仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第261話 営業の独自価値づくりで押さえてほしいこと:競合も訴求していない価値づくり
当社主催のセミナーで、「競合も訴求していない独自価値づくりは大事だと思いますか」と質問すると、ほぼ全員が大事であると答えられます。
この質問の次に、「では、この独自価値とはどのように言葉で定義して、見える化をしているものは、何がありますか」と質問すると、回答に窮する会社がほとんどでした。
特に、独自価値の言葉の定義ということを考えていない方が多かったように感じています。
見える化については、製品別の提案書という答えが多かったです。まれに「製品カタログだよ」と自信を持って答えられる営業責任者の方もおられました。
セミナーをやっていて、当社が気づいたことは、当社が定義している独自価値の作り方を教えることよりも、セミナー参加者の会社が独自価値という言葉をどのように定義しているのかが重要であることを痛感しています。
ちなみに、コラム読者のあなたの会社では、「独自価値の定義をどのように言語化していますか」と聞かれたらどのように答えられますか。
なぜ、このような質問をしているかというと、セミナー参加者に上記の質問をすると、次のような回答が多かったからです。
参加者:「セミナーの募集チラシに競合も訴求していない独自価値の作り方と書いてあったので、セミナーに参加したのだよ」
当社:「では、競合も訴求していない価値を独自価値と言っているのですか」
参加者:「まあ、そんなところかな」
当社:「では、これからセミナーを有意義な時間にしたいので、ひとつだけ教えて欲しいことがあります
当社:「言える範囲で構いませんので、もし、企業秘密に当たりそうであれば、回答は控えてください」
当社:「主力製品において、競合も訴求していない独自価値は何個ありますか、そして、その中で顧客が興味をひく独自価値とはどのようなものですか・・・」
参加者:「数えたことはないよ、営業担当が個々で考えて作っているからね」
参加者:「そんな質問よりも、独自価値の作り方の話を始めてくださいよ」
文章にすると、他愛もないやり取りに感じますが、ここに大きな落とし穴があります。
その落とし穴とは、セミナー参加者が独自価値とは何かを定義したものを持っていなかったということです。(本当はもう少し質問のやり取りはありましたが、文面の都合上、割愛しています)
質問の流れで、それらしき、回答はしていますが、「〇〇社において、独自価値とは、〇〇です」と会社で定義したものはありませんでした。
「えっ、何が言いたいのですか・・・」という声が聞こえてきそうですね。
独自価値という言葉の定義があって、独自価値の作り方を勉強すると、セミナーは相乗効果を発揮するということです。
独自価値という言葉の定義がない状態で、独自価値の作り方をセミナーで勉強しても、「良い勉強をしたな・・・」で終わることが目に見えているからです。
もう少しかみ砕いて話すと、独自価値の定義があると、セミナーで話す独自価値の作り方は、当社に合っているのか、あるいは、当社の独自価値の定義をさらにブラシュアップできるのかを確認することができるからです。
独自価値の言葉の定義をせずに、独自価値が大事だという、スローガンだけでは何も変わらないということです。
独自価値の言葉の定義があって、次に、その定義に合った独自価値の作り方になります。
この時に、独自価値の作り方は効果を発揮します。
参考までに、当社が定義している独自価値は次の通りです。
独自価値→競合も訴求していない、顧客が気づいていない視点の価値。
何となく伝わっているでしょうか。
過去のコラム記事に記載した図を以下に記します。
顧客から、「えっ、そうなの」という言葉をいただけるものを独自価値にしています。(詳細は、過去のコラム記事を参照してください)
そして、定義ができれば、次は、それを「見える化」したものを作ります。定義だけだと「分かったつもり」で終わるので、それを「できる」にするためには、見える化が必要になります。
詳細は、過去記事を参照して欲しいのですが、当社では、独自価値は製品の提供価値ではなく、顧客の悩み・願望にフォーカスしています。
参考までに、独自価値の前の基本価値の見える化したものを以下に記します。(注:フーマットは業界・業種によって異なります)ここでは、顧客の悩み・願望にフォーカスしてください。(守秘義務の関係上、業種は伏せさせていただきます)
ここから、発展した独自価値の見える化は、以下になります。上記の顧客の悩み・願望との違いにフォーカスしてください。
この図を見せると、多くの経営幹部が言われることは、「独自価値を作るには、このような見える化のツールを作ることが大事なのですね」と言われます。
これは、個別コンサルでしか伝えていないのですが、「違います」と答えています。
一番大事なことは、独自価値は、会社をあげて、自分たちで作り出すというマインドを持つことです。
そう、独自価値は、会社をあげて、自分たちで作り出すということです。
このマインドを持った結果、見える化のツールができあがったという感じです。よって、見える化のツールのフォーマットに正解・不正解を求めると、ドツボにハマってしまいます。
見える化のツールを作ることが目的ではないからです。
当たり前のように聞こえますが、案外、ここが盲点になっています。
このマインドを持っていれば、半年に1回は、独自価値の見直しを会議で必ず行うということを実施しているはずです。(見直し方法は、機会があれば別のコラム記事に記載します)
この会議を機能させるために、「見える化」をしたツールを使えば、共通認識を持ちながら進めることができるので実践的です。
そして、新しい独自価値をつくるにあたって、製品の〇〇をリニューアルして欲しい、あるいは、〇〇の価値を搭載した新製品を3年後に市場に投入して欲しいとう話が営業部門から出て、技術開発部門を巻き込んだ会議に発展するはずです。
さらに、独自価値の定義ができていて、「見える化」をしたツールがあれば、展示会等を通じて顧客の声を聴き、独自価値のリサーチをすることができます。
そう、独自価値の定義ができていれば、展示会の目的も変わってくるということです。単なる見込み客集めの場だけではありません。
でも、当社が危惧していることは、この独自価値を自分たちで作るというマインドが弱い会社が多いのではないかということです。
マインドが弱いと、半期の振り返りはまず、ありません。売上げ目標の数値にしか追われていないためです。
そして、展示会等の目的も単なる見込み客集めで終わっています。
挙げくのはては、独自価値は外部のコンサルタントが作ることであるという他責にしたり、営業トークの応酬話法に逃げた取り組みをしていたりします。
失礼を承知で申し上げれば、営業トークは、提供価値が機能して効果を発揮します。提供価値が曖昧な状態で、営業トークを説明形式から質問形式に変えても効果はそんなに変わりません。
ただ、独自価値が出来上がれば、簡易の質問形式の営業トークを使えば、新人でも効果を発揮することが出来ます。
あなたの会社では、独自価値の定義を言語化することが出来ていますか。そして、それを実現するために、「見える化」して共通認識にしているものは何に該当するでしょうか。
そして、独自価値は自分たちで作るというマインドが出来ていれば、独自価値を見直すタイミングや振り返りの機会の場はいつに設定しているでしょうか。
これらが、機能して、独自価値が出来上がってきます。
「競合も訴求していない独自価値を作ろう」というスローガンだけでは、何も現実は変わらないということです。
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