仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第156話 営業力を高めるために必要な、営業戦略-営業戦術-考え方のトライアングルとは
「このコラムには、営業戦略と営業戦術の同時推進が大事であると書かれているので、営業戦略と営業戦術を勉強するためにお勧めの本はありますでしょうか」
勉強熱心なコラム読者の方からの質問です。
本の勉強であれば、「何でも良いです」というのが当社の見解です。
しかし、これでは、質問者ががっかりしますので、ひとつだけあげるとすれば、D・カーネギーの「セールス・アドバンテージ」をお勧めします。
ただ、この本を読む前に押さえておいて欲しい重要な2つのことがあります。
まずは、ひとつ目です。
営業戦略と営業戦術の言葉の定義が明確になっているかです。
言葉の定義に正解・不正解は求めません。
まずは、言語化して語ることができるかということです。
理由は、言語化ができなければ、営業戦略と営業戦術という言葉は知っているが、違いは分かっていないので、いくらすばらしい本を読んでも腹落ちすることができません。
結果、腹落ちすることができないので、分かったつもりで、営業戦略と営業戦術が言葉遊びのままで終わっています。
参考までに、営業戦略(狭義)と営業戦術の違いについて、言葉遊びにならないように、コラム9話に記載した営業戦略(狭義)と営業戦術を言語化したものを参考までに記します。
【コラム9話からの引用】
狭義の営業戦略:年間売上目標達成のシナリオ作り(仕掛け作り)
狭義の営業戦術:年間売上目標達成のシナリオを実現するための具体的手段(取り組み)
上記の意味は、なんとなく理解できるでしょうか。
もう少し、分かりやすくするために、舞台の演劇に置き換えて説明してみます。
演劇が2時間あるとすれば、2時間の演劇のシナリオが戦略になります。
そして、演劇のシナリオをよく見せるために、舞台俳優の演技力が戦術になります。泣く演技や怒る演技等、見ている人を共感させる演技力が戦術です。
これらが理解できると、演劇を見て、このような経験を持っている方もいるのではないでしょうか。
演劇のシナリオは面白いが、舞台俳優の演技が下手なので、物足りない演劇だったな。
舞台俳優の演技力は素晴らしく、豪華なキャスティングだったのに、演劇のシナリオが面白くないので、物足りない演劇だったな、
これを戦略と戦術に置き換えると、戦略は素晴らしいのに、戦術がいまひとつ。戦術は素晴らしいのに、戦略はいまひとつの状態です。
戦略と戦術は、同時推進できて、はじめて機能します。演劇でいえば、演劇のシナリオと俳優の演技力が上手く融合すれば、最高の演劇になります。
恐らく、色々な賞のタイトルも取れるでしょう。このタイトルを取るためには、戦略と戦術の同時推進は避けて通れません。
戦略と戦術を同時推進するためには、上司と部下が戦略と戦術を見える化したものを共有することが大事になります。同じものを共通認識するということです。
当社では、戦略と戦術を「見える化」して共通認識できるものとして、「誰でも成約の達人」の仕組みがあります。
【コラム9話からの引用ここまで】
営業戦略と営業戦術の違いを理解できたでしょうか。
これを言語化して理解できていないと、すばらしい本を読んでも営業戦略と営業戦術を分かっているようで分かっていない状態が続きます。
上記は、当社の言語化の例を示しましたが、貴社の経営幹部が言語化できているかを一度、試されることをお勧めします。
では、二つ目です。
戦略と戦術と考え方のバランスがとれているかということです。
ここ大事なので、もう一度いいます。
戦略と戦術と考え方のバランスです。
恐らく、この3つのバランスの重要性を説いている書籍は見たことがありません。
よって、このバランスを意識している会社も多くないように感じています。
参考までに、このバランスの図を以下に記します。
なんとなく、イメージは分かるでしょうか。
営業力向上のために営業戦術の営業トークや営業ツールだけを改善している会社は、営業戦略が乏しく営業活動の考え方ももっていません。
そうすると、上記の図のオレンジの三角形になります。戦術特化型です。
営業戦略と営業戦術と考え方が満点ではなくても、平均点の75点レベルが取れている会社は水色の三角形になります。標準型です。
この3角形の面積が売上に比例します。
上記の図でいえば、戦術が80点レベルの戦術特化型のオレンジの三角形と総合75点レベルの水色の三角形の面積比は2倍以上の差があります。
営業戦略と営業戦術が明確な会社でも、営業活動の考え方の軸を経営幹部が持つことで、売上を1.2倍以上伸ばすことができます。
三角形の面積比が売上に比例するからです。
考え方の重要性は再三、このコラムで話をしてきましたので、割愛しますが、復習をしたい方は、当社のトップページのコラムアクセスランキングに掲載している、なぜ、営業管理職になれば、考え方を習得する必要があるのかのコラムを参照してください。
ポイントだけ言えば、軸がぶれないということです。
軸がぶれていると、流行の営業戦略と営業戦術に振りまわされてしまいます。
具体的には、インサイドセールスの手法がでてくれば、安易に飛び乗るという感じです。
顧客情報の収集と活用の仕組みができている会社であれば、インサイドセールスという手法は、そんなに目新しくはないはずです。
でも、海外で流行っている手法と聞くと、それに安易に乗っかり、営業の現場が混乱していたりします。
経営幹部が営業活動の考え方の軸が無い典型例です。
顧客情報の収集と活用の仕組みは、私がコンサル活動を開始した20年前から言われていたものです。
でも、目新しい言葉がでてくると、最新のものに飛びついてしまいがちですが、本質の考え方の軸ができていないと、どんな取り組みを行ってもすべて中途半端で終わります。
少し実践しては、次の新しいものに飛びつくので結果的に全て中途半端で終わっています。
あなたの会社では、営業戦略・営業戦術・考え方のバランスは平均点の75点以上はとれているでしょうか。
当社のコンサルティングでは、営業戦略と営業戦術については、「誰でも成約の達人」の仕組みで見える化をして、考えて行動する人材を育成します。
考え方については、営業活動の考え方マニュアルに落とし込み、年1回の見直しを通じて、経営幹部の考え方の軸を強化していきます。
営業戦略・営業戦術・営業活動の考え方のバランスについて、考える機会になれば幸いです。
