仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第238話 年間売上目標の立て方で押さえて欲しい増販計画の作り方
4月に新年度を迎えて、年間売上の6割以上が増販(既存顧客売上)で占める会社には、2月に年間の増販計画の作成を勧めています。
年間の増販計画と言われても、意味が分からない方もおられるかもしれませんので、簡単に説明をします。
既存顧客において、顧客ごとに年間の売上の見込み計画を作るということです。
そう、年間ベースでの既存顧客の見込みの計画を作るということです。
計画と言うと、難しく感じられるので、個別コンサルでは、シナリオ(仮説)づくりという表現に変えています。
このような話をすると、年間の増販計画を作ったことのない会社は、次の言葉を発せられます。
「年間ベースで既存顧客の売上を読むと言うのは難しいよ、やってみないと分からないから、個別顧客の計画を立てるのは無意味だよ・・・」
「営業の販促施策を年間ベースで立案すると言うのなら分かるけど・・・」と言う言葉をいただきます。
今からお伝えすることは、正解・不正解の話をするのではなく、このような考え方があるという視点で聞いていただければ嬉しいです。
その中で、今の経営に何らかのヒントになるものがあれば幸いです。
当社では、営業の年間ベースの販促施策を作る前に、年間ベースの増販計画の立案を必ず作っていただくようにしていただいています。
これを作るのと作らないのとでは、年間の売上目標の達成率に大きな差が出るからです。
違う表現をすると、年間の増販計画を作る習慣ができるようになると、前もって売上を読むことができるようになるからです。
具体的には、業種・業界によっては、多少異なりますが、年間売上目標の約3割が増販の売上として2月の時点で見込むことができていれば、その年の年間売上目標は達成します。
逆に、2割ぐらいしか見えていないと、その年の売上目標の達成は厳しいことが予想できます。
ここは、業種・業界によって変わりますので、2月の段階でどれだけ見込めるかが重要です。
少し補足しておきますが、この見込みも100%だけのものを計算するのではありません。
◎(確定)を100%、○(ほぼ大丈夫)50%、△(種まき次第)30%、△△(ダメもと提案)10%と印をつけて、売上の予測の積算を行います。
これも、初めて増販計画を取り組んだ会社は、△と△△ばかりでスタートされていました。
そう、あることができていなかったからです。
でも、あることができるようになると、△から○の数が増えてくるようになります。
今回のコラムも緊急事態宣言が継続されていますので、個別コンサルで話をしている増販計画のシナリオ作成のステップを公開していきます。
実は、これも当社の経験則になるのですが、当社のコンサルを受けずに、年間ベースの増販計画を策定していた会社では、増販計画が絵に描いた餅で終わっていました。
この結果、年間ベースの増販計画を立てても無意味と感じられるのではと思案していました。
しかし、年間ベースの増販計画にも取組ステップがあります。このステップを理解された会社は、絵に描いた餅で終わらないようになりました。
このステップとはどのようなステップなのか・・・。
このステップを以下の図にまとめましたので、公開します。
当たり前といえば、当たり前なのですが、案外、これも分かったつもりで終わっていて、できていなかったりします。
少し補足します。
ステップ1は言うまでもないのですが、落とし穴として、売上のランキングで顧客分類をしている会社は、顧客のランク分けはできていないと言って良いでしょう。
基本のことなので、多くは語りませんが、ここは念のためチェックしてください。
この顧客のランク分けの基準がその会社のノウハウになったりします。
そして、ここからが本題です。
年間ベースの増販計画の立案で重要になってくるのは、ステップ2の顧客情報とステップ3の行動管理です。
ステップ2の顧客情報については、現在、取得すべき顧客情報が何割取得できているかということです。
この顧客情報の取得率が30%未満であれば、ステップ5の年間ベースの増販計画の精度は落ちるというのは言うまでもありません。
できれば、70%以上は目指したいものです。
