「営業の成約達人」を生み出す仕組みの作り方

代表 乾切抜き 仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第220話 新人営業担当者に成果を出すために知って欲しい2つのこと

「新人営業担当者に、成果をすぐに体感してもらえる、新しいやり方はないですか」

 

先週のセミナーに参加された後、オンラインでスポットコンサルを申し込まれた方からの相談でした。

 

通常、営業戦術の話は、短期的な成果しか見込めないので、受けることはないのですが、どうやら緊急のようだったので対応することにしました。

 

話を聞くと、新人営業スタッフを採用したが、コロナ渦で成果も出ず、モチベーションも下がる一方で、まずは組織の雰囲気を変えたいということでした。

 

雰囲気を変えてから、戦略的なことも取り組みたいという相談でした。

 

そこで、当社は、次の言葉を発しました。

 

「新人営業担当者に成果を出すための新しいやり方はありませんよ」

 

この言葉を聞いて、相談者はしばらく沈黙をされていました。

 

この言葉には、ある意図を含んでおり、その意図を理解していただいた後、スポットコンサルは続いていきました。

 

その意図とは・・・。

 

新人営業担当者に成果を出す時に、押さえて欲しいのは、目新しい取り組みをするのではなく、新人でもある一定の成果が見込める仕組みを構築するということです。

 

ここ重要なので、もう一度、繰り返します。

 

「目新しい何かをするのではなく、新人でもある一定の成果が見込める仕組みを構築する」です。

 

相談者には、新人でもある一定の成果が出る仕組みを構築するという意識が全くなかったので、「新しいやり方はありません」という答え方をしました。

 

なんとなく伝わっているでしょうか。

 

何をするのかではなく、仕組み作りです。

 

新人でもある一定の成果が出る仕組みが出来上がれば、色々な手法を取り入れても成果は見込めます。

 

例えば、2回目の面談をZ O O Mのオンライン面談にする、新規開拓の初回の面談にYouTubeの90秒動画を見ていただく等です。

 

仕組みがない状態で、Z O O Mのオンライン面談やYouTubeの90秒動画の取り組みをしても空回りをするだけになります。

 

では、新人でもある一定の成果が出る仕組みを作るためにはどうすれば良いのか・・・。

 

仕組みの話になると紙面上、長くなるので、今回のコラムでは、短期的な成果が見込める戦術の話をします。

 

コラムでは、戦術のやり方は、短期的な視点になるので、本来は、あまり書きたくはありません。

 

しかし、コロナ渦で新人営業担当者のモチベーションアップの悩みを抱えている会社も多いと想像できることから、戦術で押さえておくべき2つのポイントについて公開します。

 

この2つは、私が30代前半の時、1000人以上の営業マンにロールプレイングや実地指導していた時に気づいたことです。

 

よって、一般的な営業本に書いてあることとは、少し異なるかもしれませんが、このような着眼があるという視点で聞いていただければ嬉しいです。

 

一つ目は、ボキャブラリー(語彙)です。

 

当社の経験上、新人は圧倒的にボキャブラリーが乏しいので、カタログや提案書等をただ読んでいるだけのケースがほとんどのように感じています。

 

そして、このボキャブラリーを作る時にも落とし穴があります。

 

今回は、成果を出して欲しいので、演習付きで説明していきます。

 

一般論として、主力製品を顧客視点のメリットで書いてくださいという演習を受けたことがあるかと思います。

 

車の4WDを例に挙げると以下の図の言葉が仮に出てきたとします。

演習をしていただくと、気がつかれると思いますが、製品視点、顧客視点、製品視点と顧客視点の折衷案の意見が出てくると思います。

 

ただ、ここでは、どれが正解・不正解は問いません。

 

「えっ、どういうことですか・・・」という声が聞こえてきそうですね。

 

書き出した後にして欲しいことは、その書いた主力製品のメリットは、顧客のどの悩みや願望があって、そのメリットになっているかということです。

 

そう、顧客の悩みや願望です。

 

主力製品のメリットを書いた後に、当社は次の質問を即座に行います。

 

「その主力製品のメリットに対して、顧客の悩みもしくは願望は何になりますか」

 

案外、この質問に対して、即答できる方は少なかったりします。

 

「えっ、さらに混乱するのですけど・・・」という声が追加で聞こえてきそうですね。

 

確かに紙面なので、難しく感じるかもしれません・・・。

 

ただ、今回お話ししている2つを実践していただくと、確実に成果は出ますので、もう少しお付き合いください。

 

理解していただくために、もう一枚の図を用意しました。

何となく、伝わっているでしょうか。

 

初めの主力製品のメリットは、この図で言えば、真ん中の提供価値に該当します。(当社では、提供価値については、製品視点及び顧客視点のどちらでも正解としています)

 

ただ、ここで押さえて欲しいことは、顧客が製品を購入する時は、悩みや願望があって、それを解決できる提供価値を理解してから購入するということです。

 

