仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第85話 売上アップに大きな影響!顧客の訪問リストを作成する際に、ちょっと知っておいて欲しいコツとは
今日のコラムは、少しだけ難しい話をします。というのは、実践している人にとっては、当たり前のことなのですが、そうでない人にとっては、理解ができそうで、理解が出来ないからです。
でも、理解できると、売上アップの効果は絶大です。
では、いきなり質問をします。
「あなたの会社では、顧客への訪問計画は、どのように作成しているでしょうか」
多くの会社では、月末に来月の訪問計画を顧客別に立案されているのではないでしょうか。(当社の経験則です・・・)
そう、毎月、訪問計画を立案するという形です。
で、さらに質問は続きます。
「月単位の訪問計画の前に、年初に年間の訪問計画の立案をされていますか」
この質問をすると、大半の方は、「えっ」と言われます。一部の方は、「そんなの当たり前ですよ」と答えられます。
さて、あなたは、どちらでしょうか。
「当たり前ですよ」と答えられた方は、増販(既存顧客で売上を上げる)戦略の半分の準備は完了です。
後の半分は、年間の訪問計画を達成するために必要な仕掛けの増販増客の施作シートと農耕型営業(種まき→育成→刈取り)の仕組みを構築するだけです。
そう、増販の目標達成の半分は、年初の訪問計画であると言っても過言ではありません。
でも、増販の目標達成の半分のウェイトを占める、年初の訪問計画の立案を多くの会社は怠っているのでは、ないでしょうか。
実は、ここからがものすごく大事です。
年初の訪問計画をやるか、やらないかが大事なのではなく、なぜ、それが必要になってくるのかという考え方が大事になってくるということです。
そう、考え方です。なんか頭が混乱してきそうでしょうか。
結論を言います。
顧客への訪問計画が製品を軸にしたものになっているのか、顧客を軸にしたものになっているのかという考え方の違いです。
もう少し、掘り下げます。
製品が軸になっている場合の訪問計画は、次のパターンが多いです。
「今月の重点販売製品は◯×製品です。この◯×製品の見込みになりそうな顧客をコンピュータから抽出しています。各自30社のリストを配布しているので、訪問の進捗を日報及び週末の会議で報告するようにお願いいたします。」
このパターンが製品軸の典型例です。ただ、話を少しだけ脱線させていただきますと、これからAIが進化するとコンピュータからの見込み抽出の精度はかなり高くなることは予想されます。
私自身が、サラリーマンコンサルタントをしている時、見込み客になる顧客情報を洗い出し、その情報に点数をつけて、見込み客を点数化してリストアップをしていました。
そう、知っている人は知っている、共通点分析です。
RFM分析が主流の頃、当社は、RFM分析ではなく、共通点分析で見込み客のリストアップを行っていました。共通点分析は、AIが進化すれば、パソコンからの見込み抽出の精度はさらに、進化します。(ただ、共通点の項目設定は、人間が行う必要はありますが・・・)
今後、AIを営業に取り組むのであれば、共通点分析に活かすと面白いです。
では、話を本題に戻します。
上記の例は、この製品を販売するために、見込み客候補の顧客はこれだけ該当するという考え方です。製品ありきの製品軸です。
ここまで大丈夫でしょうか。
では、顧客軸とは、どのようなことを言うのでしょうか。
この顧客に、どの製品(サービス)を提案すれば喜んでいただけるだろうか。あるいは、提供項目の内容を変更すれば単価アップは可能かという考え方です。
顧客ありきの顧客軸です。
文章にすれば、「そんなの分かりきったことだよ」とお答えをいただきそうですが、「顧客軸で訪問計画の立案をしていますか」と質問すると、「ケースバイケース」と答えが返ってきます。
「ケースバイケース」、都合の良い言葉です。
顧客軸で訪問計画を実践されている会社には、年間顧客の増販シートが必ず存在します。
年間顧客の増販シートとは、A3用紙1枚に、縦軸に顧客が30社ほど、横軸に今まで購入した主力製品や購入日等が記載されています。
管理顧客が300社あれば、年間顧客の増販シートは、A3用紙で10枚ほどになります。
そして、この年間顧客の増販シートは、事業年度の初めに、チェックを行います。チェック項目は、顧客ごとに、どんな製品を提案するのか、客単価アップは行うのか、どんなDMを仕掛けで発送するのか、予算策定月がある顧客には、10月に顔を出しておく等・・・。
年間顧客の増販シートをざっくりチェックすると、年間の簡易訪問計画を立案することができます。
そして、年間の簡易訪問計画を見ながら、増販増客の施策シートを作成していきます。この段階で、増販(既存顧客で売上をあげる)の大枠の見込みを予想することができます。
これが、前もって売りを予想するという、科学的なやり方です。
この年間の簡易計画を作成した後で、製品軸でのリストアップを行うのと、簡易計画を作成せずに、販売キャンペーンの都度、製品軸でのリストアップを行うのでは、成果が違ってくるというのは、理解できるでしょうか。
誤解を恐れずに言うと、営業活動の前の準備の段階で、目標達成の8割〜6割は、決まってしまうということです。
準備なしで、営業活動の営業トークや営業ツールの改善を一生懸命に行っても、成果は一過性のものになりやすいということです。
今回は、顧客軸と製品軸のリストアップについて、話をしました。
もし、顧客軸の年間顧客の増販シートを作成していなければ、作成を是非、お勧めいたします。毎月立案する訪問計画に、事業年度の初めに立案する年初の計画を追加してみてください。
理由は、事業年度の初めに、顧客軸の年間顧客の増販シートをチェックするかしないかで、増販(既存顧客で売上をあげる)の成績に大きな影響を与えるためです。
あなたの会社では、顧客軸の年間顧客の増販シートの活用はできていますか。
