仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第283話 営業施策の推進にもパレートの法則(80対20の法則)は適用されますか
「年間で立案している営業施策があまり上手くいっていません」
「以前、金融機関主催のセミナーでパレートの法則(80対20の法則)を知りました」
「年間で立案している営業施策に対しても、パレートの法則(80対20の法則)は使えるでしょうか」
パレートの法則(80対20の法則)という言葉を初めて聞いた方は、ネットで調べて欲しいのですが、一般論としては、結果の80%は、20%の原因から生み出されているという考え方になります。
事例としては、売上の80%は20%の顧客から生み出されている等です。
この質問をした経営者は、現在、10個の営業施策(年間)を見える化して推進しているが、この中でも成果が出そうな2個に絞り、それだけを確実に推進した方が良いのではないかという考えになったそうです。
この質問に対して、当社は次のように回答しました。
「今の質問の考え方だと60%以上の確率で上手くいかないでしょうね、その理由は営業施策を絞れば上手くいくという考え方になっているからです」
この回答をした後、次の言葉を付け足しました。
「営業施策の推進においては、今から伝える2つの考え方が機能しているかチェックすることをお勧めします」
今回のコラム記事は、この2つの考え方を紹介します。
この考え方も正解を述べているのではなく、このような着眼点があるという視点で聞いていただければ嬉しいです。
もし、この考え方が使えそうであれば、組織に根付かせることをお勧めします。
まずは、ひとつ目の考え方です。
「こだわり」と「やり切る」です。
今回の事例で言えば、年間で立案した10個の営業施策の中で、特にこだわって取り組みたい項目に丸印(〇)をつけていただきます。
10個すべてであれば、10個すべてに〇がついても問題はありません。
ここでは絞るという発想はありません、あくまでもこだわりたいという意志の確認になります。そう、意志です。
こだわった項目が決まれば、40点主義でも構わないので、やり切ることができているのかをチェックしてください。
40点主義でもやり切ることで、次への挑戦課題が必ず明確になります。この挑戦課題が次への行動につながる具体的なものになっていれば、どんな営業施策でも必ず機能すると断言できます。
「えっ、何が言いたいのですか・・・」という声が聞こえてきそうですね。
簡単に言えば、中途半端な取り組みは、成果につながりにくいということです。(例外として、コントロールできないラッキーな要因が働けば瞬間ですが、成果が出たように勘違いすることもあります)
中途半端とは、スタートダッシュの勢いだけはよく、気が付けば誰も進捗を把握していない状態です。(決起大会だけは盛り上がって終わりというパターンです)
あるいは、やらされ感でやっている振りをしている状態です。
これは、営業スタッフのことではなく、営業スタッフをマネジメントしている営業リーダー以上の方の仕事に取り組む姿勢のことを言っています。
よって、冒頭にこだわりの意志を確認しているのはその理由です。
少し話が脱線しますが、これは、会社の年度方針あるいは、拠点の拠点方針も同じことが言えます。
一見、素晴らしい言葉で、会社の年度方針や拠点方針が言語化されていても、「こだわり」と「やり切る」という考え方がない限り、営業施策と同様に空回りする予兆があります。
そう、「やっているつもり」の「つもり」が組織風土になり、組織の成長を停滞させるからです。
この状態になれば、色々な取り組みやプロジェクトを立案しても空回りで終わる可能性が高くなります。
次にふたつ目の考え方です。
営業施策の「役割分担」が機能しているかです。
そう、「役割分担」です。実は、営業施策の推進において、ここが案外盲点になっています。
営業施策の中途半端を防ぐために、やることを絞り、それをやり切ることに舵を切ろうとする管理者が多いように感じています。
別に、この考え方は否定しませんが、「役割分担」が明確になっていない場合は、大問題になります。
具体的には、できる拠点長もしくは、営業リーダーになれば、年間の営業施策が決まれば、営業スタッフの個人ごとに重点取組の落とし込みを行います。
ここ大事なことなので、もう一度、繰り返します。
「年間の営業施策が決まれば、営業スタッフの個人ごとに重点取組の落とし込みを行う」
