6ヶ月増販増客の仕組み構築をお手伝い。 乾経営コンサルティング
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代表 乾切抜き “今いる営業マンと既存商品で売上を倍増させる”6ヶ月増販増客の仕組み構築法とは!-第72話 営業活動で顧客の悩みを知る時に押さえておいて欲しいこと

営業活動の中で、顧客の悩みを知るという取り組みは、多くの会社で取り組んでおられるかと思います。

 

最近、特に製造業に多いのですが、顧客の悩みに対して、分かっているが出来ていないと感じる場面によく遭遇します。

 

でも、顧客の悩みを知るという取り組みが、出来ていない会社ほど、自分たちは、顧客の悩みが分かっていて、その悩みに対して技術開発が追いついていないと愚痴をこぼしていたりしています。

 

当方は、この光景を見るたびに、分かっていることと出来ていることの差を痛感しています。

 

で、当方が、「顧客の悩みが分かっているようで、分かっていないですよ」とクライアントに質問すると、質問を受けた方は、目を丸くして、「えっ、乾さん、言っている意味がわからないのですが・・・」という回答をいただきます。

 

ここで、このコラムを読んでいる読者の方に質問です。

 

あなたの会社では、顧客の悩みをしっかり把握することは、出来ているでしょうか。

 

もし、出来ているという会社は、こらからお話しする内容をセルフチェックしていただき、分かっているだけで終わっていないか、営業担当に確認していただければと思います。

 

では、本題に入る前に復習を兼ねて、顧客の悩みを知るために顧客への質問は、どのように行っているでしょうか。

 

「何か、困っていることはありませんか」という質問を顧客に実施していれば、分かっているけど出来ていないことの典型例であることを理解していただければと思います。

 

当方のコラムを1話から読んでいる方は、大丈夫だと思いますが、もし、当方の言っている意味が理解できない方は、コラム23話を参照いただければ幸いです。コラム23話も、顧客の悩みを押さえることが出来ていない着眼点を書いていますので、復習を兼ねて読んでいただければと思います。

 

案外、分かっていても、出来ていないことに気づく良い機会になるかと思います。

 

では、本題です。

 

当方のコンサルティングで、顧客の悩みと提供価値をまとめる演習があります。価値提案の見える化をするためのツールです。

 

この時に、主力商品に対して、顧客の悩みは、どのようなことがあるのかをホワイトボード等に書き出していただきます。

 

そうすると、あることに気付きます。これは、製造業でよく見られる光景なので、製造業以外の方は、該当するかどうかという視点で見ていただければと思います。

 

あることというのは、顧客の悩みが悩みではなく、今起こっている現象のことを言っているということです。

 

ここ大事なので、もう一度言いますね。

 

“顧客の悩みが悩みではなく、今起こっている現象のことを言っている”です。

 

なんとなく、当方の言わんとすることは理解できるでしょうか。

 

では、事例を挙げながら補足説明しますね。

 

製品名を具体的に挙げると守秘義務違反になりますので、架空の事例で説明します。ニュアンスを理解していただければと思います。

 

プレス機械を製造販売している会社があったとします。営業担当者は、プレス機械を販売するために顧客の悩みを聞いていました。

 

話法は、お決まりの文句で、「プレス機械を使う上で、こうして欲しいとかの要望はありませんか」でした。

 

このコラムを読んでいる方は、気づかれると思いますが、この話法の時点で、アウトです。(大丈夫ですよね、説明は省きます)

 

仮に上記の質問で、顧客は、「プレスの打ち抜き速度が速ければいいよね」と答えたとします。

 

そうすると、営業マンは、「プレスの打ち抜き速度が速いことを望まれているのですね」と答えて、顧客の悩みをプレスの打ち抜き速度と把握して会社に報告をしていました。

 

これが、よくある光景です。上記の何が悪いか理解できるでしょうか。

 

そう、上記は、悩みではなく、今起こっている現象のことを言っています。

 

ここ、理解できるでしょうか。このことを、ある製造業のクライアントにお話をしても、理解してもらうのに6ヶ月はかかりました。

 

顧客が初めに話すのは、現象が多いので、さらに突っ込んで聞いた時に悩みが出てくるという考え方を持っているかいないかで、本当の顧客の悩みを知ることが出来ます。

 

上記の例で言えば、もうひとつ突っ込んだ質問があればOKなのです。

 

