仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第64話 営業活動で押さえて欲しい“守・破・離”と“知覚動考”とは
売れる営業組織構築コンサルティングのお問い合わせで、いただく内容として、「出来る営業マンを仕組みでさらに売り上げを伸ばすことは、可能でしょうか」
あるいは、「企業再生等で、売り上げアップが急務であり、短期的な売り上げ増加は可能でしょうか」等があります。
このようなお問い合わせをいただくと、答えとしては、「無理です」ときっぱりお断りをしております。
オーダーメイド式にプログラムを作成すれば、可能な場合もありますが、当社のコンセプトとは異なりますので、お断りをさせていただいております。
当社のコンセプトとしては、今後の会社の更なる成長のため、属人化から組織化への対応や、人材投資による成長等を考えている経営者及び幹部を対象にしているからです。
よって、売上増加は、短期的ではなく長期的な視点になります。そして、トップセールスマンの育成ではなく、凡人営業マンでも、ある程度は、売れる仕組みづくりになります。
なんとなく、言わんとすることは理解できるでしょうか。
このようなコンセプトになったのは、当社の失敗の経験があり、今に至っております。
その失敗というのは、昔は、短期的な結果を求めすぎて、瞬間的に売上の効果が出る、セールストークや営業ツール等の営業手法をメインにしたコンサルティングを展開していた時期がありました。
手法なので、短期的な効果測定が行いやすので、当時は、売上増加にも反映されていました。
ただ、コンサルティング支援が終わって、1〜2年後にお会いすると、売上の伸びが思ったより伸びておらず、逆に前年割れしていたりしました。
当社が、短期的に関わった時は、伸びたのですが、その後、元に戻っていたのです。
そう、当社が関わる以前の状態に戻っていたのです。
これが、当社の反省でした。売上の瞬間風速は、達成できましたが、その後は、元の木阿弥(もとのもくあみ)になっていました。
なぜ、瞬間風速だけに終わったのか、当社なりに分析を行ってみました。
そこで、出てきた項目としては、考える場づくりと、考えて行動する仕掛けと仕組みづくりが出来ていないことが、一番の要因であると結論づけました。(結論までのプロセセスを説明すると長文になりますので、このコラムでの説明は省かせていただきます。)
これは、当社の経験則なので、正解ではありませんが、場づくりが出来ていないと、瞬間風速で終わっていました。
しかし、場づくりができていると、新しい手法を習得しなくても組織が自走していきました。こちらで、教えなくても自分たちで問題解決をしていきます。
そこで、売上を上げる仕組みづくりではなく、考える場づくりと考えて行動するための仕組みづくりにコンセプトが変わりました。
そう、売上を上げるために何をするのかではなく、考える場づくりと考えて行動するためには、何をするのかということです。
経営者の短期的な欲求としては、売上増加です。長期的な欲求は、組織の自走です。
昔の当社のコンンサルティングは、短期的な欲求を追求しすぎて、長期的な欲求を満たすことができておりませんでした。
今は、長期的な欲求を意識して、短期的な欲求も満たすようにしています。
何となく、当社の言わんとすることは伝わっているでしょうか。
よって、このコラムは、短期的な欲求だけを満たす目的の方は、合いません。長期的な視点を考えている方には、最適です。(よって、あえて営業テクニックの話はしないようにしています。営業テクニックは、凡人には通じますが、人格がある方には、通じないためです)
今回は、前置きがすごく長くなりました。本題に入ります。
長期的な視点で押さえておいて欲しい、言葉として、“守・破・離”と“知覚動考”があります。
“守・破・離”については、コラム11話に書いていますので、復習を兼ねて再読いただければ幸いです。
補足をすれば、“守・破・離”の守が無い会社が、若手営業担当者に営業研修等で破や離のことを学習させて、営業現場が混乱しています。
若手営業担当者にとっての破や離は、土台があって効果を発揮します。土台が無い状態で、破や離を勉強しても分かった状態で出来るには変わりません。
トップセールスマンが実践する・・・という題目で、トップセールスマンだった人が話す営業手法の研修等は要注意です。
よって、営業活動の“守・破・離”の守だけは、その会社にあった形で、マニュアルに落とし込むことをお勧めします。(守なので、多くても10ページ以内にはおさまります)
次に、知覚動考(ちかくどうこう)です。
知覚動考とは、仏教や禅の言葉で、知って→覚えて→動いて→考えるということです。当て字で、「ともかくうごこう」と表現されることもあります。
ここで、大事にして欲しいのは、順序です。
考えて行動する人材の育成で、気を付けているのは、考えすぎて行動しないことを避けるということです。
そのためにも、知覚動考を意識しております。知ったことを覚えたら実践してみる。そして、振り返り、分かったことが出来ているになっているかを省みます。
出来ていなければ、どうすれば良いのかを考えます。特に、若手営業マンには、動いて考えるという習慣を身につけていただいています。
すごく当たり前のシンプルな順序です。分かっているのではなく、出来ているという視点で見ていただければ良いかと思います。多くの会社では、振り返りということが案外出来ていなかったりします。
若手及び営業が苦手な営業担当者の早期育成を考えているのであれば、“守・破・離”の“守”と“知覚動考”をシンプルに実践するだけだと思っています。
特に、今回のコラムでは、初めて、“知覚動考”について、話をしましたので、意識しておいてください。当て字で、「ともかくうごこう」と覚えていただいても良いかもしれません。
あなたの会社では、“守・破・離”の“守”と“知覚動考”は実践できているでしょうか。
当たり前の話ですが、分かっているのではなく、出来ているのかという着眼点で見てください。
