仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第183話 売れる営業マン育成のために、どのような考え方を営業リーダーに定着させれば良いのか
「乾先生、どのような考え方を営業リーダーに定着させれば、成果に直結するでしょうか」
来年から営業拠点の全てを統括されることになった、取締役の営業部長からいただいた質問です。
考え方という言葉は、よく聞いているが、実際、どのような考え方を持てば良いのか思案されていました。
そこで、もう少し突っ込んで質問すると、次の言葉を言われました。
「私(営業部長)、個人の考え方の定着だけであれば、問題はないのですが、組織を束ねて、成果を出すために必要な考え方として、事例があれば教えて欲しい」とのことでした。
要約すると、組織を束ねて成果を出すための考え方には、どのようなものがあるかということです。
当社の答えとしては、次のように伝えました。
「考え方の明文化は、会社それぞれで異なりますので、これが正解というものはありません」
「しいて言えば、明確さは力なりですかね」
「計画作りの時に、力を発揮する考え方です」
この答えを聞かれた、営業部長は、「明確さは力なりですか・・・」と、今ひとつ腹落ちしたような、していないような顔をされていました。
分かったつもりのような表情です。
この営業部長とのやり取りで、私自身があることに気がつきました。
そう言えば、こういう考え方を持てば良いですという、考え方のパターンの提示はしていましたが、体系的な伝え方をクライアントに対して、行なっていなかったということです。
今回のコラムでは、当社の「考え方」の体系を初公開することにしました。
誤解をして欲しくないのですが、これは、「考え方」の正解・不正解を問うものではありません。
あくまでも当社の経験則から導いたものです。
よって、このような着眼もあるという点で見ていただき、何らかの参考になれば幸いです。
まずは、「考え方」にも基本の型があると感じています。
型があるということは、守・破・離があるということです。
守・破・離という言葉の意味が分からない方は、ネットで検索をしてみてください。
当社の「考え方」の守・破・離を以下の図でまとめてみました。
何となく、言わんとすることは、理解できるでしょうか。
「考え方」をざっくりと、ひとつにするのではなく、3つに分けています。
本当は、もう少し、細分類にはなるのですが、実践しやすいように3つにしています。(1・3・5・7の法則です)
その3つが、「営業活動」、「営業マネジメント」、「在り方」です。
具体的には、営業活動の考え方は、個人の成果に貢献しやすので、営業マネジメントの組織に貢献する成果よりは、金額が小さいので、成果が小としています。
誤解のないようにして欲しいのですが、営業活動の考え方は、成果が小さいという意味ではありません。営業マネジメントの考え方に対しては金額の成果が小さいという意味です。
そして、最も金額の成果が高いのは、「在り方」の考え方です。
少し、例を挙げて説明します。
営業活動の考え方の例としては、「曖昧な質問はあいまいな答え、具体的な質問は具体的な答え」があります。この考え方の詳細は、コラム23話を参照ください。
営業マネジメントの考え方の例としては、計画作り等で力を発揮する、「明確さは力なり」です。
在り方の考え方の例としては、ものごとを前向きに進めることができる、「ピンチはチャンス」です。
何となく、違いを理解することはできたでしょうか。
ただ、ここから、ある問題が発生します。
もう一度、以下の図を見てください。
考え方の項目によって、考え方の定着のスピードが違うということです。
項目とは、営業活動、営業マネジメント、在り方のことを言っています。
もう少し、具体的に言えば、「ピンチはチャンス」は在り方の考え方です。
この話をすれば、営業スタッフの方は、誰でも理解はしてくれます。
でも、「分かっている」と「できている」は違います。「できている」にするためには、考え方の定着が必要になります。
「ピンチはチャンス」という考え方は、理解しているが、日々の営業活動では、「ピンチはピンチ」になっていて、ものごとが前向きに捉えることができていない状態になっていたりします。
そして、「ピンチはチャンス」に考えないといけないという、プレッシャーに押し潰されそうになり、心理が不安定になり考え方の本質からかけ離れていきます。
そう、「考え方」は、軸になってはじめて効果を発揮します。
「考え方」を軸にするためには、体験が必要になります。
この体験による軸となる定着のスピードは、「在り方」よりも「営業活動」の考え方の方が早いというのが当社の経験則です。
ただ、例外があります。
それは、在り方の軸ができているメンバーが多ければ、体験の軸がなくてもその人から影響を受けて、在り方の軸が自然と身につくこともあります。
人は、人の影響を受けて育つからです。
よって、当社では、どの項目の考え方の軸を持ったメンバーを形成するのかを大事にしています。
従業員が30名以上の会社様であれば、意図的に営業マネジメントの考え方の軸を持ったメンバーを増やすようにしていただいています。
若手の営業スタッフが多い会社様であれば、営業活動の考え方の軸を持ったメンバーを増やそうようにしていただいています。
従業員が5人未満の会社様であれば、在り方の考え方の軸を持ったメンバーを増やすようにしていただいています。
これは、当社がその会社の雰囲気を見ながら、判断をしています。
理想は、営業活動→営業マネジメント→在り方の順番で体験を基に軸を作っていただきます。営業の経験年数に応じて、体験の軸が作りやすい順序だからです。
何となく、当社の言わんとすることは、理解していただくことはできるでしょうか。
では、考え方の項目が理解できたところで、項目別で成果が出やすい考え方の例を以下の図で紹介します。
営業マネジメントで5項目、営業活動で3項目を例示しました。これらの項目で大事にしている考え方を明示して、定着させると成果が出やすいです。(会社様の社風によって、上記以外の考え方を構築する場合も多々あります。ケースバイケースです。)
ちなみに、当社が推薦している考え方の「明確さは力なり」は、上記の図で言えば、営業マネジメントの3の「計画づくりで大事なこと」の問いに対しての答えです。(会社様によっては、違う答えの考え方になっているケースもあります)
そして、営業活動の考え方は、営業戦術と直結しやすいので、定着の度合いによって、成果をいち早く確認することができます。
最後に、この考え方の軸ができることによって、以下の図から分かるように、営業の仕組みと連動させる必要性を理解していただけることでしょう。
考え方の軸がない状態では、営業の仕組みは機能しないからです。
特に営業マネジメントの考え方を営業リーダー以上の方が軸になっている会社様は、営業の仕組みの定着のスピードが早いということは言うまでもありません。
あなたの会社の考え方は、守破離のどのレベルでしょうか。
今回のコラムが、考え方の重要性を再認識するものになれば幸いです。
売上に貢献しない“指示待ち社員”をエース級に活躍する“自立型社員”に変貌させた「誰でも成約の達人」の仕組みの作り方セミナーは、こちらをクリック!