顧客の理解(顧客情報)なしに、増販計画の精度をあげることはできないからです。
また、この顧客情報もどのような情報を入手するのか、これもその会社のノウハウになります。
そして、次に行動管理です。
既存顧客の接点のアプローチがどうなっているかです。
ここが、営業担当者の行きやすい会いやすい顧客の特定少数になっていれば、年間ベースの増販計画の見込みの精度は高まりません。
物理的に訪問のアプローチが厳しければ、違う接点でも良いので、特定多数のアプローチに変える必要があります。
特に、コロナ渦ではオンライ営業の取り組みもチャレンジしやすい環境になってきていますので、この環境変化をうまく利用しない手はありません。
雑談ですが、上手く利用している会社は、訪問とオンラインを組み合わせたハイブリッド型の営業の仕組みを構築しています。
もう少し深掘りすると、会社の規模に分けて営業スタイルを変えています。
ここまで話をすると、勘の良い方は理解できているかも知れませんが、年間ベースの増販計画は、顧客情報と行動管理が機能しないと売上の見込みを予測することは厳しいということが分かってきます。
そう、年間ベースの売上目標、製品販売台数目標、営業個人別目標の数値目標だけを立案し、後は、個々に任せているだけの営業スタイルでは、目標の達成は環境変化の運頼みになるということです。
これに気づかれた会社は、この2月には年間ベースの増販計画の作成に取り組まれます。
また、2月にしている理由は、4月からスタートダッシュをかけることができるからです。
3月で年度末が終わる会社でよくあるパターンが、4月と5月はスロースタートで、6月から加速をしていくケースです。
このパターンで言うと、1年の12ヶ月が10ヶ月の計算になります。2ヶ月分ロスをしています。
営業担当者の話に置き換えると、月初のスタートダッシュ型か月末の追い込み型のスタイルかということです。
2月に立案した年間ベースの増販計画の見込みが仮に20%の場合、年間の営業施策が昨年と同じであれば、目標は達成しません。
そうすると、4月から加速しないといけないと言うことが事前に分かります。また、仕組みとして営業の販売施策の改善も事前に打ち手を打つことができます。
これが、営業の販売施策を立案する前に、年間ベースの増販計画を先に作らないといけない理由です。
そして、今回のコラムも長文になりましたので、確認ベースになりますが、この増販計画を作成する上で目的が重要になります。
あえて、今回は目的の例は書きませんが、もし、増販計画を作っていれば、増販計画を作る目的の言語化も必須です。
当社の個別コンサルでは、5つほど目的の例を提示しています。
そして、目的が決まれば、それを活用する場所と期待する効果も言語化していきます。
期待する効果は、参考の文例を以下に記します。
【期待する効果】
主力顧客について、誰が、いつ、どのタイミングで、どのような価値を訴求するのかを年間単位で計画しスケジュールに落とし込み、行動管理システムと連携することで、訪問忘れを防ぐ。また、増販の企画立案の材料として活用し、精度の高い増販企画が作成できる。
最後にまとめます。
もし、あなたの会社で年間売上の6割以上が既存顧客からの売上で占められていれば、年間ベースの増販計画らしきものはあるでしょうか。
また、増販計画を策定する時に取り組みのステップは明確になっているでしょうか。
それとも、売上等の数値目標と顧客リストだけを営業担当者に手渡して、気合と根性で乗り切るでしょうか。
追伸)これも補足ですが、管理顧客が多い会社においては、主力顧客だけで増販計画を作成されています。理由は、主力顧客だけの増販計画で前もって売りを読むことができるからです。増販計画は会社の実情に合わせて、内容は色々とカスタマイズしていきます。(取扱製品が多い会社では、製品を特定せずに悩み・願望から売りを予想されたりしています)
もうひとつ追加の補足ですが、増販計画→増販施策→営業戦術の3つの流れになります。今回のコラムは、増販計画について書いていますが、この3つの流れができて完成形になります。
営業戦術は、2つの項目ができればOKです。(詳しくは、当社のコンサルページで確認してください)
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