仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第162話 営業のやり方(営業戦略・営業戦術)よりも、なぜ考え方が重要なのか
「乾先生、営業戦略と営業戦術の同時推進の重要性は理解できるのですが、その上位概念に考え方があることが今ひとつ理解できません」
当社のセミナーを受講し、コンサル契約をスタートした営業責任者からいただいた言葉です。
セミナー受講時は、なんとなく理解したが、コンサルスタート時には、今ひとつ腑に落ちていなかったようです。
当社のセミナーに参加していな方には、何のことか分からないと思いますので、そのセミナーで話をしていたスライドを以下に記します。
このような図は、恐らく見られたことはないかもしれません。当社の経験則から導き出したものです。
よって、これが正解というものではありません。売れる営業組織になるためには、このような視点もあるという感じで聞いていただければ幸いです。
この図の極論を言えば、考え方の無いやり方(営業戦略・営業戦術)は、無意味であるということです。
なぜなら、やり方(営業戦略・営業戦術)の上位概念が考え方になるからです。
やり方(営業戦略・営業戦術)は、考え方に準ずるということです。
この話をすると、多くの方は混乱をします。なぜなら、やり方(営業戦略・営業戦術)は、考え方に準ずるということを聞いたことがないからです。
今日のコラムは、この点を少し掘り下げて話をします。
よって、難しく理解しにくい話になるかもしれませんが、考え方の重要性を理解いただければ嬉しいです。
なぜなら、当社が今まで関わってきたクライアントで、考え方の重要性を理解している方は、ほんの一握りの方しかいなかったためです。
では、まず、考え方とは、どのような定義をしているのかについて話をします。
当社では、考え方を次のように定義しています。
●捉え方
●目的
●理由 等々です。
超簡単な言葉で表すと、「何のために」という問いの答えです。
しかし、コンサルティングの現場では、「何のために」の説明をしても理解が進まないこともありました。
そこで、現在は、考え方の定義を拡大解釈して、次のようにしています。
●信条(堅く信じて守っている事柄) です。
そう、信条です。
考え方の信条が明確になって、次に具体的にやることが決まっていきます。
この具体的にやることが営業戦略・営業戦術になってきます。
特に営業戦術においては、考え方(信条)を言語化しています。成果に直結するからです。
このことから、やり方(営業戦略・営業戦術)の上位概念が考え方になっている理由です。
何となく理解できるでしょうか。
例えば、営業トークで、「何か困っていることはありませんか」は営業戦術になります。
この営業戦術に営業リーダーが考え方(信条)を持っているかいないかで成果が変わってきます。
考え方(信条)を持っていない営業リーダーでは、「何か困っていることはありませんか」を九官鳥のように若手営業スタッフに連呼させています。取り敢えず、覚えた営業トークをそのまま使えという感じです。
しかし、営業リーダーが顧客の悩み・願望を聞き出すことにおいて、次のような考え方(信条)を持っていればどうでしょう。
「曖昧な質問は曖昧な答え」、「具体的な質問は具体的な答え」です。
このような考え方(信条)を持っていれば、部下に「何か困っていることはありませんか」という指導を部下にはしないはずです。
なぜなら、「何か困っていることはありませんか」は曖昧な質問だからです。
当然、お客様からは、「特にありません」という曖昧な返答があるだけです。
このように顧客の悩み・願望を聞き出すことにおいて、営業リーダーが考え方の軸を持っているかいないかで部下の成長が大幅に変わることが理解できます。
ちなみに、当社では、今までの経験則で、成果が出やすい営業活動の考え方の型があります。型とは、成果が出やすい考え方をまとめたものです。
もし、どのような考え方を持てば良いのか悩まれた時は、この型から取り組むことをお勧めしています。
この型については、当社主催のセミナーで話をさせていただいています。興味があれば、セミナーにお越しください。
これらのことから、考え方とやり方(営業戦略・営業戦術)の連動性が重要なことを理解できたでしょうか。特に営業リーダー以上の方が、この考え方の軸が持てれば、営業戦略・営業戦術の浸透のスピードは加速します。
さらに、もう少し掘り下げて、この、考え方とやり方(営業戦略・営業戦術)の連動性のバランス図を以下に記します。
この図は、考え方と戦略と戦術のバランスの重要性を説いた図です。
当社の経験則では、このバランスの面積が売上に比例します。
青色の75点の標準型とオレンジの戦術特化型では、面積比で2倍以上の差がでています。
このことから、当社では、戦術特化のコンサルを今はしておりません。(戦術特化は短期的な瞬間風速で終わる傾向が高いからです)
そして、戦略と戦術が素晴らしい会社でも、考え方の軸がなければ、流行りの戦略と戦術に振り回されています。
具体的には、デジタルマーケティングやインサイドセールス等です。
考え方の軸を持っている会社は、デジタルマーケティングやインサイドセールスの概念を上手く活用していますが、考え方の軸を持っていない会社は、今まで構築していた戦略と戦術がゼロベースになっていたりします。
ひどい会社になると毎年ゼロベースになっていて、ノウハウの積み増しがありません。よって、暗黙知が形式知になっていないので、属人化の営業から脱却できていません。
ゼロベースになっている理由は、流行りの戦略と戦術がメインになり、新しい取り組みに振り回されているからです。
考え方の軸があれば、振り回されるのではなく、こちらが振り回すに変わります。
営業管理システム(SFA)も同じです。営業管理システム(SFA)に振り回されていれば、考え方の軸が無いことを見抜かれてしまいます。
そう、考え方・営業戦略・営業戦術のバランスを取るだけで、まだまだ売上の拡大の余地はあります。(上図の三角形の面積が売上に比例するため)
もし、戦術特化型の企業であれば、上記の図の三角形の面積を見ていただければ、分かりますが、売上のロスは大きいことでしょう。
営業戦略・営業戦術の概念は知っているが、考え方まで浸透をさせていないのであれば、それも売上拡大のチャンスです。(上図の三角形の面積が売上に比例するため)
なぜなら、同じ考え方の軸を持った営業リーダーが育てば、会社方針の実行スピードが上がるからです。(流行りの手法に振り回されないため)
このコラムが貴社の考え方について、何らかの取り組むきっかけになれば幸いです。
