仕組みで売れる体制づくり「営業の成約達人」の仕組みの作り方-第139話 提案営業(ソリューション営業)が出来ていると思い込んでいる営業部門の末路
「当社の若手営業マンも、ようやく提案営業というものを理解して、出来るようになりました」
「当社の提案営業のレベルがどこまで進化しているか、外部の視点でチェックしてくれませんか」
過去に面識のある会社の社長からの依頼だったので、スポットコンサルという形でお伺いさせていただきました。
営業会議のオブザーブと同行営業をさせていただきました。
結果、当社が考えている提案営業とは、中身が違っていたので、提案営業の趣旨をその会社に確認をすることにしました。
突然ですが、あなたは、「提案営業とはどのようなことを言いますか」と質問されればどのように答えるでしょうか。
答えに、正解・不正解はありませんが、「提案営業の考え方」が明確になるので、言語化をすることをお勧めします。
もし、提案営業を言語化することができなければ、「当社は提案営業を重要視する」と言っていても、単なる言葉遊びのスローガンだけの営業部隊になります。
今回、訪問した会社には、言語化したものがありましたので、それを確認させていただきました。
確認した結果、提案営業とは、「お客様にプラスαの価値をさらに提供すること」でした。
ちなみに、私の提案営業の考え方は、「お客様が気づいていない潜在ニーズを気づかせること」になります。
一見、同じように見えますが、今回訪問した会社は、当社の提案営業の考え方を全く実践できていませんでした。
今日のコラムは、少し難しい表現になっていますが、ここを理解するのとしないのとでは、提案営業のレベルの差が大きく異なってきます。
その理由を当社の自主開催セミナーのレジュメを使って説明をさせていただきます。
この図から分かるように、既存顧客の営業には、「今すぐ客」と「そのうち客」の2つのパターンがあります。
「今すぐ客」は、顧客から問い合わせがあります。よって、何らかの見込みの可能性がすでにある状態です。
「そのうち客」は、こちらから顧客にアポイントを取ります。よって、何らかの見込みがあるのかは、まだ分かっていません。
さて、今回訪問した会社の提案営業は、「今すぐ客」と「そのうち客」のどちらの顧客に対応したものだったでしょうか。
そう、「今すぐ客」に対応するものでした。
顧客から何らかの見込みが既にある状態から、提案営業が始まっています。見込みのある状態で、プラスαの提案を行っています。
よって、この会社の提案営業は、「今すぐ客」だけにしか対応できない営業活動でした。
しかも、自分から仕掛けるのではなくなく、顧客から言われないと提案営業ができない状態になっていました。
このスライドの図を用いて、その会社の経営者に現在の営業部隊の提案営業の実態を報告すると、提案営業が出来ているようで、出来ていないことを反省されていました。
「そのうち客」に対応する提案営業の仕組みができていなかったからです。
好景気の時は、「今すぐ客」に対してのプラスα提案でも上手くいきましたが、今年からは、「そのうち客」に対して、「お客様が気づいていない潜在ニーズを気づかせること」が重要になります。
ただ、上記に対しても、「分かっている」で終わってしまうと、いつまでたっても行動に移すことができないので、何をするのかを明確にする必要があります。
ざっくり、何をするのかをお伝えすれば、「準備」です。
「今すぐ客」は、準備なしでもプラスαの提案は可能ですが、「そのうち客」には、準備が必要になります。
百歩譲って、トップセールスマンは、臨機応変な対応ができるので、準備はいらないかもしれませんが、凡人は準備が絶対必要になります。
準備が必要なのに、凡人営業マンは、「そのうち客」に何を喋ったら良いのか分からないまま、カタログの商品説明を一生懸命行っています。
結果、顧客から、「考えておくわ」のそっけない返事ばかりをもらって、意気消沈し、「そのうち客」の訪問を諦めて、「見込みの薄い今すぐ客」に時間をかけてアプローチをしていたりします。
貴社でもこのような状態が起こっていないでしょうか。
準備する項目として、スライドにも記載しておりますが、5つのことを準備するだけで提案営業のレベルは、飛躍的に高まります。
【5つの準備するもの】
●種まきチラシ
●価値提案ツール
●質問形式の営業トークスプリクト
●情報見込みシート
●商品別の提供価値シート
上記は、「そのうち客」の提案営業を行う上での、当社が提案している準備物ですが、貴社はどのようなものがあるでしょうか。
今年は、「そのうち客」の提案営業のレベルアップが自社の営業部隊にどれだけ浸透できるかが、2020年以降の鍵であると思っています。
「そのうち客」に対しての提案営業のやり方の見直しに本コラムが何らかのきっかけになれば幸いです。
