「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第245話 営業の重点取り組み項目を「やっている」と「やりきっている」で生じる大きな差とは

「なぜ、今は営業トーク研修や同行営業による現場改善を主力のコンサルティングとしてやっていないのですか」

 

20年前の当社を知っている方から、よくいただく言葉です。

 

今日のコラムは、ゴールデンウィーク期間なので、いつもと違った切り口で、当社がなぜ、今のコンサルティングサービスを提供しているのかというストーリーについて話をします。

 

よって、今回の話は経営に役立つ内容とはかけ離れていますが、もし、コラム読者のあなたが、経営において何らかの壁に当たっていれば少しのヒントになるかもしれません。

 

というのは、今のコンサルティングサービスは、当社が創業してから壁に当たってきたことを改善して出来上がったものだからです。

 

当社の創業は、私が30代前半の時でした。

 

創業なので、目先の成果が欲しいので、コンサルティングサービスは、営業トークや営業ツールの改善等の営業戦術のコンサルティングをメインにしていました。(話法訓練等もしていました)

 

営業戦術をメインにしていた理由は、短期間で成果を確認することができるからです。

 

そして、短期間で成果を確認できるメニューなので、顧客に販売もしやすかったというのがあります。(長期的なマネジメントでは、成果があやふやなので、この当時の当社では競合には勝てなかったからです)

 

当時は、ダイレクトレスポンスマーケティングが流行っていたので、その流れに乗ることに成功しました。

 

ただ、そこで、一つ目の壁に当たりました。

 

それは、できる営業スタッフに質問形式の営業トークのやり方を教えると飛躍的な成果を生み出すことはできました。

 

しかし、若手等の営業スタッフは、それほど大きな成果を出すことができませんでした。

 

教えている営業トークの骨子は同じなのに・・・。

 

そこで、よく観察していると分かったことは、若手等の営業スタッフの弱点は、営業トーク以前のボキャブラリー(語彙力)が乏しいということでした。

 

単純に言えば、営業の経験不足です。

 

経験不足は、営業トークで補うことはできません。

 

しかし、経験不足を補うものとして有効なのは、営業ツールです。

 

ただ、この営業ツールがカタログ等の語彙力が乏しいものを使っていれば、経験不足を補うことはできません。

 

カタログではなく、提案書が用意されている会社でも、その中身を見ると、曖昧な内容で独自の価値も分かりづらく、顧客の悩みと願望に連動していないこともわかりました。

 

そう、具体事例が乏しい、曖昧な提案書です。しかも、顧客視点ではなく、自社視点で書かれているものが大半でした。

 

このことから、営業トークの支援を始める前に、必ず、独自の価値を作って、営業ツールに落とし込むことを行うようになりました。

 

これにより、若手営業スタッフも一定の成果を出すことができるようになりした。

 

しかし、二つ目の壁に当たりました。

 

二つ目の壁は、成果が瞬間風速で終わるということでした。

 

3ヶ月ぐらいは順調なのですが、それ以降、成果が今ひとつであるということです。

 

原因はいたって簡単なことでした。

 

行きやすところだけにしか訪問をしていなかったということです。行きにくいところや成約に時間がかかりそうなとことは、本能的に訪問を避けていたということです。

 

違う言葉に置き換えると、会社に戦略がなかったということです。

 

戦略がない状態で、戦術だけを一生懸命に行なっていたということです。

 

そこで、戦略の基礎の仕掛けとして、「今すぐ客」と「そのうち客」に訪問する顧客を分類して、顧客から言われてから行動する受動的営業ではなく、自社から仕掛ける能動型営業を実践するようにしました。

 

能動型営業を違う言葉で表現すると、農耕型営業です。

 

種まき→育成→刈り取りのサイクルを高速で回す営業スタイルです。

 

そして、これを単月で回すのではなく、年間で回すと効果が発揮することも分かりました。(単月だと目先の案件管理がメインになってしまったため)

 

このことから、増販・増客の年間計画と増販・増客の年間施策も新年度が始まる2ヶ月前に作成するようになりました。

 

そして、これらを実践していく中で、3つ目の壁にあたりました。

 

それは、戦略と戦術の仕組みを作っても、年間を押し並べて見ると、できる営業スタッフとできない営業スタッフに分かれたということです。

 

個人のやる気の問題かと思えばそうでもありませんでした。

 

できない営業スタッフの方がどちらかというと真面目でやる気がありました。

 

その違いをよく観察すると見えてきたことがあります。

 

それは、情報の使い方と時間の使いか方が全く違っていたということです。

 

戦略と戦術は理解しているが、行動面の情報の使い方と時間の使い方が異なっていたということです。

 

営業スタッフ1,000人に会ってきた経験則に照らし合わしてみても、断言できるのは、やる気があるのにできないセールススタッフとできるセールススタッフの違いは、「情報の使い方」と「時間の使い方」であるということです。

 

詳細の具体事例は、紙面の都合上、省略しますが、この結果、戦略と戦術を同時推進するためには、顧客情報管理と行動管理が避けて通れなくなりました。

 

ここまでの壁のことを書けば、何を当たり前のことを言っているのかと思われるかもしれませんが、この経験は当社が創業する前のサラリーマンコンサルタント時代にも体験していました。

 

