朗読している会社もあります。

 

あるいは、経営者が会社で大事にしている考え方を浸透させるために、時事ネタを絡めて、ヒントになることを気づいた時点でリーダーにメールしている会社もあります。

 

どの取組みも素晴らしいと当社は思っています。

 

ただ、上記の取組みをしている会社の経営者が、「これらのことを実施しても、社員の行動の変化はみられないのですよ」と愚痴をこぼされることがあります。

 

気持ちは理解できます。社員の方の変化のために一生懸命取り組んでいる姿勢は素晴らしいからです。

 

でも、この愚痴に対して、気心が知れている経営者の方には、次の質問を当社ではしています。(不用意にしては怒りを買うだけなので、安易にはしていません)

 

「その取り組みは、漢方薬を期待していますか?」(漢方薬とは長期的な視野での変化を意味しています)

 

「それとも、3か月以内の行動の変化を期待していますか」

 

大抵の方は、漢方薬という言葉を聞いて、顔を真っ赤にされて、こみ上げてくる怒りをこらえておられます。

 

内心は、「何も分かっていないのに、偉そうなことを言うな」という心の声がいまにも聞こえてきそうな感じです。

 

でも、この図を見ていただくと、真っ赤な顔が少しは落ち着かれます。

      

そう、どんなに素晴らしいことを聞いても、写経しても、読み合わせても、それを体験する仕組みがなければ、「出来ている」に変わることはないということです。

 

「出来ている」になって、はじめて、行動の変化につながります。

 

そして、体験も一度きりでは、その体験はその方の軸にはならないので、何度も体験する必要があります。

 

何度も体験できるのが仕組みになります。

 

そう、一度きりだけの体験では記憶に残らないので、行動の変化にはつながらないからです。

 

研修でどれだけ素晴らしい体験をしても、それを会社でさらに体験できるものになっていなければ無意味であるということです。

 

しつこいですが、この体験が仕組みです。

 

最後にまとめます。

 

あなたの会社では、営業の仕組みの目的を言語化することが出来ているでしょうか。

 

その言語化は、経営幹部で共有化はされていますか。

 

そして、営業の仕組みの位置づけは、理解できているでしょうか。

 

営業の仕組みの位置づけを理解できていれば、不必要な研修に無駄金を払う必要はありません。

 

追伸)営業の仕組みの目的と位置づけを理解できずに、営業管理システムを導入すると失敗の確率が高まることも理解できるかと思います。

 

営業管理システム導入以前の問題が潜んでいるからです。

 

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