仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第68話 営業拠点を3拠点以上持った時に押さえて欲しいマネジメントの順序とは
今回のコラムは、営業拠点を3拠点以上持った時に押さえて欲しいマネジメントの手順について話をします。
業種については、顧客と関係性が継続するビジネスになります。
商品を売って終わりで、顧客との関係性を構築しないビジネスは該当しません。
この話も、当社の経験則から感じたものを書いておりますので、正解・不正解を問うものではなく、このような着眼点があるという視点でお読みいただければ幸いです。
まずは、マネジメントの言葉の定義から確認していきます。
あなたの会社では、マネジメントとは、どのようなことを言いますか。
ここで、押さえて欲しいのは、教科書に載っているようなことを言うことではありません。自分の会社では、マネジメントとは、どのような言語でどのような取り組みをしているかということです。
例えば、「マネジメントとは、マネジメントサイクルを回すことです。具体的には、計画(PLAN)→実行(DO)→評価(CHECK)→改善(ACT)を実行することです」と答えたとします。
この答えに対しては、正解・不正解はありません。まずは、言語化が出来ているかどうかです。
次に、言語化したものが、営業社員が共有化して、取り組みを実践していれば、マネジメントは機能しています。
ただ、言語化は出来ていても、共有ができておらず、実践も伴っていなければ本末転倒ということです。
ここ、大丈夫でしょうか。
酷い会社になると、言語化すらも出来ていません。当たり前のことですが、言語化出来ていないものが、実行できる訳がありません。
でも、営業拠点が3拠点以上になると、マネジメントが大事だと、掛け声だけで、言語化すら出来ていなかったりします。
そして、仮に言語化出来ていても、その取り組みが定着していない会社が多いのも事実かもしれません。
ある会社では、マネジメントサイクルを言語化していましたが、訪問計画が件数目標だけで、どの顧客に訪問するのかが明確になっていませんでした。そして、その訪問件数の根拠も明確になっておらず、過去の経験則の勘ピュータで決まっていました。マネジメントサイクルが全く機能していない状態です。
でも、営業会議で、営業部長は、マネジメントサイクルが大事であると繰り返し言っておられました。
これが、分かっていることと出来ていることが違うということの典型例です。
営業拠点が3拠点以上になると、この分かっていることが出来ていないという、当たり前のことが出来ていなかったりします。
この当たり前のことに、気づかずに、流行りの営業手法等に一生懸命取り組んでいれば、本末転倒になります。
また、話が脱線しそうなので、本題に戻しますね。
では、当社のマネジメントの言葉の定義は次の通りになります。
会社で決定した重点取り組みテーマを意識して、やり切ることが出来ているかということです。
もう一度、繰り返します。
会社で決定した重点取り組みテーマを意識して、やり切れているかということです。
念のため、これは、正解・不正解を言っているのではありません。あくまでも当社のマネジメントの定義です。
重点取り組みテーマとは、前々回のコラムでお話をした、緊急ではないけど重要なことです。
当社のコンサルティングでは、年間の重点取り組みテーマを増販増客の施策シートに落とし込みをします。
そして、この重点取り組みテーマを意識してやり切ることが出来ていれば、マネジメントが出来ているという判断をしています。
案外、営業拠点数が増えれば増えるほど、この当たり前のことが出来ておらず、新しい営業手法や営業システムを安易に取り入れて推進が中途半端に終わっている会社が多いのではないかと思案しています。
では、このマネジメントが出来ているという前提で、営業拠点で実施するマネジメントの順序の話をします。
これも、当社の考え方なので、参考という視点で読んでください。
順序は、次の通りです。
1、 増販(既存顧客で売上を上げる)
2、 増客(新規顧客獲得)
3、 コスト低減(移動時間、直接稼働時間等)
「えっ、もの凄く当たり前ですよね」という声が聞こえてきそうですね。
はい。もの凄く当たり前です。
でも、この順序を意識してひとつずつを出来るようにしていくと、売上増加や利益増加の早道だったりします。(注:企業再生及び慢性的赤字企業は除きます)
経営者や経営幹部からしたら、利益アップを狙いたいので、すぐ効果がでるコスト低減に取り組みたいと思いますが、増販・増客が出来るようになって、コスト低減に取り組むのと、増販・増客が出来ていないのに、コスト低減に取り組むのとでは、長期的な成果が大きく変わってきます。
何故かというと、コスト低減だけに意識の重点が行くと、守りの意識が強くなり、攻めという意識が弱くなってしまうからです。
攻めの意識が醸成されていれば、守りの意識は最大効果を発揮しますが、攻めの意識がない状態で、守りの意識を強化すると、攻めの意識が希薄になり守りの意識だけが強化される傾向になります。
ここ、なんとなく言わんとすることは理解できるでしょうか。
だから、当社のコンサルティングでは、攻めの意識を醸成して欲しいので、増販・増客に特化しております。コスト低減については、その会社の顧問税理士か他のブレーンにお願いするようにしていただいています。
本来であれば、増販と増客を同時に進めれば短期的な成果は見込めるのですが、長期的な視点を見れば、増販が出来るようになってから増客に力を入れた方が、全体的な成果はこちらの方が良いです。(これは、あくまでも経験則です)
誤解をして欲しくはないのですが、増販をしている時に増客は全く取り組まないと言っていることではありません。重点的に取り組むウェイトを増販に置いているということです。
増販の仕組みが出来ていない会社の場合は、一旦新規顧客の取り組みをストップして増販に意識してもらうこともあります。
仕組みはある程度出来ているが、取り組みがうまくいっていない場合は、増販のウェイトを8にして増客のウェイトを2にする場合もあります。
これは、会社によってケースバイケースになります。
ただ、大事にしていることは、分かっていることと出来ているは違うということをものすごく意識していただいています。
増販の仕組みを分かっていても、出来ていなければ、当然、成果は出ません。
例えば、当社の増販の取り組みで、今すぐ客とそのうち客の取り組みがあります。今すぐ客の取りこぼしを減らすことで売上をアップすることが出来ます。
また、そのうち客の攻略が価値提案というやり方をマスターすれば、今すぐ客の取りこぼしがほとんどなくなります。
これを分かっているのではなく出来るようになれば増販による売上アップは可能です。
そして、増販の今すぐ客とそのうち客の取り組みが出来るようになってくると、増客の新規顧客の成約率が飛躍的にアップします。
増販の今すぐ客とそのうち客の取り組みが中途半端な状態で、増客に取り組んでいたとしても、新規顧客の成約率は中途半端なままで推移します。
結果として、増販も増客も中途半端なままで推移しています。
中途半端な状態で、新規顧客獲得のためのホームページのSEO対策やWEB集客を実施しても、問い合わせは増えますが、成約という結果は中途半端です。
でも中小企業の経営者は、問い合わせが増えたと喜んでいます。でも、当社から見れば、増販増客の仕組みと取り組みが中途半端な状態になっているので、危機感を覚えたりもします。
これは、第3者なので客観的にものごとが観られる特権です。
この機会に、増販増客の仕組みが見える化できていて、それが、意識して出来るようになっているか、点検してください。
ちなみに、当社の点検方法は、増販増客の施策シートを見せていただくようにしています。これが無い時点で、増販増客の見える化は無く、無意識に流される営業活動のウェイトが大きいと判断させていただいているからです。
あなたの会社は、いかがですか。
