仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第224話 年間売上目標達成のために必要な営業戦略の見える化とは
「営業戦略では、3つのことが大事であることを乾先生は伝えておられますが、まずは、これが出来ているかを確認すればよいですか」
当社のセミナーを受講した後、個別相談でよくいただく言葉です。
これは、当社のセミナーにおいて、営業戦略で押さえて欲しい3つのことについて話をしているからです。
このコラムを初めて読まれる方もおられるかと思いますので、この3つを以下の図で例示します。
この図が当社の「誰でも成約の達人」の仕組みの全体像です。営業戦略で押さえて欲しい3つのこととは、この全体像の営業戦略に記載している3つの項目を指しています。
少し、話は脱線しますが、この図の肝は、「考え方」と「営業の仕組み」が連動しないと上手くいかないということです。
「考え方」が浸透していない新しい「営業の仕組み」は、プロジェクトを実施している時だけの瞬間風速で終わり、気がつけば古い「営業の仕組み」に戻っています。
あるいは「考え方」は、言語化出来ているが、それを体験する「営業の仕組み」がなければ、実践が伴わない言葉だけのスローガン経営になっていたりします。
そう、瞬間風速かスローガン経営のどちらかに陥っているということです。
まずは、「考え方」と「営業の仕組み」は連動して、機能するということを押さえていただいた上で、本題に戻ります。
この図を見ていただくと、営業戦略に次の3つの言葉が記載されています。
●増販増客計画
●増販増客施策
●農耕型営業
相談者の方は、上記の3つの言葉を今まで聞いたことがなかったので、新しいことに取り組まなければいけないと勘違いをされていました。
そう、勘違いです・・・。
というのは、何か新しい言葉などを聞くと、それが今のトレンドと勘違いをして、それらを取り組まなければ時代遅れになると思い込んでいたからです。(インサイドセールスもその典型かもしれません・・・)
今のトレンドを追う前に、本質を理解しているかが重要になります。
本質を理解せずに、なんでも取り込もうとすると失敗するからです。
失敗の最大の理由は、新しく取り組みにチャレンジしたことが結局、中途半端で終わるからです。
そう、中途半端です。
中途半端は労力だけかかかって、達成感より疲労感だけしか残りません。
では、この中途半端にハマらないためにはどうすれば良いのか・・・。
当社の答えとしては、本質を外さないことを伝えています。
本質と言うと、難しく聞こえてしまうので、シンプルにした仕組みの体系図を持ってくださいと言うことを伝えています。
そう、体系図です。
新しく取り組むことは、体系図で言えば、どの箇所を変えることになっているのか、あるいは、新しい取り組みをすることで、体系図そのものを変更する必要があるのか等です。
なんとなく、伝わっているでしょうか。
よって、当社では、「考え方」と「営業の仕組み」の連動性が重要であることに共感をしていただいた方に以下の体系図の基本の型お渡しして、そこから、自社独自の体系図を作り直していただいています。
「えっ、自社独自の体系図・・・、意味が分からないのですが・・・」という声が聞こえてきそうですね。
個別コンサルを実施する時は、上記の図に書いてある項目は、その会社に合った形で作り直すからです。
具体的に言えば、以下の図のように、空白のボックを埋めていただくような感じです。
余計に混乱して、何か難しく感じるでしょうか。
でも、ここ大事なところなので、もう少しだけお付き合いください。
少し具体例を挙げながら補足していきます。
コラムの冒頭で本質を押さえておいてくださいということを伝えていました。
本質と言うとおこがましいのですが、当社では営業戦略を以下の図で例示しています。(注)ここでの営業戦略は、1年間の目標達成をするための営業戦略になります。広義の営業戦略ではなく、狭義の営業戦略です。
狭義の営業戦略は、「顧客」と「商品・サービス」の「出会いの場の演出」の3つにまとめています。一般論では、「誰に・何を・どのように」に該当します。
当社のこだわりは、一般論の「どのように」を「出会いの場の演出」という表現に変えています。
これは、営業部門に仕掛けという発想を定着していただきたいためです。
そう、受動的営業から脱却し能動的営業に変わって欲しいからです。
上記の図を押さえた上で、以下の図の営業戦略の所をもう一度見てください。
増販増客計画は、年間目標を達成するために「誰を」と「何を」を見える化したものになります。これも単に数字を入れて終わるだけの計画ではありません。前もってどれだけ売りが読めているかがポイントになります。
そう、前もって売りを読むです。
増販増客計画では、「誰を」と「何を」の見える化をして、前もって売りを読むマネジメントツールになります。
