仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第275話 我が社には、営業の仕組み構築よりも営業研修の方が重要なのでは
「我が社には、若手の営業スタッフが多いので、営業の仕組みを作る前に、営業研修で営業ノウハウを身に着けさせる方が先のような気がするのですがどう思われます」
当社のセミナー受講後に、個別相談で発せられた経営者の言葉です。
実は、この言葉、大きな落とし穴が潜んでいます。
その落とし穴とは、営業の仕組みは、無いものを新たに作りこむという発想を持っている限り絶対に定着しないということです。
百歩譲って、乾経営が推奨している「誰でも成約の達人の仕組み」を取り入れて、今の営業の仕組みをさらに改善するという発言であれば落とし穴にはまっていません。
「えっ、言っている意味が分かりませんが・・・」という声が聞こえてきそうですね。
今回のコラムは、少し難しく感じるかもしれません。
というのも、セミナーではなく、じっくり話せる個別コンサルで、初めて伝えて経営者の方に理解してもらっている内容だからです。
でも、この落とし穴は非常に重要なことなので、今のタイミングでコラム記事にすることにしました。
では、本題に入ります。
営業スタッフが2名以上在中して、営業スタッフが毎日「今日は何をしたらいいですか」という質問がなければ、どんな会社でも営業の仕組みは存在しています。
このような話をすると、次の質問をいただきます。
「いやいや、我が社では個人目標を設定しているが、行動面は個々バラバラで属人的になっていて、目標達成さえすればOKになっていますよ」
「こんな会社でも営業の仕組みはあると言えますか」
この質問に対しては次のように回答しています。
「良く言えば、個人目標に対して、各人の判断で動く営業の仕組みになっていますよ、ただし、組織ノウハウは定着しない暗黙知の状態ですが」
「悪く言えば、属人化で動く営業の仕組みになっていますよ。ただし、個々任せで動くのではなく野放しの状態ですが」
誤解のないようにお伝えしますが、質問をした企業経営者に対して馬鹿にしているのではありません。
まずは、営業の仕組みは無いのではなく、既にあるという認識をしてくださいということです。
というのも、「我が社には営業の仕組みは無いので、どのような仕組みにすれば良いのですか」という相談が多いからです。
ここからは、乾経営の経験則による着眼点なので、このような視点があるという形で聞いていただければ幸いです。(本来は、ある程度、人間関係が出来ていないと誤解を生じる恐れがあるので、個別コンサルでしか話していませんでしたが、勇気を持って公開します。
仕組みが無いというのは、毎日、一般社員に同じことを何度も伝えているレベルのことを言います。
でも、企業活動を組織で行っていれば、仕組みは何らか存在します。上記の質問の例にも記載しましたが、営業部門が属人化になっていれば、属人化になる仕組みがあるということです。
勘のいい方は、ここで気づかれたと思います。
そう、今の営業の仕組みがないというのではなく、どのような状態になっているのかを認識しているのかということです。
そう、現状認識です。
失礼を承知で申し上げれば、この現状認識が非常に甘いです。
現状認識が甘い状態で、理想論ばかりの将来像だけや他社の成功事例しか見ていない会社の多くは、我が社には営業の仕組みは無いと言われます。
一見、聞こえは良さそうですが、ここが大きな落とし穴です。
もし、営業の仕組みの現状認識(仕組みの良い悪いは別として)が出来ていれば、営業の仕組みに関しては、次のような質問になるはずです。
「我が社の営業の仕組みを改善するには、営業戦略〇〇の所を誰でも成約達人の仕組みの〇〇の箇所を取り入れてみようと思うのですが、専門家から見てどう思われますか」
経営幹部及び営業責任者(会社によっては拠点長もしくは営業リーダーの場合もあり)の仕事のひとつとして、期の初めに我が社の営業の仕組みを改善するのか改革するのかという意志決定が必要になります。
なぜなら、それが、経営幹部及び営業責任者(会社によっては拠点長もしくは営業リーダーの場合もあり)の仕事だからです。
