仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第244話 営業マニュアルの作成に力を入れて失敗する企業の特徴とは
「営業マニュアルの実践度合いが30%でも、売上の成果が出るというのは、本当ですか」
個別コンサルで営業マニュアルの作成に取り組んでいる時によくいただく質問です。
営業マニュアルの実践度合いを違う言葉に表現すると、営業の仕組みの定着度になります。
なぜ、このような質問をいただくのかと言うと、営業マニュアルを作ると、マニュアル通りに100点を目指さないといけないと勘違いしているからです。
そう、勘違いです。
営業マニュアルの目的は、マニュアル通りに出来るようにするという、100点を目指すことではないからです。
もし、あなたの会社で営業のマニュアルを作っていれば、営業マニュアルの目的は何でしょうか。
営業のマニュアルが無くても、営業の仕組みがあれば、その仕組みの目指す目的は何でしょうか。
年間の売上目標の達成でしょうか。
この答えに正解・不正解はありません。
ただ、経営幹部がこの答えに答えることができない、あるいは、全員がバラバラの答えであれば、この時点で営業のマニュアル(営業の仕組み)は、機能しないことが目に見えています。
なぜなら、目的が不在の営業マニュアルになるからです。
当社が、営業マニュアルの目的として推奨しているのは、「考えて行動する人材の育成」と「分かっていることを出来ているに変えること」の2つにしています。
この2つの副産物が売上目標の達成になります。
だから、営業マニュアル通りに100点を目指すことはナンセンスにしています。そこが目的ではないからです。
営業マニュアルの実践度合いが30%でも、目的に近づいていれば、問題はないからです。
ここで、コラム記事が終われば、ちょっと中途半端な感じになりますので、営業マニュアルの目的を押さえた上で、活用する時に気をつけて欲しい着眼点を2つご紹介します。
これは、個別コンサルの中で伝えていることなので、文章で理解しようとすると難しいかもしれませんが、今回も緊急事態宣言が出ていることから、特別に公開することにしました。
あくまでも、当社が推奨しているものなので、このような着眼点があると言う感じで聞いていただき、何らかの気づきが少しでもあれば幸いです。
まずは、一つ目です。
営業マニュアルの全体像を把握してから、どの項目にチャレンジをするのか、優先順位を決めているかということです。
営業マニュアルの全体像=営業の仕組みの全体像です。
全体像を押さえた上で、優先順位を決めているということです。
乱暴な言葉になるかもしれませんが、優先順位の取り組みを何に選定しているかで成果の50%は決まってしまいます。
動物的な勘が鋭い経営者の方は、営業の仕組みの全体像は理解していないが、取り組みの優先順位は、ピンポイントで鋭いところを突いておられます。
ただ、この優先順位は、ほぼ動物的な思い付きなので、再現性がないところが難になります。
参考までに、当社が個別コンサルで提示している、「誰でも成約達人」の仕組みの概念図を以下に記します。
ある会社で、営業成績アップの取り組みの優先順位で、営業トークの応酬話法を設定していました。
応酬話法とは、顧客から言われる想定問答を事前にまとめ予行練習して、成約率を高める活動になります。
この取り組みは、上記の図でいうと、営業戦術になります。
ただ、この会社でもし、営業戦略の種まき営業ができていなければ、この営業戦術は、瞬間風速の取り組みで終わることが分かります。
なぜなら、営業スタッフは、行きやすい会いやすい顧客だけに、応酬話法の取り組みを実践するからです。
そして、営業戦術の項目で独自の価値の営業ツールが出来ていなければ、この応酬話法はさらに空回りすることが目に見えています。
よくある、営業トークの訓練を一生懸命しても成果が出ない会社の典型例です。
文章にすると、そんな会社はないだろうと思われるかもしれませんが、営業マニュアル(営業の仕組み)の全体像が分かると、その取り組みが本当に優先順位として高いのかを一発で見抜くことが分かります。
全体像を把握せずに思い付きでやると、動物的勘が鋭くない限り、この優先順位が間違っていることが多いです。
このことから、営業戦略の仕組みがない状態で、営業トークのスポットコンサルが当社に依頼があっても、丁重にお断りしているのはそれが理由です。
取り組みの優先順位が間違っているから、成果が瞬間風速で終わることが目に見えているからです。
これは余談ですが、取り組みが瞬間風速で終わる会社の特徴として、最後に行き着くのが、営業は気持ちが大事であるという精神論です。