前もって売りを読むことができなければ、増販増客計画は機能していません。
次に、増販増客施策は、「どのように」を見える化したものになります。当社の言葉に置き換えると出会いの場の演出になります。
年間目標を達成するために、今年は、どのような出会いの場の演出を仕掛けるのかを見える化したものになります。
今年は昨年と違う仕掛けをするのか、仕掛けは昨年と同じだが、仕掛けの目的及びやり方を変えるのか等です。
そして、最後は農耕型営業です。既存客営業では、「今すぐ客」と「そのうち客」の2つのパターンがあります。この2つは営業プロセスが異なるので、その管理ポイントとK P Iの数値管理の見える化をしています。
このことが理解できると、増販増客計画、増販増客施策、農耕型営業が必須ではないことは理解できたかと思います。
「顧客」と「商品・サービス」の「出会いの場の演出」の3つをまとめて、それを実践する上で「見える化」したものが上記の3つになっているだけです。やっていることは、非常にシンプルなことです。
よって、取扱商品が少なく売上規模が5億未満の会社であれば、営業戦略のマネジメントツールは、たったひとつのケースもありました。
また、従業員人数が300名以上の会社になれば、営業戦略の箱の中の項目は3つではなく、5つになったケースもありました。(マネジメントツールは18種類です)
これが、会社によって独自の戦略が異なると言っていた意味合いです。
ただ、当社では、「顧客」と「商品・サービス」の「出会いの場の演出」の3つをまとめていただくことを意識しながら、営業戦略(狭義)の見える化に取り組んでいただいています。
そして、これは余談になりますが、増販増客計画を見える化した会社の気づきで多いのは、訪問タイミングと顧客情報を軽視していたことに気づかれます。(法人営業では、種まき・育成・刈り取りの訪問タイミング重要になり、それを裏付ける顧客情報が必要になるからです)
次に増販増客の施策を見える化した時の気づきで多いのは、施策の目的を考えているようで考えていなかったということです。
施策が手段になって、やることがメインになっていたということです。展示会の例で言えば、展示会をやるという手段が目的になり、なぜ、展示会をやるのかという目的が曖昧になっていたりします。
もう少し余談ついでに、今の時代、販売目的だけの展示会では行き詰まっている会社が多いように感じています。でも、この目的を少し変えるだけで展示会が有効な施策に変わります。
最後に農耕型営業の見える化した時の気づきで多いのは、「今すぐ客」と「そのうち客」を同じマネジメントで行い、本当の提案営業ができていなかったということです。
受動的営業から脱却できず、能動的営業は単なる掛け声で終わっていたということです。
最後にもう一つ余談ですが、営業戦術は空白にせず、独自の価値づくりと伝え方の2つを記しています。
これは、当社の経験則なので、絶対とは言い切れませんが、この2つは業種・業界が違えども共通して行っていただいている項目です。よって、あえて空白にはしませんでした。(全業種で必須にしています。逆にこれがないと良い戦略を構築することはできませんでした)
さて、あなたの会社では、シンプルにした仕組みの体系図はあるでしょうか。
そして、その体系図を基に「何を見える化」して、上司と部下の共通認識を作っているでしょうか。
共通認識は作らずに、属人的な個々まかせで突っ走るでしょうか。
追伸1)今回も長々と理屈っぽいコラムを最後まで読んでいただいた方への特典です。
前回のコラムで独自の価値の作り方の3つを提示しましたが、他にはどのようなものがあるのですかという質問をいただきました。
基本は自分で考えてくださいなのですが、違う切り口を3つほど紹介しますね。
1、入り口・出口商品の再設計(無形サービスに名前をつけて活用)
2、前工程・後工程の統合
3、得意先のグループ化による相談窓口商品の作成
特に今のコロナ渦であれば、3を応用して地域密着スタイルの企業を集めて共生の戦略を取ることで面白いことができるかもです。
過去に美容に関する地域密着企業を連携して取り組みをしたことがありました。
このように、これが正解と決めると視野が狭くなりますので、色々な着眼点をもって取り組むことをお勧めします。
独自の価値づくりも、何をすればという着眼点に固執すればドツボにハマります。どうすればという視点を持つ限り色々なアイデアが浮かんできます。
アイデアが浮かばなくても、この視点を持つ限り、当社のコラム等を見つけて、新たな視点を持たれることでしょう。
そして、新たな視点が見つかれば、仕組みの体系図を確認しながら、新たなことにチャレンジすることをお勧めします。
コロナ渦の今だからこそ、見直せるチャンスもまだまだあるかもしれません。
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