「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第276話 営業戦略を機能させるには、組織形態をディール組織に変えるべきか

セミナー終了後、複数拠点を経営している経営者から、次の質問をいただきました。

 

「戦略は組織に従うという言葉がありますよね」

 

「でも、コロナ渦が明ければ、組織の在り方も従来型から変わるような感じがしています」

 

「経営者仲間からは、これからは、ディール組織の形態も出てくるので、勉強しておいた方がいいよと言われました」

 

「乾さんから見て、我々の業界もディール組織等の新しい組織形態の導入は必要であると思われますか」

 

セミナーでは、組織論の話はしていないので、そのような質問が出てきたものかと思います。

 

当社の答えは、「どっちでもいいですよ」と言いました。

 

この答えを聞いた質問者の経営者は、「えっ、どっちでも・・・」と少し言葉を詰まらせていました。

 

恐らく、想定していた回答とよっぽど違っていたのでしょう。

 

この答えの真意は、組織形態の形に囚われていれば、落とし穴にはまりますよということを伝えようとしていました。そう、形です。

 

この落とし穴について、事例を挙げて説明したところ、当社の回答に納得いただけたので、コラム記事にて公開することにしました。(今回のコラムは、拠点経営を実施している会社が参考になる事例です。今後、拠点展開を考えている方も拝読いただければ幸いです)

 

ただ、これは、乾経営の視点による落とし穴なので、コラム読者の方もこのような視点をもっているかチェックの機会にしていただければ幸いです。

 

特に、経営幹部クラスの方は、この視点を持って、組織形態を論じていれば、問題は無いと感じています。

 

ただ、この視点を持たずに、組織形態を論じていれば、組織は混乱をしていくでしょう。

 

まずは、ディール組織を論ずる前にチェックして欲しいことを話します。(ディール組織の言葉が不明の方は、ネット検索で調べてください)

 

原則、ディール組織では、トップ層がメンバーをマネジメントするのではなく、メンバー一人ひとりが、マネジメントを理解した上で意思決定を行っていきます。

 

指示命令を待っている受動型ではなく、自らがリーダー的役割を担って仕事を行う能動型の組織ともいえるでしょう。

 

一見素晴らしい組織形態のように見えますが、上記のように文章にすると気づかれると思います。

 

そう、ディール組織では、メンバーが自立していないと機能しないということです。

 

組織のメンバーが、考えて行動するという「場づくり」が出来ていれば、問題は無いでしょう。

 

ただ、指示待ちの社員が多かったり、入社して間もない若手が多い会社にディール組織という形だけを導入すれば、社内は混乱を起こし、仕事に振り回され、結果、効率はものすごく悪くなっていたりします。

 

結論から言えば、ディール組織の組織形態を論ずる前に、自立型人材が育つ社風ができているかということです。

 

一般的に社風は、企業文化(考え方)の浸透とそれを体感できる仕組みの両輪で、できあがります。

 

よって、企業文化(考え方)の浸透とそれを体感する仕組みの両輪が機能している会社は、ディール組織の形態にも対応できると言っていいでしょう。

 

ただ、それらがない会社が、ディール組織という流行りの言葉を並べてみても、対外的には聞こえはいいかもしれませんが、社内は大混乱に陥ります。

 

要約すると、企業文化(考え方)の浸透と仕組みの両輪が機能していなければ、流行りの組織形態の議論は早すぎるということです。

 

次に、中小企業がよくとっている組織形態にヒエラルキー型の機能別組織があります。(機能別組織の言葉が不明の方は、ネット検索で調べてください)

 

この組織形態にも落とし穴があります。

 

落とし穴とは、役職に合った仕事ができているかということです。

 

営業部門に置きかえると、一般的には、営業成績がトップの方が営業リーダーになることが多いです。

 

でも、営業リーダーの仕事は、自分で売上げを上げるより、組織として売上を上げる能力が必要になります。

 

そう、マネジメント力です。

 

個人の営業力とは違った能力です。

 

営業幹部になれば、仕組み構築力が必要になります。

 

勘の良い方は気づいたかもしれませんが、人材の配置が適材適所になっているかということです。

 

ある会社では、専務取締役という肩書を持った方がおられましたが、その方の得意分野は、営業現場の交渉力にたけている戦術リーダーでした。

 

戦略やマネジメントの話になると、自分の得意分野とは違う内容なので、将来ビジョンに対しては「理想論を言うより、現場の声を聞き続けろ」を連呼されていました。

 

現場の声を聞いて、戦略やマネジメントに活かすのであれば良いのですが、自分の得意分野の交渉術の話ばかりをしていました。

 

ここで、誤解して欲しくないのですが、役職が上がれば、マネジメント能力が必須とは言っていません。

 

ここで言いたいことは、適材適所です。

 

営業の交渉術が得意でも、マネジメントが大の苦手というか、出来ない方もおられます。

 

そのような方は、営業リーダーではなく、営業専門職リーダーとして、営業現場の最前線で営業ノウハウの構築に役立っていただくことができます。

 

少し話は脱線しますが、10年前に中堅企業の人事部長に素晴らしい方がおられました。

 

その方は、人の能力を見抜くことに長けていて、適材適所に人員を配置していました。

 

まさに人事部の仕事をしていました。

 

最近の人事部は、評価制度のマニュアルはすごいものが出来上がっていますが、形だけの人事異動で、適材適所が見抜けていないように感じています。

 

人が人を評価することは難しいのは百も承知です。

 

でも、中小企業であればあるほど、2つのことが大事であると感じています。

 

1、凡人でもある程度の期間で育つ仕組みが構築できていること

 

2、仕組みを実践する中で、個人の適材適所を見抜くこと

 

この2つが機能していない状態で、ディール組織等の流行りの組織論の形だけに流されるのは論外ということです。

 

ディール組織にすれば、自立型の人材が育成されるのではありません。

 

自立型の人材が育成できる仕組みができあがっていれば、ディール組織にしても機能はするということです。

 

順番が逆なのです。

 

あなたの会社では、不毛な組織論の話だけで、人材育成をしている気になっていませんか。

 

追伸)多くは語りませんが、私見では、ディール組織は素晴らしいように感じますが、中小企業には時期早々のように感じています。(すべての会社ではありません)その理由は、仕組み構築も重要ですが、それ以前に適材適所が見抜けていないように感じているからです。人材を活かすも殺すも、経営幹部の仕事です。社員だけに責任転嫁をして、組織論を論じているようでは本末転倒かもしれません・・・。

 

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