仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第127話 営業課題を解決するために知って欲しいこと
当社のコンサルティングで大事にしていることで、「分かっている」と「出来ている」は同じではないということを伝えています。
そして、目新しい項目に取り組むよりも、分かっているが出来ていない項目に取り組むことが成果の出る早道であることも伝えております。
コンサルティングの現場では、上記のことを伝えると、経営幹部の方には、激しく同意をいただき、取り組みの推進を行っていただくのですが、複数営業拠点を持たれているクライアントにおいては、同じ取り組みをしても成果にバラツキがあったりします。
その理由は、色々な要素が絡み合っているのですが、最近、あることに気づきました。
当社主催のセミナーでは、お伝えしているのですが、このコラムでも改めて伝えます。
それでは、以下の図を見てください。
「また、当たり前のことについて声を大にして言いたいのですか」という声が聞こえてきそうですね。
「はい、その通りです」と言いたいところですが、当たり前すぎて、私も気づいていない盲点でした。
当社のコンサルティングでは、「分かっている」を「出来ている」に変えることの重要性をお伝えしていました。
しかし、上記の図を見ていただくと、「分かっている」の上に「知っている」の文字が記されています。
勘の良い人は、気付かれたと思いますが、「知っている」と「分かっている」は、違うということです。
少し、事例をあげながら説明をします。
ある会社で経営幹部が集まった会議室で、次の質問を私がしました。
「営業の型においても、“守破離”の考え方が大事になるのですが、“守破離”の意味は知っていますか」と聞きました。
そうすると、経営幹部全員が「知っている」と答えられました。
その答えを聞いて、普段は行わない、質問をさらに続けました。
「さすが、経営幹部にもなれば、“守破離”ということはご存知みたいですね、ちなみに、○○所長、“守破離”とはどういう意味ですか」と尋ねました。
細かい定義までの回答は期待していませんでしたが、大枠の方向性の回答を期待していると、なんと、○○所長は、全く答えることが出来ませんでした。
「なんとなく分かっているのですが、口で説明しようとすると上手く説明できませんね」と回答を拒否されました。
なんとなく分かっているが、説明はできないということです。
この時、「あっ」という気づきが私の中に生まれました。
実は、ある会社で支援の3ヶ月目に入った時に、営業活動の考え方で、農耕型営業の種まき→育成→刈取りが重要であることに気づいていただき、その実践に取りかかっていただいていました。
そして、冒頭にもお話しした通り、拠点間で成果のバラツキが生じていました。
そこで、営業所長が集まる営業会議で、「農耕型営業の種まきとはどのような活動のことを言いますか」と成果の出ていない拠点の営業所長に質問をしました。
そうすると、驚くべき回答が返って来ました。
「種まきとは、種まきですよ」
その答えを聞いて、私は質問を続けます。
「その種まきの活動内容はどのようなことをしていますか」
そして、出てきた答えは、
「種まき活動ですよ、当たり前のことを聞かないでください」でした。
この所長は、私をからかうつもりは、無かったと思いますが、上記の会話を恥ずかしげもなくされていました。
逆に、この会話をそばで聞いていた、営業本部長がなぜか、私の顔を見ながら、恥ずかしそうにしておられました。
そう、種まき活動という言葉は知っているが、その目的はわかっていなかったということです。
この出来事は、私自身も猛省するきっかけになりましたが、知っている=分かっていると思っていたからです。
そして、今までスポットコンサルティングで呼ばれた営業会議の場面を回想すると、知っているが分かっていないことが多かったようにも感じます。
分かっていないので、当然、出来るはずがありません。
そう、分かっているが、実は、分かっていなかったのです。
知っている状態で終わっていました・・・。
よって、これらの出来事が多くなってから、営業活動に関して、“知っている”で終わっていないかを確認するために、必ず質問をするようにしています。
「それって、どういうことですか」
質問される側は、この質問をされると嫌な顔をしますが、“知っている”で終わって欲しくないので、あえてこの質問を行っています。
そして、考え方として、知っていると分かっているは、イコールではないということが定着すると、経営幹部も営業所長に対して、大事なポイントは、必ず、「それって、どういうこと」と質問をする習慣が身についています。
質問に答えられないということは、実践ができていないということが、すぐにバレてしまうので、実践のスピードが飛躍的に早まったのは言うまでもありません。(実践をしないと、知っているから分かっているにならないため)
さて、あなたの会社のマネジメントを担当する営業所長は、“知っている”で終わっていないでしょうか。
“知っている”で終わっていれば、色々な取り組みの施策を経営幹部が考えても、“出来ている”の実現は厳しいでしょう。
“知っている”ことが本当に“分かっている”のか、製品知識のレベルでも構いませんので、確認することをお勧めします。
案外、製品知識レベルでも、分かっていないかも・・・。
