指示待ち社員を自立型社員に変貌させる誰でも成約達人への道-第84話 なぜ、経営幹部は、売上向上に短期的と長期的の2つの視点が必要なのか

経営相談で、「売上アップに一番良い取り組み方法を教えてください」という相談をよくいただきます。
その際、営業担当者が10名を超える会社には、次の質問をします。(営業担当者が10名以下の方でも、参考になる考え方があると思いますので、そのまま読み進めてください)
「短期的な視点の売上向上と、長期的な視点の売上向上のどちらを考えていますか」、という質問です。
この質問をすると、ほとんどの経営者は、目をキョトンとして、こちらの顔をじっと見ておられます。
さて、上記の質問の真意をコラム読者のあなたは、理解できるでしょうか。
これは、当社の考え方になるので、正解・不正解を言っているのではありません。こういう、考え方もあるのかという視点で読んでいただければ嬉しいです。
当社では、短期的な視点と長期的な視点の両方を持ち合わせていないと、売上向上においては、瞬間風速に終わってしまうと考えています。
何が言いたいかというと、短期的な視点と長期的な視点では、取り組み項目が違ってくるからです。
違った言い方をすると、長期的な視点を抑えながら、短期的な視点の取り組みを行うということです。
ここまでお話しすると、多くの方がこの時点で頭が混乱されています。なぜなら、売上向上に短期的な視点と長期的な視点という考え方を持っていないからです。
では、視点を少し変えて、もう少し、掘り下げていきます。
次の質問に対して、何らかの答えは出てきそうでしょうか。この答えが考え方です。答えが、出てこないということは、売上向上の考え方がないということです。
では、質問します。
1、 経営幹部として、短期的に売上を伸ばすために意識してやることとは
2、 経営幹部として、長期的に売上を伸ばすために意識してやることとは
上記の質問に対しての、よくいただく回答は、「短期や長期ということは、考えたことがないよ、要は売上を伸ばすためにやることが明確になれば良いのだよ、そんなことよりも早くやり方を教えてよ」というのが多いです。
では、上記の質問に対しての、当社の考え方を以下に記します。しつこいですが、考え方なので正解・不正解を言っているのではありません。当社の考え方になりますので・・・。
短期的視点とは、営業の仕掛けを通じて、現在の行動を目標達成に近づく行動に変えて、それを習慣に変えること。
長期的視点とは、自立型の人材を育成すること。
になります。
なんとなく、この視点の違いと重要性は理解できるでしょうか。両方の視点を持っていないと、短期的に行動が変わって成果が出たとしても、環境変化が起こった時に、新たな行動が立案できない組織になっている可能性があるということです。
そう、自立型の人材が育っていないと、行動は過去の成功体験のままで、進化をしない恐れがあるということです。
そして、長期的視点が欠落し、短期視点に偏りすぎると、常にコンサルタント等の外部に頼り続けることになります。しかも、手法ばかりを頼り続けていると、コンサルタント等の言いなりになってしまいます。誰が経営者か分からない状態です。
よって、当社がなぜ、このような質問をするかというと、長期的視点を持っていない経営幹部とは、お付き合いをしないということです。
短期的視点だけであれば、他の指導機関をお勧めしています。当社は、短期的視点と長期的視点の両輪を動かすプログラムになっているためです。
で、今日は、もう少しだけ掘り下げます。
それは、短期視点です。短期視点も考え方が定まっていないと、その場だけの行動になってしまう恐れがあるからです。
では、短期視点の考え方をもう一度、以下に記します。
短期的視点とは、営業の仕掛けを通じて、現在の行動を目標達成に近づく行動に変えて、それを習慣に変えること。
ここで押さえて欲しいのは、“営業の仕掛けを通じて”と“習慣に変える”ことです。
そう、“営業の仕掛け”と“習慣”です。
多くの会社では、場当たり的な目標に近づく行動だけを変えようとします。目標に近づく行動なので、手法だけの取り組みになります。そう単発です。
手法は、営業の仕掛けと連動する必要があります。営業の仕掛けとはこちらか起こすものになります。そして、行動は習慣に変えなければ継続はしません。当たり前のことです。
営業の仕掛けを行うには増販増客の施策シートが必要になります。行動を習慣に変えるためには、フィードバックシステムが必要になります。
このことから、短期的成果をあげるためには、行動を変える手法の前に、仕掛けの増販増客の施策シートと習慣のフィードバックシステムが必要になってくることが分かります。
でも、短期視点の考え方が言語化できていないと、そこまで意識が回らずに、手法の流行り廃りで終わってしまいます。
また、長期的な視点の自立型人材の育成だけにも偏ってはいけないと思っています。偏るというのは、研修等で勉強はするが行動は何もしないということです。分かったつもりで、経営幹部の軸になっていないので、単なる頭でっかちで終わっています。(会社規模が大きくなれば、この傾向が強いです)
このことから、短期的視点と長期的視点の両方を意識して取り組むことが重要であるということを理解していただけたかと思います。
あなたの会社では、売上を向上するために、短期的視点と長期的視点の2つの視点の考え方を持っているでしょうか。
そして、その考え方は、言語化して経営幹部全員が理解できて軸になっているでしょうか。
さらに、言語化したものは、更に、どう営業担当者に行動として、落とし込みをされているでしょうか。行動しない限り絵に描いた餅になるためです。
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