まずは、全体像を把握して取り組みの優先順位を決めているかを今一度確認することをお勧めします。
この優先順位の選定が成果の50%を占めているからです。
次に二つ目です。
全体像を把握して取り組みの優先順位が決まれば、取り組み項目を5項目以内に絞るということです。
そう、取り組み項目を絞るという考えです。
5項目にしているのは、1−3−5―7の法則(当社が使っている造語)を使っています。1−3−5―7の法則の詳細はコラム193話を参照願います。(青文字をクリックするとコラム193話に飛びます)
7項目以上の取り組みは中途半端になりやすいので、取り組みは5項目以内、理想は3項目以内に絞るということです。
この絞るという目的は、中途半端をなくすというだけです。
多くの取り組みを掲げても、結果、全てが中途半端になれば、その掲げた取り組みは無意味だからです。
でも、当社の経験則上、3項目以内であれば、やり切ることができる会社が多かったです。
3項目というのは、取り組むことが明確で、シンプルだからだと思います。
このことから、コンサル現場でも、シンプルが最も行動につながりやすいということを認識しています。
手前味噌ですが、もう一度、当社が推奨している「誰でも成約達人」の仕組みの概念図を記します。
何か気づかれることはあるでしょうか。
1−3−5―7の法則に沿っているということです。
多くても5項目以内にしています。
「誰でも成約達人」の仕組みの実施項目は、「考え方」、「戦略」、「戦術」の3本柱になっています。
この3本柱を実践するために大事にしている推進ポイントは、「共通認識」、「やり切る」、「軸を持つ」です。
そして、各推進ポイントの推進項目を推進項目(大)に記載しています。
推進項目(大)をさらに推進項目(中)に落とし込んでいます。
ちなみに、営業戦術は2項目にしています。
独自の価値づくりと質問形式の営業トークです。
このようにシンプルな概念図にすると、ベテランコンサルタントの方から、必ずお叱りを受けます。
「営業の仕組みはそんなシンプルなものではない、もっと、複雑に色々なものが絡み合っているのに、君は何も知らないのだね、もっと勉強しなさい」
ごもっともな言葉です。
ただ、成果が出ない根源は、中途半端な取り組みになります。
成果が出ている会社は、優先順位の設定が効果の出るピンポイントを突いていて、その項目を確実にやりきっているだけだというのが当社の認識です。
そして、この優先順位も多くの項目(7項目以上)にするのではなく、確実にやりきる項目に絞って実践をしているということです。
そう、やる項目ではなく、やりきる項目です。この微差がもの凄く大事です。
このことから、当社では、目的に対して、成果が出る最低限の項目に削ぎ落としたものが、「誰でも成約達人」の仕組みになります。
ある会社では、1ヶ月に1項目だけを選定し、その実践度合いを朝礼で確認して、成果をあげていました。
そう、分かったつもりではなく、出来ているにするということです。
このコラムを読まれている方にはいないと思いますが、取り組み項目を設定した段階で出来たつもりの「つもり」で終わっている経営幹部の方が稀におられます。(年初の事業方針等がその代表例です)
今回のコラムは、少し難しい内容で、意味不明かもしれませんが、言いたかったことは2つです。
1、営業マニュアル(営業の仕組み)の全体像を把握した上で、取り組みの優先順位を決めているか
2、取り組みの優先順位の項目は、5項目以内(できれば3項目)のやり切る項目に設定しているか。中途半端が最大の敵であることを認識すべし
あなたの会社は全体像を把握した上で、取り組みの優先順位を決めていますか。
追伸)緊急事態宣言が出ているので、個別コンサルで話をしていることをもうひとつ話しておきます。
この図には、もうひとつだけノウハウが隠れています。
分かります・・・。
答えは、推進ポイントです。
多くの会社では、仕組みづくりやマニュアル作りの時は、実施項目と推進項目に目が行きがちです。
でも、仕組みづくりで大事なことは、推進ポイントです。
この推進ポイントを何に設定するかが肝になるということです。
当社では、上記の図から3つ(共通認識、やり切る、軸を持つ)に設定していますが、これに正解・不正解はありません。
貴社の経営幹部の方が、言語化できれば問題はないと考えているからです。
でも、この推進ポイントがないと、仕組みやマニュアルは、形骸化して、中途半端の取り組みで終わる傾向があります。
難しい、追伸になりましたが、理解できない方は、難しい屁理屈をこねてと思っておいてください・・・。もう少し、分かりやすい文章を書けるようにがんばります。
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