当たり前のことを書いています。

 

そうすると、上記の図の顧客の悩み・願望と連動した提供価値のボキャブラリーが必要になります。

 

さて、貴社では、何パターンの提供価値を用意しているでしょうか。

 

主力商品で結構です。何パターンでしょうか。

 

これに即答できなければ、戦術の仕組みはなく、戦術が属人化しているといって良いでしょう。

 

当社の経験上、個人で演習をすると、大体、3〜5パターンぐらいで、グループで演習をすると10パターンぐらいに落ち着きます。

 

しかし、ある商社の若手営業担当者の提供価値のボキャブラリーは、3つしか持っていない事実が判明しました。

 

その3つの提供価値は、キャンペーン、期間限定価格、短納期対応です。

 

この3つしか持っていないので、売れるはずがありません。

 

でも、商社の若手営業担当者は、売れない理由を景気の外部環境のせいにして、その報告を聞いた上司も景気が良くなれば売れると思い込んでいました。

 

本末転倒です。

 

主力製品に対して、顧客の悩み・願望の切り口は最低でも5つ以上、提供価値は10個以上欲しい所です。

 

当社のクライアントは最低でもひとつの主力製品に対して、提供価値は20個以上作られます。(当社のクライアントはA4の1枚の提供価値シートで、顧客の悩み・願望に連結した提供価値を見える化しています)

 

そう、20個あれば、営業の話のネタに困ることはありません。ネタがあれば、何を言うかに悩む必要はなくなります。

 

次に戦術で押さえて欲しい2つ目です。

 

これ、ものすごく大事です。

 

もう一度、同じ図を以下に記します。

2つ目は、上記の赤字で記した価値の具体事例です。

 

これは、数ある戦術の考え方で次の考え方を実践していただいています。

 

考え方:「購入は2度行われる、1度目は頭の中、2度目は現実」

 

そう、1度目の頭の中で購入をさせることができるかということです。

 

ここで質問です。

 

「頭の中で購入していただくためには、何が必要になるでしょうか」

 

上記の図にも書いてありますが、具体的なイメージです。赤字でも表現していますが、「それを実現した顧客A社の具体事例紹介」です。

 

顧客は営業担当者の話は聞きたくはありません。しかし、成功している他社の顧客事例には興味を持っています。

 

このことから提供価値の説明は他社の具体事例になります。具体事例なので、数値を入れることができれば数値を入れることをお勧めします。

 

これが分かると、競合のホームページやカタログを見てください。

 

顧客の悩み・願望と価値の具体事例の訴求が弱いことに気づかれるでしょう。

 

トップセールスの方は、これを独自でツールを作っていたり、口頭で実践していたりします。

 

さて、貴社では、提供価値のボキャブラリーと価値の具体事例の2つを見える化したものは、どのようなものがあるでしょうか。

 

この2つがあれば、質問形式の3つの手順の営業トークで話していただくと、新人営業担当者でも一定の成果を得られる見込み探りができます。

 

よって、この2つが無い状態で、いくら営業トークの勉強をしても無意味であることに気づかれるでしょう。(新人であれば空回りするだけです)

 

そして、この2つが、守破離の守になります。

 

守なので、基本の型になります。ここから色々と応用をしていただければと考えています。

 

そして、この基本の型は、新人営業担当者にあることを習得していただくことも狙っています。

 

何だと思われます・・・。

 

それは、顧客に対しての好奇心です。

 

シンプルに言えば、顧客に対して好奇心を持てば、製品は売れ出します。

 

ただ、多くの新人営業担当者は、顧客に好奇心を持たず、自社製品の説明に好奇心を持っています。

 

自分がどう見られているかに関心があるからです。

 

顧客に好奇心が向けば、自社製品の説明ではなく、顧客の悩み・願望に意識がいきます。

 

でも、自社製品の提供価値があいまいな状態で、ボキャブラリーも乏しい状態になっていることに気が付かず、カタログの説明を一生懸命にしています。

 

営業の考え方で、「あいまいな説明はあいまいなイメージ」というのがあります。

 

具体的なイメージにはならないので、売れることは永遠に無いでしょう。

 

あなたの主力製品の提供価値ボキャブラリーは、いくつあるでしょうか。

 

それを具体的にイメージできる具体事例はいくつ持っているでしょうか。

 

まずは、この2つをチェックすることをお勧めします。

 

そして、この2つが、顧客の悩みと願望に連結していれば、見込み探りの確率は高まります。

 

追伸)今回のコラムは、提供価値のボキャブラリーの話をしました。ただ、これは、基本の型になりますので、独自の価値にはまだなっていません。このコロナ渦なので、数ある独自価値の作り方の中で、簡単にできる方法のひとつを次週紹介いたします。

 

ただ、次週、紹介する独自価値の作り方は、この基本の型ができていなければ、機能しません。よって、まずは、この基本の型から取り組まれることをお勧めします。

 

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