500社の売上の倍増を体験したサラリーマンコンサルタント時代も、当時の社長から、「戦略と戦術の同時推進」とセールスの優劣は、「情報と時間の使い方」であることを耳にタコができるほど聞かされていました。

 

ただ、自分が独立した時は、そのことを忘れて、短期的な戦術にハマった支援をしていました。目先の売上を作る活動に明け暮れていた状態でした。

 

「分かっている」が「出来ていない」の典型例に当社自身がハマっていたということです。

 

そして、ここから脱却できたのも、あることが実践できていたからだと、今となっては痛感しています。

 

何だと思われます。

 

答えは、「やりきる」です。

 

「やりきる」ことができれば次の課題が必ず見えるということです。

 

そう、当たり前のことですが、次の課題が見えるということです。これ、もの凄く大事です。

 

「やっている」の「つもり」で終わると、中途半端になるので、次の課題が見えずに、同じことの堂々巡りか、目先を変えるために、目新しい取り組みを探して、中途半端の無限ループにはまっていきます。

 

これが、中途半端の恐ろしさです。

 

話を戻します。

 

営業トークをやり切ると、次の課題は独自の価値作りとツールの落とし込みの課題が見えました。

 

独自の価値作りをやりきると、次の課題は農耕型営業の課題が見えました。

 

農耕型営業をやり切ると、顧客情報管理と行動管理の課題が見えました。

 

地道ですが、この経験により、当社が「やりきる」を大事にしている理由です。

 

そして、「やっている」の「つもり」が根付いている組織は、チャレンジ型の組織のように見えても疲労型の組織になっている傾向が高いように感じています。

 

そう、チャレンジ型のスローガンで終わっているからです。

 

今回のコラムは、当社の経験を長々語っただけなので、あまり役立っていないかもしれませんが、最後にチェックポイントをまとめます。

 

以下のチェックポイントに陥っていないかセルフチェックをしてみてください。

 

【セルフチェックポイント】

1、営業トークのやり方の見直しの前に、独自の価値づくりが出来ているか。そして、独自の価値が提案ツールや種まき用のツールに落とし込みが出来ているか。

 

2、営業戦術の取り組み前に、能動型の営業スタイルになっているか。能動型の営業スタイルの第一歩は、重点取り組み客層に対して、どのタイミングでどのような種まきを行い、契約までのサイクルをいつまでにするかを決めているかである。

 

3、できる営業スタッフを育成するために、顧客情報管理と行動管理が会社の仕組みとして組み込まれているか。そして、顧客情報管理と行動管理のチェックポイントと活用ポイントを営業マニュアルに落とし込み、運用が出来ているか

 

追伸)長文になって恐縮ですが、戦略と戦術の同時推進をやり切ることができても、また、課題が生まれました。

 

その課題とは・・・。

 

コンサルのプロジェクト期間(半年〜1年)は、上手くいくが、コンサルが終了後、停滞するということが起こりました。

 

長々と書くと、申し訳ないので結論から言うと、考え方が浸透していなかったということです。

 

考え方とは、組織文化により根付いたものです。考え方は、言語で文章化していなくても無意識に浸透しています。この無意識に浸透している考え方が、新しく取り組む戦略と戦術にリンクしていなければ上手くいかないということです。

 

目標達成=ノルマという考え方が無意識に浸透している限り、自立型の組織を作るのは厳しいということです。

 

飴と鞭で瞬間風速を吹かせることは可能ですが・・・。(でも、飴と鞭だけでは、また元に戻るので、追加の飴と鞭が必要になり、最後は慢性化して、飴と鞭も効かなくなります)

 

よって、当社では、戦略と戦術を同時推進するために、考え方の言語化による有意識を行ない、仕組みの体験を通じて考え方の定着を行うようになりました。

 

そう、考え方は、言語化による有意識と仕組みの体験がない限り、定着はしないということです。(言語化と体験です。ここすごく大事です)

 

ある会社は、営業マネジメントの「明確さは力なり」という考え方ひとつだけを浸透させて、成果を出されました。今は営業戦術の考え方の浸透にチャレンジしています。

 

そう、ひとつ決めたことをやり抜くということを大事にされているからです。

 

そして、考え方が浸透すれば、また次の課題が生まれました・・・。

 

それが自立型です。

 

もう、文章が長くなり読むのが疲れたかと思うので、結論だけ書きます。

 

当社の経験則ですが、自立型で大事にしているのは、「教える」ではなく、「きっかけづくり」です。

 

人は言われたことをやって経験するよりも、自分で気づいて経験したことの方が、成長スピードは速いということです。

 

よって、マネジメントで大事にしていることは、「管理」ではなく、「気づき」です。

 

このことから、マネジメントツールは、管理するツールではなく、気づきを与えるツールになっているかが成功ポイントのように感じています。

 

このことに気づいて、営業管理システムを導入している会社は、営業マネジメントが上手くいっているように感じています。

 

ただ、営業管理支援システムを出来ていないことを指摘する管理ツールになっていれば、営業スタッフの士気を下げるだけのツールになっています。

 

あなたの会社では大丈夫でしょうか。

 

当社の長文の独り言にお付き合いいただきありがとうございました。

 

最後に当社が推奨している営業管理の仕組み図を以下に記しておきます。

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