仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第36話 【前回のコラムの補足】営業マネジメント及び営業活動における考え方
前回のコラム(第35話)で考え方の一例について書かせていただきました。そして、当社が支援している企業の営業担当者から次の言葉をいただきました。
「コラムを読みました。考え方の一例を見ましたが、覚えることがたくさんあるのですね。まずは、一例の考え方を覚えることから始めたいと思います。頑張ります!」
この言葉を聞いた時、「あっ、やばい」と思わず言ってしまいました。そして、このコラムを読んでいる方も同じ過ちを犯しているかもしれないと思い、急遽、前回の補足という形でコラムを書いています。
前回のコラムで考え方の一例を書きました。このコラムを初めから読んでいる方は、大丈夫ですが、考え方の一例を知って覚えて欲しいために書いたのではありません。
貴社の営業部門の文化を作るために必要な営業の考え方を作る時のヒントにして欲しいがために例を書きました。
考え方は、覚えるのではなく、定着させることが重要になります。
ここ、大事なのでもう一度言います。
考え方は、覚えるのではなく、定着させることが重要になります。
何の議論もなく本に書いてある考え方の物まねをするだけになってしまえば、考え方は100%定着しません。
あくまでも、自分たちの営業部門の文化を作るという気持ちで取り組まなければいけないからです。
当社の言わんとする意味は理解できるでしょうか。
自分たちが腹落ちした考え方を決めて、それを定着させることが営業成績をアップさせる一番の早道だからです。(詳細は、第33話のコラムで説明)
では、なぜ、当社が支援している企業でこのような誤解が生まれているのか疑問に思った方もおられるでしょう。
乾経営コンサルティングの言っていることが、営業現場で理解できていないのではないか・・・。
実は、企業の文化によって、コンサルティングの進め方を多少、変えていることから、今回のようなことが起こっています。
その支援企業では、考え方の話は、さらっと流して、深いレベルの話はしていませんでした。どちらかと言うと営業手法を先に取り組んでいただいています。
営業手法の成功体験をしていただき、その後に、考え方の話をしていたからです。
そう、順番を逆にした方が、その企業では考え方の浸透スピードが速くなるからです。逆に、考え方の土台がある企業には、考え方からコンサルティング支援を進めています。
当社の目的は、人づくりになります。人づくりのために、考える場と考えて行動する人材の育成が必要であると考えています。その目的を達成するために多少、指導の順序を変える場合もあるからです。
ちょっと、話がそれますが、当社のコンサルティングで重要な指導テーマに増販増客の施策があります。これが、出来れば、考える場と考えて行動することが一気に加速するからです。
ただ、企業によっては、この増販増客の施策の支援が最後になるところもあり、場合によっては、売れる営業組織の構築が出来上がってから、1年後のフォローで完成するところもあれば、増販増客の施策を作らない企業もあります。
しつこいですが、考える場と考えて行動する人材が育成できれば良いので、企業によって、支援順序及びやり方を多少アレンジしております。
ただ、当社の経験則から、売れる営業組織を構築するには、次の順序が最短であると考えています。(売れる営業組織の構築の原則は、ひとつの営業所になります。複数の営業所がある場合は、最低1年間いただいております。)
営業の仕組み構築:年間・月間計画の作成→増販増客施策シートの作成→農耕型マーケティングの営業プロセス設計→顧客情報管理
営業の戦術:ライバルも訴求していない独自の強みの構築(営業のアプローチブックも作成)→購入意欲を高める質問形式の営業トーク(基本営業トークマニュアル作成)→行動管理(簡易システムの構築)
この支援順序の中で、考え方の構築も行っていきます。
また、脱線してしまいましたので、本題に戻します。
前回のコラムで考え方の一例を列挙しました。この例の中で実際に活用されている企業もありますので、ご紹介させていただきますね。
その企業は、営業のマネジメントの考え方として、“明確さは力なり”と“計測できるものは改善が出来る”の2つの考え方を営業会議で定着を図っておられます。
あいまいな行動計画は、明確するようにしておられます。営業活動で改善する項目は数値化して常に改善努力を続けております。手法のやり方は、その企業らしさのやり方で実践しております。(詳細は守秘義務があるので割愛します)
ある企業は、成長の4ステップという考え方のひとつを定着させようと日々奮闘されています。成長の4ステップとは、気づく→決める→やる→振り返り(成長・学習)です。今までその会社の営業会議は、議論して検討して終わっていました。検討したことを決めるというところまで落とし込めていなかったので、営業会議では出来ていないことの反省の繰り返しで終わっていました。
しかし、成長の4ステップが合言葉になったことで、営業会議は決めることが優先されるようになりました。決めるということは、全て日付が入ります。そして、成長の4ステップの最後は、決めて実践したことが成長になったのか学習になったのか振り返りが行われます。
よって、営業会議では、決めて実践したことが成長になったのか、学習になったのかという所まで発表されるようになりました。これによって、実践力がものすごく身に付いていかれました。
本当は、もう少し、細かい点が多々あるのですが、文章の都合上、かなり割愛していることについては、ご了承願います。
また、文章だと簡単に実践できているように思いますが、考え方の定着までには、どの会社も紆余曲折がありました。
この紆余曲折を突破された企業の特徴としては、この考え方を定着化させて、営業部の文化を作り上げるという決断をして諦めなかったことが一番の要因だったと思います。
そう、諦めないです。そして、経営幹部が人づくりに本気で取り組むという強い思いを持っているということです。
コンサルタントに任せればなんとかなるという、依存型の姿勢では、考え方の定着は無理だと当社は考えております。
経営幹部、推進メンバー、コンサルタントが三位一体となった時に、組織が動き始めます。
そして、組織には、揺れもどしが必ずおきます。動いてもまた元に戻ろうとします。そこで、諦めれば、人づくりの改革は終わりです。でも、三位一体が出来ていれば、諦めずに進むことが出来ます。なぜ、諦めずに進むことができるのか、このことを書き出すと話がさらに脱線しますので、別の機会にお話をいたします。
また、話が脱線していますので、最後にまとめます。
考え方は覚えるのではなく、定着させることが重要です。
そして、その考え方は、教科書に載っているようなものが正解ではありません。自分たちが議論の上、腹落ちしたものが正解になります。
そう、あなたの会社らしさが伴った考え方です。
次回は、当たり前だけど、以外と出来ていない営業手法のお話をします。
