仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第150話 展示会の出展における成功(成果)の指標は何を計測していますか
コンサルティングを終了したクライアントの経営幹部から、進捗報告の嬉しいメールをいただきました。
この報告メールに参考になる箇所があったので、コラムでシェアいたします。
大手の営業支援システム販売会社からの営業を受けた時に、経営幹部が感じた気づきをメールでいただきました。
【メールの文章(抜粋を記載)】
営業支援システム販売会社といろいろ話を致しましたが、乾先生からご教授いただいたことが基本である事をつくづく感じ入りました。
●人は簡単に育たない
●仕組みの土台は大事
●顧客情報の収集と活用の理解
●指摘では無く気付き
●人材育成と仕組み構築は両輪
●顧客分類の必要性
●計測できるものは改善できる等等・・・・
昨年日本経済新聞社の『やさしい経済学』でB TO Bマーケティングの連載があり、日本では2014年ころからマーケティング部隊が見込み客情報を発掘し、営業へ情報展開をする企業が増加しているとありました。
乾先生から考え方を習得させて頂いたおかげで、今まで素通りの情報がアンテナに引っかかっている事を実感でき、大変感謝致します。
(メールの文章の抜粋ここまで)
この気づきの項目に正解・不正解はありません。
一番重要になるのは、気づきを言語化できるかということです。気づきを言語化できないと、それらが定着しないためです。
この報告を受けて嬉しかったことは、単なる気づきで終わるのではなく、言語化していることから、推進が進んでいることを感じ取れたからです。
そして、今回の報告の文章は考え方のレベルになります。この考え方のレベルが経営幹部だけでなく、営業リーダーまで落とし込むことができれば、さらなる飛躍を見込むことができます。
よって、今後の飛躍がさらに期待できるメール文章で嬉しさを感じました。
さて、今回のコラムでは、このメールの気づきの文章の中にもありました、「計測できるものは改善できる」という考え方を展示会の例に絡めて説明をしていきます。
もし、貴社が展示会等のイベントを行っていれば、「計測できるものは改善できる」という考え方に照らし合わせれば、どのような数値を計測しているでしょうか。
展示会等のイベントを行っていなければ、ネット広告等を通じての見込み客の開拓での数値計測でも大丈夫です。
数値計測の考え方が無ければ、どのような施策を実行しても改善ができないので、展示会やネット広告の施策は早急に止めることをお勧めします。
なぜなら、計測できないものは改善できないからです。
では、展示会等のイベントにおいてどのような数値を計測されているでしょうか。
一般的によく見かけるのは、次の3つです。
●名刺獲得枚数
●見込み客数(見込み度ランクを集計したもの)
●展示会終了後、展示会を通じて接点のあった顧客の製品別売上金額(1年間)
上記以外にも計測されている数値はあるかと思いますが、代表的なのは、上記の3つであるように感じています。
あなたの会社はいかがですか。
「いや、当社は上記の3つの数値計測がメインではないよ」と言われる会社であれば、今後の展示会等のイベントを行うことで売上アップを見込むことは可能です。
逆に、上記の3つの数値をメインに計測している会社は、展示会等のイベントで売上アップを見込むことは難しいという危機感を持ってください。
「えっ、どういうことですか」という声が聞こえてきそうですね。
なぜ、上記の3つの数値をメインにした数値の計測では駄目なのでしょうか。
答えられるでしょうか。
当社が推奨している営業のマネジメントで、農耕型営業のマネジメントがあります。
営業活動を、「種まき→育成→刈り取り」で回す仕組みです。(詳しくは、当社のコンサルティングページの農耕型営業の仕組み構築を参照願います)
「種まき→育成→刈り取り」を理解することができれば、上記の3つの数値の計測から何か分かることはあるでしょうか。
そう、上記3つの数値の計測は、育成と刈り取りをメインにしたものになります。農耕型営業のマネジメントの一番初めにくる種まきの数値計測が抜けています。
ここ、大丈夫でしょうか。
極論を言えば、上記3つの数値計測だけの展示会は、刈り取りがメインになっています。(農耕型営業ではなく狩猟型営業です)
展示会に製品を並べて、それに興味を持った見込み客だけを訪問して成約を行うというパターンです。
ちなみに、名刺獲得枚数は、計測だけして終わっているのが実情のようです。「今回の展示会では、たくさんの人に見ていただいたな」という感想レベルで終わっています。
このような展示会スタイルだと顧客獲得もジリ貧になっていきます。
では、種まきに注力している会社は、どのような数値を計測しているのでしょうか。
ズバリ、「新規継続フォロー顧客単価」です。
初めてこの言葉を聞く方もおられるかもしれませんので、計算式を説明します。
展示会の費用が100万円でした。そして、新規の名刺獲得枚数が100枚で、そのうち見込みがありそうな50社に対して電話および面談を通じて、顧客情報を収集しました。結果、今後も継続してフォローする新規顧客は10社になりました。
そうすると、この展示会での新規継続フォロー顧客単価は、10万円(100万円÷10社)になります。
10万円の投資で新規継続フォローの顧客を1社見つけたことになります。
ここで大事なのは、見込みのありそうな顧客ではありません。今後も継続してフォローする新規顧客になります。
今後も継続してフォローする新規顧客になるので、展示会後、必ず面談等の接点を持って顧客情報の収集が必要になります。
そして、どのような顧客情報を収集すれば今後の継続フォローの新規顧客になるのか、顧客情報収集のノウハウも構築しなければなりません。
さらに、10万円の費用をかけて獲得した新規顧客なので、展示会だけのフォローではなく、今後も何らかの接点を持つようにしなければなりません。(お金をかけて獲得した新規顧客になるので)
面談までも必要なければ、DMのフォローだけでも大丈夫です。(但し、このDMは製品の売り込みではなく、お役立ちレポートにしなければなりません。なぜなら、刈り取りではなく種まきだからです)
計測する数値が変わるだけで、展示会のやり方が変わってきます。ある会社では、種まきを重要視するようになってから、展示会を顧客ニーズのリサーチの場として活用するようになり、顧客に対しての質問項目も変わってきています。
これらによって、展示会の費用対効果も明確になりますので、新規継続顧客のフォロー単価を把握することで、展示会よりも新規継続フォロー単価顧が安い手段を見つけることも可能です。
安い手段が見つかれば、その手段に費用を投下します。
今は、デジタルマーケティングに費用を投下されている企業が多いです。
話が脱線しそうなので、本題に戻します。
今回は、展示会を例にしましたが、どのような数値を計測しているのかによって、その会社の考え方も分かってしまいます。
種まきを重要視している会社は、種まきを計測できる数値を管理しています。
今回の例では、「新規継続フォロー顧客単価」です。
あなたの会社では、種まきを、どのような数値を計測されているでしょうか。
「計測できるものは改善できる」です。
しかし、計測していなければ改善はできません。
種まき営業が大事だと言っても、計測していなければ改善することはできません。結果、刈り取りだけの数値しか計測していなければ本末転倒です。
「計測できるものは改善できる」
あなたの会社は、何を計測していますか。
