仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第28話 本当の顧客のニーズ(悩み)を聞くことが出来ていない理由
「もし、あなたの会社の営業担当者が本当の顧客ニーズ(悩み)を聞くことが出来ていなければ、営業のスタート時点でボタンのかけ違いが起こっていると思いませんか」
私が上記のような質問をあなたにすれば、自信を持って、「当社は、顧客のニーズ(悩み)を聞くことについては、全員大丈夫です」と言い切れるでしょうか。
「営業担当者として、顧客のニーズ(悩み)を聞くことなんて当たり前のことでしょう。今回は、コラムの初めから当たり前のことを言っていますね」という声が聞こえてきそうですね。
これは、当社の経験則になるのですが、若手社員及びサービス技術出身の営業担当者は、10人中7人の約7割が本当の顧客のニーズ(悩み)を聞くことができていません。
で、ここでのポイントは、顧客のニーズ(悩み)の文章の前に“本当の”という言葉があることです。
一般論の顧客のニーズや悩みではなく、本当の顧客のニーズや悩みということです。少し混乱させてしまいそうですかね。
もう少し噛み砕きますね。うわべの顧客ニーズ(悩み)ではなく、真の顧客ニーズ(悩み)ということです。
若手社員及びサービス技術出身の営業担当者は、うわべの顧客ニーズ(悩み)を聞くことはできていますが、真の顧客ニーズ(悩み)を聞き出すということが、中々できていないということです。
何となく、言っている意味は、理解できるでしょうか。
では、ここで、質問です。
「あなたの会社では、うわべの顧客ニーズ(悩み)と真の顧客ニーズ(悩み)の違いを見極めるために、若手社員及びサービス技術出身の営業担当者に指導しているポイントはあるでしょうか」と聞かれた時に何と答えられますか。
「見極めのポイントはたくさんありますよ。そんな、当たり前のことを今さら、言わないでください」という答えをお持ちのあなたは、今日のコラムはここで読み終えてください。話を長く引っ張ってしまい、申し訳ございませんでした・・・。
「えっ、見極めのポイントなんてあるの」と思われた方は、売上アップの拡大チャンスです。
見極めのポイントは、確かに色々あるのですが、今日は、誰でも簡単に明日からできる方法をひとつお伝えします。
ただ、これも、聞いて終わるのではなく、実践して確認してみてください。そう、頭で分かるということで終わらせるのではなく、出来るに変えて成長して欲しいからです。
また、前置きが長くなってしまいましたので、本題に入ります。
当社のコンサルティングでは、手法(今回は話法)の前に、なぜ、その手法を実践するのかという考え方をはじめに習得していただいております。
当社のコラムをはじめから読んでいただいている方は、考え方の重要性は理解していただいているかと思います。
では、今回の考え方は・・・。
「顧客が、はじめに話す言葉は、真のニーズ(悩み)では、ない」です。
ここ、大事なので、もう一度、繰り返します。
「顧客が、はじめに話す言葉は、真のニーズ(悩み)では、ない」です。
「えっ・・・・、意味不明・・・」という声が聞こえてきそうですね。
では、少し、事例をあげながら説明します。
ある紳士服売り場にネクタイを買いに来た男性がいました。当然、ネクタイを買いに来ているので、ニーズはあります。
そして、その男性は、店員にこう言いました。
男性:「おしゃれな、黄色のネクタイを探しているのですが、そのようなネクタイはありますか」
店員:「もし、良ければ教えて欲しいのですが、なぜ、黄色いネクタイを探しておられるのですか」
男性:「いや〜、女性社員から黄色のネクタイをしていると若く見えると言われたので〜」
店員:「そうなのですか。おしゃれで、若く見えるということで、黄色のネクタイを探されているのですね」
本来は、もう少し、いろいろなニュアンスの言葉が入るのですが、紙面上、割愛しています。(本質だけ気づいて欲しいので)
上記の男性と店員の会話のやり取りの中で、何か気づくことがあるでしょうか。
そうはじめのニーズと最後のニーズが少し違っていることは理解できるでしょうか。
ポイントは、顧客がニーズを話した時に、「なぜ、○○を○○しようと思ったのですか」の一言を追加するだけです。
たった、この一言で、顧客ニーズの深堀ができ、真のニーズが見えてくるのです。
では、なぜ、このような一言を追加するのか。その理由は、次の考え方があるからです。
「脳は、話す時に言葉を省略して話す」です。
よって、ニーズも本当のニーズではなく、省略されたものが言葉として出てきます。この考え方については、別のコラムで詳しく説明しますね。
まずは、「脳は、話す時に言葉を省略して話す」を覚えておいてください。
このことから、真の顧客ニーズ(悩み)を知るためには、再度、ニーズをリサーチ(探る)する必要があります。そのことから、「なぜ、○○を○○しようと思ったのですか」の一言を追加しているだけです。
何となく、当方が言わんとすることは、伝わっているでしょうか。
では、なぜ、若手社員及びサービス技術出身の営業担当者は、この当たり前のことが出来にくいのでしょうか。
それは、今までの行動習慣が言われたことに対して即答することが身についているからです。
若手は学校教育で言われたことに対して答えを早く導くという習慣が身についています。サービスは、修理をいかに早く終わらすという習慣が身についています。修理で、「なぜ、その修理をしようと思ったのですか」と聞く場面はほとんどありません。修理ポイントをいかに早く見つけるかが重要になってくるからです。
真の顧客ニーズを知るためには、今までの行動習慣通りに、言われたことに対して即答するということを行うだけでは、駄目だといとうことを知らなければなりません。顧客の頭の中を理解するという習慣を身につける必要があります。
そう、顧客の頭の中を顧客以上に理解するということです。(これが、理解できてくると、商品を上手く説明する説明技術ではなく、顧客の頭の中を理解する質問技術が重要になってくることが理解できてくるかと思います)
このことから、若手社員及びサービス技術出身の営業担当者には、真の顧客ニーズを知る方法を知っておく必要があるという訳です。
これも、この2つの考え方がしっかりと身についていれば、「なぜ、○○を○○しようと思ったのですか」の言葉は、自然にでてきます。
その、2つの考え方は・・・。
「顧客が、はじめに話す言葉は、真のニーズ(悩み)では、ない」
「脳は、話す時に言葉を省略して話す」
あなたの会社では、若手社員及びサービス技術出身の営業担当者に、この考え方が浸透しているでしょうか。
もし、浸透していなければ、売上拡大のチャンスです!
