仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第110話 営業会議が迷走していることに気付いていない営業所長の末路
スポットコンサルで営業会議等に参加させていただく機会がよくあります。
当社は、第3者なので客観的な視点で営業会議を見ることができます。そこで、営業会議の議論が迷走しているなと感じることに遭遇する場面も多々あります。
色々な営業会議の議論の迷走はあるのですが、当社が感じている代表的なものを2つご紹介します。
もし、あなたの会社が、この2つに該当していれば、営業会議の議論が迷走する兆しがあるので、注意してください。
まず1つ目は、「営業会議の議論内容の抽象度が高く、曖昧な言葉のやりとりで終わっている」です。
具体的には、「既存顧客のフォローが出来ていないので、成約率が下がってきている、次月は各個人の見込み客については、フォローの漏れがないようにしっかりとチェックするように」と営業所長が話をしています。
それを聞いた営業所員は、会議のノートに、「既存顧客のフォローをしっかりと行う」と書き、元気な声で、「はい、分かりました」と答えています。
このコラムで再三、書いてきたので、コラム読書の方は理解できていると思いますが、上記の例では、何が分かったのか、さっぱり理解することができません。
営業会議のメンバーがトップセールスマンばかりが集まっている会議では、上記の内容でも良いでしょう。
なぜなら、参加者自身で具体的に行動レベルまで落とし込むからです。
ただ、多くの会社では、凡人の営業マンが6〜4割は占めています。
その場合、営業会議の言葉が曖昧なやり取りでは、決まるものも決まらず、なんとなく気合だけが入って終わっています。
そう、分かったつもりで終わっている典型的なスローガン経営の兆しが、営業会議の風景で読み取ることができます。
ここまでが、1つ目です。
次に2つ目です。今度は、逆に具体論ばかりを営業会議で議論している会社の落とし穴です。
1つ目の例と比較すると良いように思えるのですが、案外、この落とし穴に気付かずに営業会議の議論を進めていたりします。
その落とし穴とは、「目的を理解した行動になっているか」ということです。
ここ、大事なので、もう一度繰り返します。
「目的を理解した行動になっているか」です。
ある会社で実際にあった例ですが、製品ごとに顧客の訪問リストが作成されており、実際に、訪問ができていたのか、訪問の際に顧客から言われたこと等をひとつずつ細かくヒアリングを行なっていました。
このやっていること自体の否定はしませんが、それを実施する目的が理解できていて、その行動であれば問題はありません。
「えっ、どういうことですか」という声が聞こえてきそうですね。
上記の例であれば、当社は、次の質問をその会社の所長に行いました。
「そのリストの消し込みですが、なぜ、そのようなことをやっているのですか」
そうすると、営業所長は、次のように答えられました。
「ちゃんと訪問できているかどうかの確認です。確認しておかないと訪問忘れがありますので・・・、会社からもリストの消し込みが重点取組みと言われていますので・・・」
さて、この会話の問題点に気付くことはあるでしょうか。
もし、なければ、営業会議の議論が迷走している会社になっている可能性が大です。
そう、リストの消し込みを実施している目的が明確になった上で実施しているかということです。
「乾先生、そんな当たり前のことを・・・」と言われるかもしれません。
もし、当たり前と思っていれば、営業行動レベルの話をしている時に、次の質問をしていただければと思います。
「その行動をやっている目的は何ですか」
この質問に即答で答えが返ってくれば、目的を理解しています。質問から、10秒以上の間や沈黙があれば、100%目的を意識した行動にはなっていません。
10秒以上沈黙があった方に、「多分、その行動は、○○という目的があって実施しているのですよね」と問いただすと、「そんなことは分かりきっていますよ」と返事があります。
でも、当社から言わせれば、これが典型的な『分かったつもり』の営業組織になっていると言えます。
本当に分かっていれば、常に意識化が出来ているので、本来であれば、即答で答えることができます。
即答で答えられないということは、目的を意識していないか、忘れているかのどちらかです。
上記の例で言えば、目的の答えは何でも良いです。目的は会社それぞれ異なりますので・・・。
敢えて、例を挙げるのであれば、『重点顧客のシェアアップ』、『客単価アップ』、『種まきの価値提案の件数増加による製品イメージアップ』等々です。
この目的を押さえた上での行動になっていないと、行動レベルの具体策がその都度、変わっている会社があります。
客観的に見ていれば、行動レベルの具体策が変わっているのに、実施している目的が理解できていないので、目的も変わっていることに気づいていなかったりします。
例えば、ある月は、『客単価アップ』のことを実施していたり、ある月は、『重点顧客のシェアアップ』のことを実施していたり・・・。
結果として、すべてやり切っていないので、すべて中途半端に終わっていたりします。
この中途半端に終わっていることに気が付かずに、また、新しい行動の具体施策を実施していたりします。結果として、目的を達成するための行動ではなく、新しい行動施策に取り組むことが目的になっていたりします。目的と手段が入れ替わっている典型例です。
これは、経営幹部が戦術リーダーに特化した方か、営業研修等の理想論の勉強好きな方が陥る落とし穴です。
あなたの会社では、行動と目的がセットになっていますか。
目的の無い行動は、堂々巡りになってしまいます。
恐らく、営業所長であれば、拠点の年間の実施すべき取組み項目を決めています。その取組み項目の目的を今、即答できるでしょうか。
即答できなければ、目的という当たり前のことが、出来ているようで、出来ていなかったりします。
今回のコラムは、営業会議の議論が迷走している予兆として2つのことを話しました。
あなたの会社の今月の営業活動の目的は何ですか。
何らかの気づきになれば幸いです。
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