仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第51話 営業活動の見える化を実施するときの落とし穴
営業セミナー等を実施している時に相談を受ける項目として、営業活動の見える化等があります。
この見える化をするにあたって、見える化をするツール類、ITなどを活用した営業支援システムの導入は必須であるのか等の相談です。
見える化をするツール類については、見える化をする目的を決めることが大事になってきます。目的なしにツールの活用は本末転倒だからです。
このコラムを読んでいる方には、釈迦に説法ですが、考え方があって、手法があるように、ツール類にも目的があってツールがあります。営業日報にも目的があって、営業日報があります。目的のない営業日報は廃止になります。
その理由は、このコラムで再三、説明してきているので、説明を省きます。
そして、この目的によって、見える化をするツール類は、異なってきますので、これが必須というのは、残念ながらお答えすることはできません。
ただ、当社のコンサルティグでは、必要最低限として、顧客管理と行動管理の見える化は行っていただいております。(売れる営業組織の構築コンサルティングでは、営業戦略と戦術の見える化を全て行います。営業戦略と戦術の見える化の例は、当社のコンサルティングのページを参照願います。)
今回のコラムは、必要最低限の顧客管理と行動管理について例を挙げながら説明します。
顧客管理については、顧客データではなく、顧客情報を見える化をします。案外、顧客データと顧客情報の違いとそれを見える化をする重要性について、営業幹部から営業担当者まで同じ答えにならない企業が多いです。
また、話がそれていますが、一度、顧客データと顧客情報の違い、顧客情報を見える化をする理由について営業幹部と営業担当者に聞いてみることをお勧めします。案外、違った答えが返ってきますので・・・。
もし答えが違っていれば、分かっているが出来ているになっていないことの典型例になります。
当社に相談に来る企業で顧客管理は完璧ですと言われている企業に上記の質問をすると、面白いことに答えがバラバラでした。
そして、さらに突っ込んでいくと、会社として大事な顧客情報が営業マンごとバラバラで、その情報が営業担当者の頭の中に蓄積され属人化が構築されています。
顧客管理が完璧などころか属人化が進んでいるだけの典型例でした。
本題に戻ります。
行動管理は、顧客別の行動の量と質を見える化をします。この量と質は、会社ごとのオリジナルになります。これがオリジナルになりますので、市販の営業支援システムが一般的には使えないと言われています。
もう少し噛み砕いて言うと、自社の営業活動の仕組みを営業システムに合わせるのか、営業システムを自社の営業の仕組みに合わせるのかの違いです。
なんとなく、行っている意味は理解できるでしょうか。
中小企業の営業部は、どちらかというと営業システムに合わせた営業の仕組みを構築されているケースが多いです。
よって、営業システムを販売に来られる営業マンの可否を見分けるには、自社の営業活動の仕組みを営業システムに合わせてくれる方を選定することです。
あくまでも、営業システムありきで営業に来られる方は要注意です。
営業システムを導入して営業効率を高める目的が、営業部門を混乱させるだけになってしまう恐れがあるからです。
また、話が脱線しました。申し訳ございません。
本題に戻します。
上記のような話をすると、「じゃあ、見える化やシステムを導入する際は、個別相談になるのですか」と言われます。
「基本的には、そうなります」とお答えしております。
ただ、これだと質問者が残念がりますので、見える化をした後の注意点だけをお話ししています。見える化をした後の注意点は、どの業種も共通であると当社は考えているからです。
この注意点は、当たり前のことですが、出来ていそうで出来ていなかったりします。
さて、見える化をした後の注意点はどのようなことでしょうか。注意点は色々あるのですが、一番注意してほしいことを話します。
例えば、行動管理等のツールを見える化した後、何を行うかというと、行動分析を行い、そして、行動分析の後、改善策を決めて実行しているかと思います。
当たり前のことを言っています。
では、ここで注意点をあげますね。
見える化した行動管理のツールを見て、過去の原因探しと、未来の改善策のどちらに時間をかけているかということです。
当社で支援している会社にお伝えしているのは、時間が10分あれば、過去の原因探しは長くて2分未満、未来の改善策は最低で8分以上と言っております。
この意味は、理解できるでしょうか。
行動管理の見える化をすると、営業マンの行動実態が良くわかります。そうすると、管理者は、目標未達の原因探しを一生懸命に行います。行動実態が良く見えているので、重箱の隅を探すように原因探しをしています。
中には、鬼の首を取ったように、これが問題だと叱咤を一生懸命している方もおられます。
あなたの会社では、このようなことはないかと思いますが、見える化のツールが問題を見つけることが仕事になっていることがたまにあります。
そして、問題を指摘して、叱責をして今後は、このようなことがないようにと締めくくって終わっています。10分の時間配分にすると、8分が問題の指摘で2分が反省です。
反省で終わると、未来の改善策の議論ができていません。
そう、営業活動の見える化のツール類は、未来の改善策の議論を活発にするためにあると当社は考えております。
営業活動のツールを見える化をしたり、営業支援システム等を導入したりしても、未来の改善策の議論が活発にできていなければ、失敗です。
未来の改善策の議論が活発に出来ているということは、考える場づくりと考えて行動するという習慣が出来上がっています。
これが出来上がれば、当社のコンサルティング目的のひとつは達成です。
ただ、いくら高価な営業支援ステムを導入しても、未来の改善策の議論が活発になされていないと宝の持ち腐れです。
最近は、行っていないのですが、昔、営業会議のオブサーブで入った時に、その会議の時間配分をよく見ていました。その時間配分というのは、未来の改善策の時間に何分の時間を取っているかということです。
この未来の改善策の議論を活発にするために、営業活動の見える化のツールや営業支援システムが導入されるのであれば大賛成です。
ただ、営業活動の問題点の指摘に終始して、営業担当者のやる気をなくさせるための営業活動の見える化のツールや営業支援システムであれば本末転倒です。
いくら仕組みが出来上がっても、営業担当者を叱責するだけであれば、その仕組みは、100%機能しないと断言できます。
これは、仕組み構築の最大の落とし穴だと言っても良いかと思います。このことについて、話すと長くなるので、また、違う機会にお話をしたいと思います。
もし、貴社が、営業活動の見える化や営業支援システムを活用していれば、未来の改善策の議論は活発になっているでしょうか。
もし、活発になっていないのであれば、営業活動の見える化や営業支援システムの改善の前にやることがあるように思えます。
一度、自問自答されることをお勧めします。
誰もが75点以上出して稼いでくれる!売れる営業組織「6カ月改造プログラム」のすすめ方セミナーは、こちらをクリック!
追伸)前回のコラムで丁度、50話を超えました。このコラム掲載を始める時に、まず、50話までを毎週、掲載することを決めていました。そう、書き溜めをするのではなく、毎週必ず書くという習慣です。これは、ある方との約束でもありました。そう言動と行動の一致を行うということです。まだ、当方も未熟者であるため言動と行動の一致が出来ているかというと、そうでないことも多々有ります。まずは、自分の姿勢を正す目的で、このコラム掲載を始めました。約束の50話を実践することができましたので、今後は、少し、不定期のコラム掲載になるかも知れません。極力、毎週コラム投稿は行いますが、その点は、ご了承願います。