勘のいい方は気づかれたかもしれませんが、営業施策をいきなり絞るという発想は全くありません。
営業施策の中で、営業スタッフの個人ごとに重点取組みを決めていき、その中で、推進が中途半端になりそうな項目があれば、営業施策を絞り込んだりしています。
営業施策をいきなり絞るのではなく、営業スタッフの個人の重点取組に落とし込んでから絞るかを決めているということです。
文章なので上手く伝わっていないかもしれませんが、営業スタッフは経験年数によって、営業スキルの能力は異なります。
例えば、増客の新規顧客開拓の施策があったとします。一般論として、営業スキルの高い方は、難易度の高い中堅企業以上の開拓を担当します。
若手営業スタッフは、提案力よりも人間関係力だけで突破できる、社員20人未満の会社の開拓を担当したりします。
コラム記事が長文になっているので、簡略してポイントだけを伝えると、ベテランの方が仕事をしているようでしていないことがあるということです。
ある会社では、若手社員に新規開拓を任せて、ベテラン営業スタッフは優良顧客の既存客だけを対応していました。
これは、ベテラン営業スタッフが優良顧客を担当することで、自分自身の売上目標数値を達成することができて、難しい仕事はチャレンジせずに楽をすることができるからです。
そして、難易度の高い中堅企業の新規開拓を若手営業スタッフに押し付けていました。
若手営業スタッフに新規開拓の成功体験を早く習得させる目的であれば問題はないのですが、特に新規開拓のノウハウもなく、営業リストだけを渡して、後は一社でもたくさん会って仲良くなってこいでは、成功体験からは程遠くなります。
これは、成功体験ではなく、挫折体験を早く身につけさせていることになります。そう、挫折体験です。
若手に成功体験を多く身につけさせることに成功している会社は、若手の成長スピードがものすごく早いです。そして、若手の営業リーダーが早期育成されています。
若手に挫折体験だけを身につけさることに成功している会社は、若手が3年以内に離職していきます。そして、気が付けば、若手の離職率が高い状態になっています。
ひどい会社になると、若手の離職率が高い理由を「今どきの若者は・・・」と若者に責任転嫁をして、社内に若手育成の仕組みがないことを棚上げにして責任転嫁を繰り返しています。
そして、ベテランの営業スタッフが良い顧客だけを囲んで、顧客開拓をせずに目標の売上を達成していることに権威を感じていると、最近、世間一般に言われている、「働かないおじさん」と若手に陰でささやかれていたりします。
世間一般に言われている「働かないおじさん」の管理者は、営業施策を個人に落とし込むというマネジメントの仕事はまずしていません。そう、マネジメントです。
部下のマネジメントというより、自分の目標数値の達成だけにしか興味がないからです。
まして、それも増販・増客の営業施策の挑戦ではなく、いかに現状維持で楽をして上司の威厳を保つことにしか興味はありません。
あるいは、部下の同行営業という名目で時間を潰していたり、不要な会議をやたら好んで実施して、部下を叱咤激励しています。
そして、挑戦をしているようにみせるための、「やっているふり」や上手くごまかすことだけの言い訳だけは、日々進化していたりします。
少し話が脱線してきたので、最後にまとめます。
営業施策を機能させるために押さえて欲しい考え方は、2つあります。
ひとつ目は、「こだわり」と「やり切る」です。
「こだわり」は意志の発揮になります。「やり切る」は次の挑戦課題が行動レベルで分かるになります。
ふたつ目は、「営業施策の役割分担が機能しているか」です。
営業スタッフごとの重点取組課題が何かというマネジメントができているかです。
これを見分けるひとつの指標が、若手の成長スピードか若手の離職率です。
若手がいない場合は、チャレンジする組織になっているかです。
チャレンジする組織という言葉が難しければ「場づくり」ができているかです。
「場づくり」とは、反省がメインではなく、将来に対して、「ああしよう、こうしよう」という言葉が積極的に発言されている「場」です。
「場」ができていれば、マネジメントは機能しています。
あなたの会社では、営業施策が機能するために必要な2つの考え方は浸透しているでしょうか。
「やることを絞る」も考え方が間違っていると、マネジメントをする管理者が、「仕事をしている振り」で日常を誤魔化していたりします。
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