それに取り組んでいないということは、厳しい言葉になりますが、経営幹部及び営業責任者の仕事はしていないことになります。もし、役員報酬および拠点リーダーの手当をもらっているのならば、一部を返納してください。
なぜなら、その仕事をしていないからです。(例外として、営業の仕組みの改善及び改革は、経営幹部及び営業責任者(会社によっては拠点長もしくは営業リーダーの場合もあり)の仕事では無いと職務規定等に文章化されていれば報酬の返納は必要ありません)
よって、当社が営業の仕組みを体系図でも良いので、文章化してくださいと言っているのはそのためです。
その体系図があれば、当社の「誰でも成約達人」の仕組みの体系図と比較して、何が抜けているのか、何を改善(改革)するのかが見えてきます。
参考までに、「誰でも成約達人」の仕組みの体系図を以下に記します。
余談ですが、この体系図を見て、多くの経営者が改善(改革)に取り組まれるのが、考え方を言語化して、仕組みと連動さるということです。
なぜなら、考え方と仕組みが連動していないと、仕組みは単なる絵に書いた餅になるからです。
もう一つ余談ですが、現状の営業の仕組みの体系図を持っていない会社は、上記の「誰でも成約達人」の仕組みを、そのままそっくり入れ替えるという不毛な議論をして、営業スタッフから猛反発を喰らっています。
それでも、そのまま新たな仕組みの導入を押し切り、結局、仕組みが空回りに終わっていたりします。
なぜなら、営業スタッフが自社の営業の仕組みの何を改善(改革)して、その結果、どのような効果があるのかを認識していないからです。(改善と改革の違いの事例はまた違うコラム記事に記載します)
営業スタッフは、単純に忙しいのに、仕事がひとつ増えたという認識しかもっていないからです。
違う例をあげれば、営業管理システム(SFA)の導入で失敗している会社も同じです。
自社の現状認識なしに、営業管理システム(SFA)を導入しているので、何が良くなっているのかさっぱり分からず、上司が部下のダメ出しをするためのデータ入力の仕事が増えています。
ものすごく長文になっていますが、あと少しだけお付き合いください。
そうすると、次のような質問もいただきます。
「営業の仕組みの改善(改革)が現状必要のない場合でも、何か改善(改革)に取り組む必要はあるのですか、そうしないと給与は返納ですか」
そんなことはありません。
仕組みがあっても、全営業スタッフができているかと言えばそうではありません。知っているが出来ていない状態です。(ここも案外盲点です)
そうすると、営業の仕組みの中で、どの箇所が、自社にとって弱いのか、それが分かっていれば、それを補強する必要があります。
実践訓練の練習量を増やすのか、OJT(社内教育)なのか、社外教育なのか、打ち手は色々あります。
それを見える化をするために、営業のマニュアルがあります。
参考までに営業マニュアルの目次の例を以下に記します。
営業の仕組みの現状を認識していない会社は、このような目次のマニュアルが必要だと勘違いして空回りしています。
特に、コンサルタント会社等から、コロナ禍があければ、このような仕組みが必要だと説得されて、営業のマニュアルの形だけを変えている会社もあります。
当社の営業マニュアルの第1活用目的は、どの箇所が「分かっているのか」、「知っているのか」、「できているのか」の現状認識をするために使っていただいています。
できていなければ駄目だという評価はあえてしないようにしてもらっています。
現状認識をして、来期の取組みは何にするのかを決める材料にしていただいています。
そう、将来の意思決定の材料です。
そうすると、今の営業の仕組みの定着を深くするのか、ある個所を改善するのか、営業の仕組みそのものを改革するのか、その判断材料は必ず見えてきます。
後は、何をするのかは、経営幹部の仕事になります。
そして、この意志決定に正解・不正解はありません。やってみないと分からないからです。
当然、何もしなければ、現状維持です。そして、現状認識が曖昧な状態での取り組みは混乱だけ生じます。(ただ、忙しいという雰囲気はかもしだせます)
あなたの会社では、今期、現状の営業の仕組みに対して、何に取り組んでいますか。
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