例えば、「プレス速度と言うことは、生産量の増加に対応したいということでしょうか」と質問します。

 

そうすると、顧客は、「そうなのだよ、多品種少量生産が多くなって、多品種少量の中で生産量をいかに上げるかが今の重要テーマなのだよ」と答えたとします。

 

そうすると、顧客の悩みは、プレスの打ち抜き速度を早めるのではなく、多品種少量の中で生産量をいかに上げるかになります。

 

ここまで、大丈夫でしょうか。

 

仮に、この悩みを現象として捉え、自社の技術開発に要望を出したとしたら、どのようになるでしょうか。

 

営業が技術開発に対して、今度の新商品は、プレスの打ち抜き速度を改善してくれと伝えたとします。

 

競合の製品のプレス打ち抜き速度と比較して、0.5秒早くなったとします。技術開発からすれば、0.5秒の短縮でも至難の技です。

 

しかし、0.5秒の短縮でどれだけ生産量が増えるかです。ここまで計算して技術開発に取り組んでいれば良いのですが、スペックを重視するあまり、製品視点になりすぎで、顧客視点が技術開発にもなかったりします。

 

結果、0.5秒の短縮では、生産量の増加は、そんなに変わらなかったりします。(でも、技術開発としては、スペックの改善になっているので、大満足していたりします)

 

仮に、顧客の悩みを、「多品種少量の中で生産量をいかに上げるか」に捉えていたとします。

 

そうすると、プレスの打ち抜き速度を改善することではなく、治工具の改良提案や、品種ごとの段取り替え時間の短縮等が開発テーマになっていたかと思います。

 

ここまで、大丈夫でしょうか。

 

そして、顧客の悩みが現象で押さえていると、提供価値が製品のスペック提案になっていることが多かったりします。

 

なぜなら、現象は、顧客視点ではなく、製品視点になっているためです。そう、製品視点です。

 

会社が、製品視点から顧客視点と唱えていても、営業が把握している顧客の悩みが現象の把握であれば、この悪魔のスパイラルから脱却することは出来ません。

 

この、当たり前のことが出来ておらず、簡単に取り組むことが出来る、営業トークのシナリオやプレゼンのやり方の改善に取り組んでいる会社が多いように思います。(推測ですが・・・)

 

そして、技術開発にも反映されないため、顧客ニーズからどんどん離れた、製品が生み出されたりしています。(製品のスペック競争で、製品視点になっているため)

 

今回のコラムと同じ着眼点で、コラム23話にも書いてありますので、復習も兼ねて、再度、読んでいただければ、幸いです。(記憶=インパクト×回数)

 

あなたの会社で把握している顧客の悩みは現象になっていないでしょうか。現象を技術開発に伝えている場合は、顧客ニーズに対応していない新製品が開発される恐れがあります。

 

追伸)先週のコラムですが、多少、反響がありました。「コンサルタントが社員を育成できないと言うのは、よくないと思います」等です。

 

やはり、誤解が生じてしまいましたね。趣旨は、社員を育てるきっかけを与え続けるということを言いたかっただけです。

 

そう、きかっけを与え続けることです。このきっかけも思い付きの単発で与えるのではなく、与え続けることがポイントです。与え続けるためには、仕組みが必要になってくるということです。

 

他のコンサルタント等が、自分がその会社の社員を育てた等という文面を拝見したりしますが、そのコンサルタントが人格者であれば別ですが、そうでない場合は、育つきっかけを与え続けていたのだと当方は思っています。

 

人格者は人に与える言葉の影響力が物凄くあります。凡人は、残念ながら人に与える言葉の影響力は乏しいのが現実です。でも、きっかけを与え続けるという考え方を持って、発言する言葉は、少なからず影響力を発揮します。

 

きっかけを与え続けるとうい考え方ではなく、コントロールするという考え方では、影響力はほとんど発揮しません。よって、恐怖で人を支配するようになってしまいます。

 

なんとなく、伝わっているでしょうか。

 

当方も、お恥ずかしながら昔は、人を育てるという考えを持っていましたが、ある人物と出会ってから、その考え方が未熟であることを知りました。

 

それからは、人が育つきっかけを与え続けることを意識しております。与え続けるためには、仕組みが必要であると判断して、6ヶ月増販増客プログラムを構築し、提供しています。

 

文面だと、誤解が生じやすいので、伝え方は難しいですね。当方も、日々、勉強です。